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何かしてみよう 『第3話』
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何かしてみよう
*
「ああああぁぁぁぁぁ!」
暇だ?! 暇だー!
何故、私が自室のベッドの上で絶叫しまくっているのか。その理由は明快。
暇だからである!
「暇……暇だ……」
折角の休日だというのにゆりなあは用事あるとかなんとかでバッサリと遊びに行くのを切られたし、康太とは連絡先を交換していない。その他友人も誰一人として予定があると言われて遊びに行くのを断られる始末……!
「私って……予定もない寂しがり屋なの……?!」
このままでは暇過ぎて死んじゃう! 勉強とか余計に息が詰まるし、何なら夜の方が集中してやっている私は昼にやっても集中できない事を暗示しているのだ……。
それに今日は快晴……。
つまり、外に何かしに行くのはとても重要である事なのだ、うん。
「よし、行くか」
じゃあ選択肢は最早一つだけである。外に行くしかない!
しかし、外には行ったものの何もなかった。
「あー……暇にも程がある……」
しっかりとキレーな感じに映る様に着こなしたのだが、ナンパによる出会いもない。こんな美少女をスルーとか世の中の男子はわかってない!
しかし、私はどうやら思い違いをしたようだ。
適当に歩けば誰か捕まえられるやろ……! みたいなノリでウキウキと外出したのは良いものの、ゆりなあも康太もその他知り合いも誰一人として未だに遭遇できていない。つまり、これはどういう事か。
「暇……暇だ……」
暇過ぎて野垂れ死にそうだ、という事だ。
これは深刻だ……捕食者の気持ちになり、何か面白そうなものを見つけなければ事態は深刻……!
「……三崎さん、何してるの」
「ハッ?!」
急に声を掛けられた。しかも名字! と言う事は知り合い!?
「わっ、急に立ち上がった」
「もしかして私を心配してきてくれたの!?」
「……はい?」
目の前にいる女子二人は意味が分からないみたいな顔で私を見つめているのだった……。
「お願い! 暇過ぎて死にそうなの人助けのつもりで~!」
「そ、そんな事言われても……正直困るよ!」
声を掛けてきたまさしく知り合いである芽衣子ちゃんと安奈ちゃんに私は必死に説得していた。クラスメイトの目立つガールな芽衣子ちゃんと安奈ちゃん。
どうやらショッピングモールで化粧品とか買いにいくーとか言っていたのだ。つまり、何かしらの新しい発見があるのでは?!
「颯子……多分、新しい発見とかは無いと思うけど」
そういうのは安奈ちゃん。ドライな事を……けど、私はなりふり構ってられなかった。だって暇死にしそうだったから。これは、生き死にの戦いなのだよ!
「やったー! 買い物だあい!」
「何故、こんな事に……」
数分くらい格闘して無事に行動を共にできました。
正直私はテンションが上がっている。これはチャンスなのだという事!
「そういえばどこに行くの?」
私たちはショッピングモールに来たのは良いけど、そういえば目的の店がどこかなのか微塵も把握していなかった。という訳で、芽衣子ちゃんに早速確認。
「えーっと……ここ、だね」
「ほおん……なるほど」
という訳で芽衣子ちゃんが指した場所を確認した私は、
「じゃあ行こう!!」
「って、そっち逆方向!」
てへぺろっ、道を間違えそうになりました。つ、次はしっかりと間違えないんだから!
