141 / 439
第140話 豆腐を作ろう
しおりを挟む
「あら、また手紙?」
俺の手元には一通の手紙があった。
差出人はグレイスである。
シルビアはそれが目に留まったので俺に話しかけてきた。
「ああ。豆腐が食いたいんだと」
「トウフ?」
「大豆加工食品だな。前世では結構よく食べていたんだ」
「作れるの?」
「大豆は入手できたからやってみようと思う」
迷宮大豆があるから、できないことはないと思う。
因みに、豆富製造メーカーの設備を作ってました。
その時に言われたのが、「豆腐じゃなくて豆富」というこだわり。
これは泉鏡花が潔癖症で、豆腐という文字が気持ち悪いからというので、豆富という字をあてたらしいのだが、そんなわがまま言うんじゃない。
俺は泉鏡花嫌いなだ。
潔癖症で、外で食事ができないから、夫人の手料理しか食べなかったというが、夫人の体調が悪くても料理をさせていたとか。
何原雄山だよ。
「というわけで、参加することにしました」
何故かオーリスが目の前にいる。
場所はティーノの店に移った。
新しい料理に挑戦ということで、毎回のティーノの協力を仰ぐ。
「豆腐って言うのは絹ごしと木綿があるが、途中までは製法は一緒だ」
まずは大豆を水に浸して水を吸わせる。
これは大豆を砕きやすくするためだ。
その後、加水しながら大豆を砕く。
今度は砕いた大豆を煮る。
大豆は泡立ち安いので消泡剤を使う場合もあるが、そんなものは入手できないので噴きこぼれないように監視しながら煮る。
それに、余計なものを入れるとブラックさんに偽物だって言われるからね。
ブラックさん?
煮上がったらそれをこして、豆乳とおからに分離させる。
ここまでは同一の工程だ。
にがりを入れるタイミングで豆腐の種類が変わる。
にがりとは塩化マグネシウムのことで、天然の塩を作るときに一緒にとれる。
苦汁とかいてにがりと読むように、とても苦い。
過剰摂取すると死ぬ。
にがりは結構危険な食品添加物だ。
天然とか人工とか関係なくな。
にがりの抽出は遠心分離があればそれでやればいいが、ローテクで行う場合は湿度の高い場所で塩を吸湿させてやれば抽出できる。
今回はスキルで作成したけど。
異世界転生ちょろい。
絹ごしは豆乳を型に流し込んでからにがりを入れる。
木綿は豆乳とにがりを先に混ぜて凝固させてから金型に入れる。
木綿は型に入れた後、プレスの工程が入る。
金型にプレス、実に製造業っぽい響きだ。
この日のために、深絞りで金型を作ろうと思ったけど、深絞りをできる工作機械がなかったので、ステンレスを溶接して金型を作成した。
なので、溶接部が豆腐に反転してしまうのだが、それは仕方がない。
ついでに、大豆を煮た大鍋も新調したものだ。
これは叩き出しの一品ものである。
早いところ大鍋を量産できる文明レベルになってください。
早速できた豆腐を試食することにした。
「これって味付けはどうするのよ?」
「このまま食べてもいいんだけどな」
確か、本物の豆腐は薬味はいらないって言ってたよな?
「味が薄いわね」
「ええ」
シルビアとオーリスには不評だった。
何故だ。
「醤油をたらしてみてくれ」
そういって醤油で味付けさせてみた。
「肉の方が美味しいわ」
大豆は畑のお肉だぞ!
