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79.悲しまないで微笑んで
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「急いで!早く避難を!」
ノドカが、古書の本棚の建物内で、慌てふためく人達を避難の誘導をしている。ミツキも少し離れた建物の奥で、人々を誘導をしている
「ノドカさん!大変です!新書の本棚が消えかけています!」
遠くからユラが走り息を切らしながらノドカに伝えると、誘導していた手が止まった
「えっ?一体なぜ?」
「新書の本も、書き終えたページもほとんど消滅していて……ど、どうしましよう……」
あたふたと状況を伝えるユラ。その間にもノドカとユラがいる場所にある古書の本も、少しずつ消滅している
「とにかく、避難が先だ。特に、古書はただでさえ広い。救助を急いで!」
「リリ!ヒカリの願いはなに?早くアカリを助けないと!」
建物の外では大騒ぎの最中、緊張感が溢れるヒカリの本棚の部屋。少しずつ本を書き進めていくヒカリ。進めていく度に苦しそうなアカリを見て、ユイがリリに向かって叫んでいた
「私の願いは……」
「モナカ!ねぇ!モナカ!どうしたの?」
ヒカリが何か言おうとした時、突然ミナモが叫びだした。ミナモに抱かれているモナカがぐったりと返事もせず動けずにいた
「何でモナカが?」
急に倒れ動かなくなったモナカに、泣き叫ぶミナモを見てユイが戸惑っていると、部屋の入り口にいるユイ達から少し離れた場所から、アカリ達の様子をアンズを抱いて見ていたカグヤがアンズにポツリと呟いた
「アンズ、消えるのか……」
うっすらと姿が見えなくなっていくアンズを見ないように目を背けたカグヤ。その姿に、アンズが笑って頷いた
「そうみたいね。私が一番新しい本だから、もう消えるわね。楽しい日々だったわよ、カグヤ。会えて良かった」
「そうか。それは良かった……」
その言葉にカグヤに抱きついて笑うアンズ。微笑んですぐ、消えてしまったアンズ。二人の会話が聞こえてみていたユイが、消えたアンズを見て、ぼう然としている
「アンズが……。なにが、どうなってるの?」
「ヒカリの願いのせいだ……」
カグヤが本棚の前にいるヒカリを睨む。カグヤの視線に気づいたヒカリが、本からいつものネコの姿を変えて、大声で叫んだ
「私の願いは本……そして本棚全てを無くすこと……。その願いのためなら、どんな犠牲を出しても構わない!」
ノドカが、古書の本棚の建物内で、慌てふためく人達を避難の誘導をしている。ミツキも少し離れた建物の奥で、人々を誘導をしている
「ノドカさん!大変です!新書の本棚が消えかけています!」
遠くからユラが走り息を切らしながらノドカに伝えると、誘導していた手が止まった
「えっ?一体なぜ?」
「新書の本も、書き終えたページもほとんど消滅していて……ど、どうしましよう……」
あたふたと状況を伝えるユラ。その間にもノドカとユラがいる場所にある古書の本も、少しずつ消滅している
「とにかく、避難が先だ。特に、古書はただでさえ広い。救助を急いで!」
「リリ!ヒカリの願いはなに?早くアカリを助けないと!」
建物の外では大騒ぎの最中、緊張感が溢れるヒカリの本棚の部屋。少しずつ本を書き進めていくヒカリ。進めていく度に苦しそうなアカリを見て、ユイがリリに向かって叫んでいた
「私の願いは……」
「モナカ!ねぇ!モナカ!どうしたの?」
ヒカリが何か言おうとした時、突然ミナモが叫びだした。ミナモに抱かれているモナカがぐったりと返事もせず動けずにいた
「何でモナカが?」
急に倒れ動かなくなったモナカに、泣き叫ぶミナモを見てユイが戸惑っていると、部屋の入り口にいるユイ達から少し離れた場所から、アカリ達の様子をアンズを抱いて見ていたカグヤがアンズにポツリと呟いた
「アンズ、消えるのか……」
うっすらと姿が見えなくなっていくアンズを見ないように目を背けたカグヤ。その姿に、アンズが笑って頷いた
「そうみたいね。私が一番新しい本だから、もう消えるわね。楽しい日々だったわよ、カグヤ。会えて良かった」
「そうか。それは良かった……」
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「アンズが……。なにが、どうなってるの?」
「ヒカリの願いのせいだ……」
カグヤが本棚の前にいるヒカリを睨む。カグヤの視線に気づいたヒカリが、本からいつものネコの姿を変えて、大声で叫んだ
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