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11話

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 庭にある屋敷神の御狐、春と小春が現れ一緒に住みはじめて一週間たった。今日は春に料理を習う日で、近くのスーパーで私は材料を買ってきた。

「春君、小春くん、材料買ってきたよ!」

 家の中の掃除をする、2人に声をかけた。
 春と小春は掃除の手を止め。

「おかえりなさい、サツキ様」
「おかえり、サツキ。手洗いと、うがいな」

 側にきた春に荷物を渡して、私は洗面所へ向かった。手洗いと、うがいを終わらせてキッチンへと向かうと。キッチンにはフライパン、まな板などの準備がされていた。

 春は買ってきたものを冷蔵庫に入れながら、なにを作るか聞いてくる。私はレタスチャーハンとキュウリの塩昆布和え、油揚げと豆腐のお味噌汁を作りたいと伝えた。

「夜は、カツカレーだったか?」
「そうです、カツカレーが食べたいです」
「カツカレーいいです。ボクもカツカレー大好きです」

 床の雑巾掛けが終わったのか、小春がニコニコとキッチンへと現れた。今日、お昼ご飯に作るレタスチャーハンは、あったかいご飯で作るチャーハン。

(これなら私でも、おばあちゃんのレシピは覚えてる)

 おばあちゃんのレシピは。まずロースハムを食べやすい大きさに切り、レタスを小さく千切る。次、フライパンに油を入れて、とき卵を入れてふわふわな卵を作り、お皿にとりだす。

 フライパンを温め、ロースハムを入れてご飯を人数分炒めて、卵を戻しレタスを入れて、お酒、塩とコショウ、しょうゆで味付けして出来上がり。

 キュウリを薄く切って、蓋付きの容器に塩昆布といれて50回振る。これはおばあちゃんのお手伝いで、やったことがあるし。

 お味噌汁は。顆粒のかつお出汁に油揚げと豆腐を入れていったん火を止め、赤味噌を溶いて、温めて味噌汁の出来上がり。

 大丈夫。この通りやれば、私でもできるはず。
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