これは畑ではなく、迷宮で採れた大豆だけど。
シルビアの反応を見ていると、折角の豆腐用金型の出番は少なそうだな。
「ティーノ、すまんがいつものように新作料理頼んだ」
「どうやって調理すればいい?」
「豆腐サラダとか、鍋料理に入れたりしていたな」
「じゃあ、その方向で考えてみるわ」
「出来たらグレイスを呼ぶから」
「はいよ」
後日、ティーノから豆腐料理ができたというので、グレイスにそのことを伝える手紙をだした。
そして、グレイスがステラの街にやってきた。
どこにもよらずに、ティーノの店に直行である。
「どうして豆腐を送ってくれないのよ」
「ワインと豆腐には旅をさせちゃいけない、手紙に書いたとおりですよ」
「どこのグルメ漫画の第一話よ」
折角頼まれて作ったというのに、酷い言われようだ。
豆腐は鮮度が命なので、ここからカイロン侯爵領まで運搬したら、風味が劣化する。
というか腐る。
食いたかったら此処まで来いということだな。
大豆とにがりが入手できるなら、金型は売ってやるけど。
金型がなければ木型でもいいんだけどね。
そこは金属加工業者として、やはり金型を推しますよ。
まあ、ステンレスが入手できなければ木型になるとは思う。
「豆腐サラダ、醤油ドレッシングです」
メガーヌが運んできた。
「豆腐に醤油って大豆ずくしね。味噌も出てくるのかしら」
「今の所味噌はない」
味噌も期待していそうなグレイス。
残念ながら味噌はないぞ。
俺とオッティなら味噌プラントを目指すけど、それは本物の味噌じゃないって言われちゃうから我慢する。
つまり、味噌は作らない。
「残念ね」
グレイスは心底残念そうな顔を見せた。
「醤油と豆腐が再現できただけでも十分だろ」
「今まで読んだ異世界転生小説は日本食を再現していたわよ。刺し身だってあったし」
「諦めろ、この世界にはコンプレッサーもオリフィスチューブもない」
「冷蔵庫が無ければ冷凍庫を使えばいいじゃない」
「ナニーアントワネットだよ!」
実際は温度調整使えるから、冷蔵庫や冷凍庫はできるんだけどね。
でも、求めているのはそれじゃないんだ。
熱交がやりたいんだ。
そんなやり取りをしていると、醤油ベースの味付けがされた鍋が出てきた。
やはり、豆腐は鍋料理だな。
湯豆腐もいいけど、鍋の中で味が付いた方がいい。
「これなら麻婆豆腐もできそうね」
先程まで色々と不満を言っていたグレイスも、豆腐を食べながらニコニコしている。
「お口に合いましたか?」
ティーノが厨房からこちらにやって来た。
初めての豆腐料理が、元日本人の俺たちに通用するか気になっているようだ。
「素晴らしかったわ。前世の豆腐料理に引けを取らない出来よ」
グレイスが誉めちぎる。
本音だろうな。
実際にかなり美味しい。
煮取り法と生取り法の違いだろうか?
勿論、豆腐の質もいいのだが、味付けが素晴らしいのだ。
「豆腐の量産ってできないかしら?」
「あの豆の臭いが体に染みつくのが辛いんだよな」
機械の搬入や修理で半日工場内にいると、臭いが染みついて大変なんだよね。
家に帰ったら犬がその臭いで吠え続けるくらいには。
醤油、豆腐、味噌と大豆加工食品は臭いがきついので、体に合わない人は就職をお勧めしない。
ま、食品系はエンドユーザーからのクレームが大変なので、そもそもお勧めしないけど。
俺の手元には一通の手紙があった。
差出人はグレイスである。
シルビアはそれが目に留まったので俺に話しかけてきた。
「ああ。豆腐が食いたいんだと」
「トウフ?」
「大豆加工食品だな。前世では結構よく食べていたんだ」
「作れるの?」
「大豆は入手できたからやってみようと思う」
迷宮大豆があるから、できないことはないと思う。
因みに、豆富製造メーカーの設備を作ってました。
その時に言われたのが、「豆腐じゃなくて豆富」というこだわり。
これは泉鏡花が潔癖症で、豆腐という文字が気持ち悪いからというので、豆富という字をあてたらしいのだが、そんなわがまま言うんじゃない。
俺は泉鏡花嫌いなだ。
潔癖症で、外で食事ができないから、夫人の手料理しか食べなかったというが、夫人の体調が悪くても料理をさせていたとか。
何原雄山だよ。
「というわけで、参加することにしました」
何故かオーリスが目の前にいる。
場所はティーノの店に移った。
新しい料理に挑戦ということで、毎回のティーノの協力を仰ぐ。
「豆腐って言うのは絹ごしと木綿があるが、途中までは製法は一緒だ」
まずは大豆を水に浸して水を吸わせる。
これは大豆を砕きやすくするためだ。
その後、加水しながら大豆を砕く。
今度は砕いた大豆を煮る。
大豆は泡立ち安いので消泡剤を使う場合もあるが、そんなものは入手できないので噴きこぼれないように監視しながら煮る。
それに、余計なものを入れるとブラックさんに偽物だって言われるからね。
ブラックさん?