「よーし、到着よ!」
概ね無事に着きました。
「ぜぇ……何故、あんなにも自由に行動するの……ぜぇ」
真後ろから息切れ状態の芽衣子ちゃんが話しかけてきます。
「え、えぇーっと……何でかしらあはは……」
いや、別にちょっと興味のあるモノに吸い寄せられたりとか、食欲に負けそうになったりとかなんか凄そうな道を歩こうとしたりとか別にやってない……やってないけどなんか息切れさせちゃった……。
「まあ、三崎さんはそういう人だから良いんだけどね」
「うっ……ごめん!」
何かそのリアクションされると思わず謝ってしまいたくなる魔力がある。
その隣で安奈は「あそこまで自由人とは……」とか、ぶつぶつ呟いているけど……これはスルーしよう、その方が良い。
「あれ、なんかこれ凄くない?!」
そして、私は直後にその目的の店で何だか凄いものを見つける。
「どれどれ……これって?!」
「えっ?」
芽衣子ちゃんがそれに対して食い入る様にそれを見ていた。凄い……これ周り見えてないレベルでこの化粧品に惹きつけられている状態では?!
「これ、私が欲しかった超人気のやつなんだけど!」
「おー、芽衣子チャンスだよ」
安奈ちゃんが芽衣子ちゃんの欲しい物を見て、凄く嬉しそうに言う。
「えっと……どゆこと?」
「これ、芽衣子が欲しいって言っていたけどどこ行っても売り切れだったの。まさかここに残っていたなんて……」
そういえば、この化粧品……あんまり数が無いような……? しかも、注意書きもある……。
「って事は早く買わないと無くなっちゃうじゃん!」
「そう! そうなの! だから、今すぐレジに並ぶ!」
という訳で、私たちはそそくさと手際良くその化粧品を購入したのでした……。
「何だか三崎さんと出会って良かった気がする」
「えっそう?」
帰り道、芽衣子ちゃんがそういう風に言って来たのに驚く。これ、別に私がいなくても見つけられたのでは……?
「そう言ってもらえるのは悪い気持ちじゃないけど……元々行く予定の場所だったんじゃ?」
「でも、もしかしたら見逃していたかも」
確かにあのお店でこの化粧品置いてた場所はちょっと目立ちにくかった気もしないでもない……けども。
「だから、良かったなって」
「そ、そっかあ……」
何だか、変な気持ちだけどまあ芽衣子ちゃんが良かったなら良かったんでしょう! という結論に至る私だった。
*
「ああああぁぁぁぁぁ!」
暇だ?! 暇だー!
何故、私が自室のベッドの上で絶叫しまくっているのか。その理由は明快。
暇だからである!
「暇……暇だ……」
折角の休日だというのにゆりなあは用事あるとかなんとかでバッサリと遊びに行くのを切られたし、康太とは連絡先を交換していない。その他友人も誰一人として予定があると言われて遊びに行くのを断られる始末……!
「私って……予定もない寂しがり屋なの……?!」
このままでは暇過ぎて死んじゃう! 勉強とか余計に息が詰まるし、何なら夜の方が集中してやっている私は昼にやっても集中できない事を暗示しているのだ……。
それに今日は快晴……。
つまり、外に何かしに行くのはとても重要である事なのだ、うん。
「よし、行くか」
じゃあ選択肢は最早一つだけである。外に行くしかない!
しかし、外には行ったものの何もなかった。
「あー……暇にも程がある……」
しっかりとキレーな感じに映る様に着こなしたのだが、ナンパによる出会いもない。こんな美少女をスルーとか世の中の男子はわかってない!
しかし、私はどうやら思い違いをしたようだ。
適当に歩けば誰か捕まえられるやろ……! みたいなノリでウキウキと外出したのは良いものの、ゆりなあも康太もその他知り合いも誰一人として未だに遭遇できていない。つまり、これはどういう事か。
「暇……暇だ……」
暇過ぎて野垂れ死にそうだ、という事だ。
これは深刻だ……捕食者の気持ちになり、何か面白そうなものを見つけなければ事態は深刻……!
「……三崎さん、何してるの」
「ハッ?!」
急に声を掛けられた。しかも名字! と言う事は知り合い!?
