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黒の魔王の妃たち2

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「ルートヴィヒ様、面会の機会を頂き感謝致します。黒の魔王の正妃のランプと申します。既にご存じの事とは思いますが、黒の魔王は悪辣な人間どもにより封印されました。そして、魔王城は人間により占領されました。私は血塗られた城より脱出した後、さ迷う領地の民をまとめ上げました。そして、彼らを率いて助力を乞うべく白の魔王の元に参りました」

黒の魔王の正妃のランプさんは、中々の女傑のようだ。

「・・黒の魔王は、人との調和を模索しておりました。私もそうあれば良いと考えておりました。ですが、彼らの蛮行を目の当たりにして、考えを改めました。私は人間どもをこの世から抹殺いたします!」

おっと、大きく出たな。でも、それくらいの発言をしないと、白の魔王の関心を引けないよね!

しかし、さっきから妃たちや子供たちが、すごく不快そうな眼差しを俺に向けてくる。魔王が俺の乳首を弄りまくってるが、確実に見えてるな。

正妃がこんな真面目な演説を打ってるのに、バカにされていると思っても不思議はない。だけど、俺だけ睨むのおかしくない?魔王も睨んで。むしろ、魔王が元凶だからね?

「・・その為に、先ずは黒の魔王城を取り戻したく思います。魔族である白の魔王様ならば、私の悔しさを理解くださると信じております。どうか、助力をお願いします。もしも助力して下さるなら、この身を全て白の魔王様に捧げます」

黒の魔王の正妃ランプは衣服を脱ぎ裸体となった。全てを露にしたランプは、大きな胸を揺らしながらベッドに一歩近付いた。

次の瞬間、ランプの首が床に転がり落ちた。頭を失ったランプの胴体は、ふらふらと揺らいだ後に背後に倒れた。

「くだらん!お前の連れてきた領民が盗賊と化して、我が領地を荒らしているというのに謝罪もなしか?現状も把握せずに、俺に助力を乞うとは厚かましい女だ。リード、時間の無駄だった。気に入った女もいない。この者どもを木に吊し処刑しろ。狩った盗賊も同じ木に吊るせ」

「ルートヴィヒ!」

俺は思わず大きな声を上げていた。だが、俺の抗議の声はキスによって封じられた。抵抗をした。だけど、魔王に敵うはずもなく、俺は再びベッドに沈んでいた。

女や子供の悲鳴を聞きながら、俺は恐ろしくなって身を震わせた。

これが、白の魔王の本性。


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