介護の詩

介護とは‥。

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#140字小説 #介護

母が私を忘れた。介護士さんと間違われて胸がずきりと痛む。三兄妹の中で一番愛されている。そう思った理由は何だったのか？母の前で涙を流したくない。でも、泣いてもその意味も分からない母。そう思うと涙は止まらなかった。泣き虫だった私に母の言葉はない。それが寂しい。


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#140字小説 #介護

父親の疲れ果てた姿に愕然とする。母の紙おむつを替えたら、トイレットペーパーが溢れてきた。中に入れてしまうと父は疲れて言う。もう限界だと言った父。施設に入る目処がたったと言った父に、心からお疲れ様と言いたかった。でも、蟠りは簡単には解けない。私は貴方が嫌いだ。


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#140字小説 #介護

母が父に怒られる。認知症で何を間違えたか分かっていない母を罵倒する父。ただ謝罪の言葉を口にする母の認知症はすごい勢いで進む。なのに、私は父に何も言えなかった。何かを言えば倍になり言葉が返り私を恫喝する。私は幼い子を抱えて育児に専念した。介護から逃げ出した瞬間。


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#140字小説 #介護

受験日の当日、真夜中に祖父に叩き起こされた。朝だから雨戸を開けろと言う。夜中だと伝えても怒鳴るばかり。母が祖父を迎えに来て部屋に戻る。受験に落ちたら祖父の責任だとノートを投げ捨てる。受験に受かった。でも、我慢できなくて祖父に伝えた。「‥」言ってはいけない言葉。


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