煮上がったらそれをこして、豆乳とおからに分離させる。
ここまでは同一の工程だ。
にがりを入れるタイミングで豆腐の種類が変わる。
にがりとは塩化マグネシウムのことで、天然の塩を作るときに一緒にとれる。
苦汁とかいてにがりと読むように、とても苦い。
過剰摂取すると死ぬ。
にがりは結構危険な食品添加物だ。
天然とか人工とか関係なくな。
にがりの抽出は遠心分離があればそれでやればいいが、ローテクで行う場合は湿度の高い場所で塩を吸湿させてやれば抽出できる。
今回はスキルで作成したけど。
異世界転生ちょろい。
絹ごしは豆乳を型に流し込んでからにがりを入れる。
木綿は豆乳とにがりを先に混ぜて凝固させてから金型に入れる。
木綿は型に入れた後、プレスの工程が入る。
金型にプレス、実に製造業っぽい響きだ。
この日のために、深絞りで金型を作ろうと思ったけど、深絞りをできる工作機械がなかったので、ステンレスを溶接して金型を作成した。
なので、溶接部が豆腐に反転してしまうのだが、それは仕方がない。
ついでに、大豆を煮た大鍋も新調したものだ。
これは叩き出しの一品ものである。
早いところ大鍋を量産できる文明レベルになってください。
早速できた豆腐を試食することにした。
「これって味付けはどうするのよ?」
「このまま食べてもいいんだけどな」
確か、本物の豆腐は薬味はいらないって言ってたよな?
「味が薄いわね」
「ええ」
シルビアとオーリスには不評だった。
何故だ。
「醤油をたらしてみてくれ」
そういって醤油で味付けさせてみた。
「肉の方が美味しいわ」
大豆は畑のお肉だぞ!
これは畑ではなく、迷宮で採れた大豆だけど。
シルビアの反応を見ていると、折角の豆腐用金型の出番は少なそうだな。
「ティーノ、すまんがいつものように新作料理頼んだ」
「どうやって調理すればいい?」
「豆腐サラダとか、鍋料理に入れたりしていたな」
「じゃあ、その方向で考えてみるわ」
「出来たらグレイスを呼ぶから」
「はいよ」
後日、ティーノから豆腐料理ができたというので、グレイスにそのことを伝える手紙をだした。
そして、グレイスがステラの街にやってきた。
どこにもよらずに、ティーノの店に直行である。
「どうして豆腐を送ってくれないのよ」
「ワインと豆腐には旅をさせちゃいけない、手紙に書いたとおりですよ」
「どこのグルメ漫画の第一話よ」
折角頼まれて作ったというのに、酷い言われようだ。
豆腐は鮮度が命なので、ここからカイロン侯爵領まで運搬したら、風味が劣化する。
というか腐る。
食いたかったら此処まで来いということだな。
大豆とにがりが入手できるなら、金型は売ってやるけど。
金型がなければ木型でもいいんだけどね。
そこは金属加工業者として、やはり金型を推しますよ。
まあ、ステンレスが入手できなければ木型になるとは思う。
「豆腐サラダ、醤油ドレッシングです」
メガーヌが運んできた。
「豆腐に醤油って大豆ずくしね。味噌も出てくるのかしら」
「今の所味噌はない」
味噌も期待していそうなグレイス。
残念ながら味噌はないぞ。
俺とオッティなら味噌プラントを目指すけど、それは本物の味噌じゃないって言われちゃうから我慢する。
つまり、味噌は作らない。
「残念ね」
グレイスは心底残念そうな顔を見せた。
「醤油と豆腐が再現できただけでも十分だろ」
「今まで読んだ異世界転生小説は日本食を再現していたわよ。刺し身だってあったし」
「諦めろ、この世界にはコンプレッサーもオリフィスチューブもない」