「わっ、急に立ち上がった」
「もしかして私を心配してきてくれたの!?」
「……はい?」
目の前にいる女子二人は意味が分からないみたいな顔で私を見つめているのだった……。
「お願い! 暇過ぎて死にそうなの人助けのつもりで~!」
「そ、そんな事言われても……正直困るよ!」
声を掛けてきたまさしく知り合いである芽衣子ちゃんと安奈ちゃんに私は必死に説得していた。クラスメイトの目立つガールな芽衣子ちゃんと安奈ちゃん。
どうやらショッピングモールで化粧品とか買いにいくーとか言っていたのだ。つまり、何かしらの新しい発見があるのでは?!
「颯子……多分、新しい発見とかは無いと思うけど」
そういうのは安奈ちゃん。ドライな事を……けど、私はなりふり構ってられなかった。だって暇死にしそうだったから。これは、生き死にの戦いなのだよ!
「やったー! 買い物だあい!」
「何故、こんな事に……」
数分くらい格闘して無事に行動を共にできました。
正直私はテンションが上がっている。これはチャンスなのだという事!
「そういえばどこに行くの?」
私たちはショッピングモールに来たのは良いけど、そういえば目的の店がどこかなのか微塵も把握していなかった。という訳で、芽衣子ちゃんに早速確認。
「えーっと……ここ、だね」
「ほおん……なるほど」
という訳で芽衣子ちゃんが指した場所を確認した私は、
「じゃあ行こう!!」
「って、そっち逆方向!」
てへぺろっ、道を間違えそうになりました。つ、次はしっかりと間違えないんだから!
「よーし、到着よ!」
概ね無事に着きました。
「ぜぇ……何故、あんなにも自由に行動するの……ぜぇ」
真後ろから息切れ状態の芽衣子ちゃんが話しかけてきます。
「え、えぇーっと……何でかしらあはは……」
いや、別にちょっと興味のあるモノに吸い寄せられたりとか、食欲に負けそうになったりとかなんか凄そうな道を歩こうとしたりとか別にやってない……やってないけどなんか息切れさせちゃった……。
「まあ、三崎さんはそういう人だから良いんだけどね」
「うっ……ごめん!」
何かそのリアクションされると思わず謝ってしまいたくなる魔力がある。
その隣で安奈は「あそこまで自由人とは……」とか、ぶつぶつ呟いているけど……これはスルーしよう、その方が良い。
「あれ、なんかこれ凄くない?!」
そして、私は直後にその目的の店で何だか凄いものを見つける。
「どれどれ……これって?!」
「えっ?」
芽衣子ちゃんがそれに対して食い入る様にそれを見ていた。凄い……これ周り見えてないレベルでこの化粧品に惹きつけられている状態では?!
「これ、私が欲しかった超人気のやつなんだけど!」
「おー、芽衣子チャンスだよ」
安奈ちゃんが芽衣子ちゃんの欲しい物を見て、凄く嬉しそうに言う。
「えっと……どゆこと?」
「これ、芽衣子が欲しいって言っていたけどどこ行っても売り切れだったの。まさかここに残っていたなんて……」
そういえば、この化粧品……あんまり数が無いような……? しかも、注意書きもある……。
「って事は早く買わないと無くなっちゃうじゃん!」
「そう! そうなの! だから、今すぐレジに並ぶ!」
という訳で、私たちはそそくさと手際良くその化粧品を購入したのでした……。
「何だか三崎さんと出会って良かった気がする」
「えっそう?」
帰り道、芽衣子ちゃんがそういう風に言って来たのに驚く。これ、別に私がいなくても見つけられたのでは……?
「そう言ってもらえるのは悪い気持ちじゃないけど……元々行く予定の場所だったんじゃ?」
「でも、もしかしたら見逃していたかも」
確かにあのお店でこの化粧品置いてた場所はちょっと目立ちにくかった気もしないでもない……けども。
「だから、良かったなって」
「そ、そっかあ……」
何だか、変な気持ちだけどまあ芽衣子ちゃんが良かったなら良かったんでしょう! という結論に至る私だった。
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