これくしょんブック

シャオえる

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59.素敵なお店は、会話も弾む

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「でも、どこに行こうかなぁ……」
 ヒカリの要望通りパンケーキを作って、これからの予定をあれこれと話しながら楽しくお昼ご飯を食べている
「そういえば私、ノート買わなきゃ……」
「じゃあ、文房具屋さんに行こっか。近くに和菓子屋さん出来たんだよね。行ってみない?」
 和菓子屋さんという言葉に、ヒカリが目を輝かせている
「そうだね。和菓子はあまり作らないし」
 とルカが話している隣で、ヒカリが和菓子屋で何を食べようかと考えて、二人の話も聞かずにパンケーキを頬張っている
「私、宇治抹茶のかき氷食べたい!」
「かき氷かぁ……美味しそうだね。ねっヒカリ」
 ルカに返事せず、気持ちは上の空で、嬉しそうなヒカリ。そんなヒカリを見て微笑み話すアカリとルカ。食べ終えたあとは、急いで片付けを終えると、ヒカリもアカリの鞄に隠れて、三人ご機嫌で街へと出掛けていった



「ここだよ。でも、ちょっと混んでるね……」
 文房具屋に行く前に、ヒカリにせがまれ和菓子屋に来たアカリ達。人が多い店内で、メニューを見ながら列に並びレジに着いた時、ちょっとテンション低めの店員が、アカリ達の注文を受けにきた
「……いらっしゃいませ」
「あれ?お兄ちゃん!なんで?」
 驚くアカリに対し冷静なミツキ。アカリの声で周りにいたお客さんや店員が、三人に目を向けている
「なんでって、ここでバイトしてるから……」
「ここで働いていたんですね」
 ルカの言葉に何度か頷きながら、二人にメニュー表を渡すミツキ
「……で、二人とも注文は?」
「私、抹茶かき氷!」
「私はぜんざいを下さい」
 二人がお金を払おうとした時、ミツキが自分の財布を出して、二人分の支払いをすると、二人の注文をした物を作りに、レジから離れていくミツキの後を、慌てて追いかけるアカリとルカ。他の店員に話をしていたミツキが二人のもとに戻ってくると、カウンター越しから話しかけてきた

「ここは払っといたから、かわりに買い物してきてくれ」
「お買い物?」
「夕飯の買い物。父さんと夕飯の当番変わったから。献立決めて買ってきておいて」
 と、話しているうちに、二人の注文していたかき氷とぜんざいが作り終わり、作っていた店員がミツキに渡して、ミツキはアカリとルカに手渡した
「分かったー。でも何にしようかなぁ……」
 ミツキから、かき氷とぜんざいを受け取ると、空いている席へと歩いてく二人。離れてく後ろ姿を見ていたミツキが、二人に向かって声をかけた
「献立決めたら連絡しろよ。あと、あまり遅くまで出歩くなよ」
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