「冷蔵庫が無ければ冷凍庫を使えばいいじゃない」
「ナニーアントワネットだよ!」
実際は温度調整使えるから、冷蔵庫や冷凍庫はできるんだけどね。
でも、求めているのはそれじゃないんだ。
熱交がやりたいんだ。
そんなやり取りをしていると、醤油ベースの味付けがされた鍋が出てきた。
やはり、豆腐は鍋料理だな。
湯豆腐もいいけど、鍋の中で味が付いた方がいい。
「これなら麻婆豆腐もできそうね」
先程まで色々と不満を言っていたグレイスも、豆腐を食べながらニコニコしている。
「お口に合いましたか?」
ティーノが厨房からこちらにやって来た。
初めての豆腐料理が、元日本人の俺たちに通用するか気になっているようだ。
「素晴らしかったわ。前世の豆腐料理に引けを取らない出来よ」
グレイスが誉めちぎる。
本音だろうな。
実際にかなり美味しい。
煮取り法と生取り法の違いだろうか?
勿論、豆腐の質もいいのだが、味付けが素晴らしいのだ。
「豆腐の量産ってできないかしら?」
「あの豆の臭いが体に染みつくのが辛いんだよな」
機械の搬入や修理で半日工場内にいると、臭いが染みついて大変なんだよね。
家に帰ったら犬がその臭いで吠え続けるくらいには。
醤油、豆腐、味噌と大豆加工食品は臭いがきついので、体に合わない人は就職をお勧めしない。
ま、食品系はエンドユーザーからのクレームが大変なので、そもそもお勧めしないけど。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中に呆然と佇んでいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出したのだ。前世、日本伝統が子供の頃から大好きで、小中高大共に伝統に関わるクラブや学部に入り、卒業後はお世話になった大学教授の秘書となり、伝統のために毎日走り回っていたが、旅先の講演の合間、教授と2人で歩道を歩いていると、暴走車が突っ込んできたので、彼女は教授を助けるも、そのまま跳ね飛ばされてしまい、死を迎えてしまう。
享年は25歳。
周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっている。
25歳の精神だからこそ、これが何を意味しているのかに気づき、ショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
今日からはじめる錬金生活〜家から追い出されたので王都の片隅で錬金術店はじめました〜
束原ミヤコ
ファンタジー
マユラは優秀な魔導師を輩出するレイクフィア家に生まれたが、魔導の才能に恵まれなかった。
そのため幼い頃から小間使いのように扱われ、十六になるとアルティナ公爵家に爵位と金を引き換えに嫁ぐことになった。
だが夫であるオルソンは、初夜の晩に現れない。
マユラはオルソンが義理の妹リンカと愛し合っているところを目撃する。
全てを諦めたマユラは、領地の立て直しにひたすら尽力し続けていた。
それから四年。リンカとの間に子ができたという理由で、マユラは離縁を言い渡される。
マユラは喜び勇んで家を出た。今日からはもう誰かのために働かなくていい。
自由だ。
魔法は苦手だが、物作りは好きだ。商才も少しはある。
マユラは王都の片隅で、錬金術店を営むことにした。
これは、マユラが偉大な錬金術師になるまでの、初めの一歩の話──。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる