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悪魔と呼ばれた戦利品
第19話 秘密の部屋と青い鳥 2
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向かった先は、王の居室から離れた同じ階にある小部屋だ。
扉を中心に、室内の両側には幾つもの木箱が積み上げられ、正面の窓まで人が二人行き交える程度に通路が開いていた。
最奥の窓の下には、他の木箱の半分ほど大きさの箱が置かれている。
その前に座って蓋を開けると、ルティシアは中から膝にかける毛布と、やりかけの刺繍を取り出した。
いつもは蓋をした箱の上に座り、膝に毛布をかけて刺繍をするのだが、今日はファーミアがいるので、床に毛布を広げてその上に一緒に座った。
ファーミアは、狭く窮屈な部屋を見回してから、ルティシアの膝に置かれた刺繍を見た。
「まぁ、なんてきれいな鳥。……これ、ルティシア様がなさったのですか?」
白い生地には、青い刺繍糸で鳥が翼を広げた姿が描かれている。くちばしや目など、まだ細かいところに糸を刺せていないのだが、大まかな形にはなっていた。
人に見せるのも、褒められたのも初めてだ。
「そう。……ありがとう」
嬉しくて、緩む顔を見られるのが恥ずかしく俯く。
「何か必要な物があれば遠慮なく仰って下さい。太っ腹な陛下が、なんでも揃えてくださるそうですよ」
「ありがとう。でも糸も布も、まだあるから今は大丈夫よ」
王の気遣いに、ルティシアの胸は切なく苦しくなる。
数年前に、ルティシアを屋敷に閉じ込めたがる姉達に、刺繍でもしていなさいと、一式と沢山の色とりどりの糸をもらった。以来、刺繍と読書を交互にするようになった。
王宮へきてからは、日中はほとんど刺繍をしている。それというのも、手荷物に本があまりなかったからだ。
居室で読んでいるのは、室内にある本棚に置かれている王のものだ。自由に読んでいいと許可をもらって以来、端から順番に読み進めていた。
王の侍女達は、ルティシアの物を主の部屋に置くのを嫌い、持ち込もうとするだけで嫌な顔をする。都合上ルティシアのものを置いても、用が済めばすぐに片付け、何一つ残さない徹底ぶりだ。
よほどルティシアが気に入らないのだろう。
ルティシアにしてみても、当初から承知していることなので、自分のものは持ち込まず、日中も、居室から出て、この小部屋に来ていた。
夕食以降は、王より居室で過ごすよう命じられているので、それまでの時間、小部屋で刺繍をして過ごしている。
王の侍女達はそこでルティシアが大人しくしていることを黙認し、薄気味悪いと侮蔑しながらも、どこか安心しているようだった。
ルティシアはファーミアにまで、そんな薄暗い自分を知られることも、付き合わせるのも嫌だった。しかしついてこられては仕方がない。
ファーミアも呆れてルティシアを気味悪く思うかもしれない。
そんなことを思いながら、青い糸を通した針を布に刺していく。
「あの……」
「退屈でしょうから行って。一人にしてくれていいの。大丈夫、あなたのことを陛下に悪いようには言わないから」
遠慮がちな声に、ルティシアは顔を上げず静かに告げた。
「そうではなくて、このような場所でなさらず、陛下の居室に戻りましょう」
「いいの、私はここが好きだから」
偽らざるルティシアの本音だった。
日中は侍女たちが王の私室に清掃に入り、長椅子にいるだけで嫌な顔をされる。かといって出歩けば、行く先々で誰かれなく悪し様に言われてしまう。
人目を気にせずに落ち着いて過ごせる場所は、その小部屋だけだった。
「ご自身の衣裳部屋ですよ。陛下はご存知なのですか?」
窓の下にある小さめの箱がルティシアの手荷物だ。それ以外の衣裳箱の中身は、全てアージェスが私財で賄ってくれたものだが、自分のものだとは思っていない。出て行くときは返すつもりだ。
「さあ?」
「ご存じないのですねっ。だめですよ、陛下のご愛妾ともあろう方がこのような……」
ルティシアは針を布に縫いとめると、刺繍の木枠を離して、強い口調になるファーミアの腕を掴んだ。
「やめて、あなたも私が王宮でなんと呼ばれているのか知っているでしょう?」
「存じ上げておりますが、陛下はお許しにはなっておられません。ルティシア様をそれはもうとても大切に想っていらっしゃいます」
力強い言葉に、胸が熱くなって涙が溢れてくる。
「私には……そのお気持ちだけで充分なの。お願いファーミア、私がここにいることを陛下に言わないで。ここにいられなくなったら、私にはもうどこにも居場所がなくなってしまうのっ。だから、お願い」
切実な願いに、何の力も権限もないルティシアは、身体を折りたたむようにして頭を下げて、懇願することしかできない。
『愛妾』は形だけの事。
どれだけ華美に着飾ろうと、曝した首にあるのは紛れもない奴隷の証。相手が侍女であろうと、自分が格下であることは、隠しようのない事実だ。
おかしなものだ。
戦利品として選ばれたときは、アージェスから離れることばかり考えていたのに、今は少しでも長く傍にいたいと望むようになっていた。
そんな自身に改めて気づかされる。
「ルティシア様、お顔をあげてください。侍女の私に頭を下げてはいけません」
困惑するファーミアに促されて上体を上げる。
「ではお部屋を頂いてはいかがですか?」
「他の御家臣の方も陛下にご提言なさっておられたけれど、検討中と、仰られたきりよ。それに……」
涙は止まって今度は頬が熱くなる。
「それに?」
「……陛下がお望みなら、私はこのままでも構わないの」
「ルティシア様も、陛下のことがお好きなんですね」
図星をつかれて、耳まで紅潮する。鋭いファーミアに嘘は付けず、小さくコクリと頷いた。
「……お願い、陛下には内緒にしておいて、お願い」
「何か気づいたことがあれば報告するようにと命じられているのですが、気づかなかったことにして差し上げます」
「本当?」
思わず顔を上げたルティシアに、ファーミアはにっこり笑った。
「その代わり、私にも刺繍をお教えください」
「お安い御用よ」
侍女の笑顔に、ほっとして頬が緩んだ。
私……笑ってる。
最後にいつ笑ったかも記憶にないほど笑うことのないルティシア。アージェスの前でさえ笑ったことなどないというのに。
不思議な娘。
迫害に怒りを露わにしたり、アージェスが抱く想いを熱く語ったり、ルティシアの味方でいようとしてくれる。今朝会ったばかりとは思えない。まるでずっと以前から友人であったかのように、気さくで気を張らずにいられる。
ファーミアに好きなものを聞くと、猫が好きだというので、ルティシアは新しい布に刺繍しやすいよう猫を描いた。
それを見たファーミアに絵も上手だと褒められ、なんだかこそばゆい。
使っていない刺繍の木枠に、猫を描いた布を嵌め、糸と針をつけて持たせた。
「ルティシア様は青い鳥がお好きなのですか?」
「そういうわけではないのだけど……青い鳥が幸福を呼ぶというお伽噺があったから」
「きっと陛下が幸せにしてくださいますよ」
「ええ、私はもう充分幸せよ。だから陛下にも幸せになって頂きたいの」
ファーミアが何か言いたそうにしていたが、何も言えないようで、黙って布に針を刺し始めた。
二人は狭く薄暗い納戸で、静かに刺繍を続けた。
扉を中心に、室内の両側には幾つもの木箱が積み上げられ、正面の窓まで人が二人行き交える程度に通路が開いていた。
最奥の窓の下には、他の木箱の半分ほど大きさの箱が置かれている。
その前に座って蓋を開けると、ルティシアは中から膝にかける毛布と、やりかけの刺繍を取り出した。
いつもは蓋をした箱の上に座り、膝に毛布をかけて刺繍をするのだが、今日はファーミアがいるので、床に毛布を広げてその上に一緒に座った。
ファーミアは、狭く窮屈な部屋を見回してから、ルティシアの膝に置かれた刺繍を見た。
「まぁ、なんてきれいな鳥。……これ、ルティシア様がなさったのですか?」
白い生地には、青い刺繍糸で鳥が翼を広げた姿が描かれている。くちばしや目など、まだ細かいところに糸を刺せていないのだが、大まかな形にはなっていた。
人に見せるのも、褒められたのも初めてだ。
「そう。……ありがとう」
嬉しくて、緩む顔を見られるのが恥ずかしく俯く。
「何か必要な物があれば遠慮なく仰って下さい。太っ腹な陛下が、なんでも揃えてくださるそうですよ」
「ありがとう。でも糸も布も、まだあるから今は大丈夫よ」
王の気遣いに、ルティシアの胸は切なく苦しくなる。
数年前に、ルティシアを屋敷に閉じ込めたがる姉達に、刺繍でもしていなさいと、一式と沢山の色とりどりの糸をもらった。以来、刺繍と読書を交互にするようになった。
王宮へきてからは、日中はほとんど刺繍をしている。それというのも、手荷物に本があまりなかったからだ。
居室で読んでいるのは、室内にある本棚に置かれている王のものだ。自由に読んでいいと許可をもらって以来、端から順番に読み進めていた。
王の侍女達は、ルティシアの物を主の部屋に置くのを嫌い、持ち込もうとするだけで嫌な顔をする。都合上ルティシアのものを置いても、用が済めばすぐに片付け、何一つ残さない徹底ぶりだ。
よほどルティシアが気に入らないのだろう。
ルティシアにしてみても、当初から承知していることなので、自分のものは持ち込まず、日中も、居室から出て、この小部屋に来ていた。
夕食以降は、王より居室で過ごすよう命じられているので、それまでの時間、小部屋で刺繍をして過ごしている。
王の侍女達はそこでルティシアが大人しくしていることを黙認し、薄気味悪いと侮蔑しながらも、どこか安心しているようだった。
ルティシアはファーミアにまで、そんな薄暗い自分を知られることも、付き合わせるのも嫌だった。しかしついてこられては仕方がない。
ファーミアも呆れてルティシアを気味悪く思うかもしれない。
そんなことを思いながら、青い糸を通した針を布に刺していく。
「あの……」
「退屈でしょうから行って。一人にしてくれていいの。大丈夫、あなたのことを陛下に悪いようには言わないから」
遠慮がちな声に、ルティシアは顔を上げず静かに告げた。
「そうではなくて、このような場所でなさらず、陛下の居室に戻りましょう」
「いいの、私はここが好きだから」
偽らざるルティシアの本音だった。
日中は侍女たちが王の私室に清掃に入り、長椅子にいるだけで嫌な顔をされる。かといって出歩けば、行く先々で誰かれなく悪し様に言われてしまう。
人目を気にせずに落ち着いて過ごせる場所は、その小部屋だけだった。
「ご自身の衣裳部屋ですよ。陛下はご存知なのですか?」
窓の下にある小さめの箱がルティシアの手荷物だ。それ以外の衣裳箱の中身は、全てアージェスが私財で賄ってくれたものだが、自分のものだとは思っていない。出て行くときは返すつもりだ。
「さあ?」
「ご存じないのですねっ。だめですよ、陛下のご愛妾ともあろう方がこのような……」
ルティシアは針を布に縫いとめると、刺繍の木枠を離して、強い口調になるファーミアの腕を掴んだ。
「やめて、あなたも私が王宮でなんと呼ばれているのか知っているでしょう?」
「存じ上げておりますが、陛下はお許しにはなっておられません。ルティシア様をそれはもうとても大切に想っていらっしゃいます」
力強い言葉に、胸が熱くなって涙が溢れてくる。
「私には……そのお気持ちだけで充分なの。お願いファーミア、私がここにいることを陛下に言わないで。ここにいられなくなったら、私にはもうどこにも居場所がなくなってしまうのっ。だから、お願い」
切実な願いに、何の力も権限もないルティシアは、身体を折りたたむようにして頭を下げて、懇願することしかできない。
『愛妾』は形だけの事。
どれだけ華美に着飾ろうと、曝した首にあるのは紛れもない奴隷の証。相手が侍女であろうと、自分が格下であることは、隠しようのない事実だ。
おかしなものだ。
戦利品として選ばれたときは、アージェスから離れることばかり考えていたのに、今は少しでも長く傍にいたいと望むようになっていた。
そんな自身に改めて気づかされる。
「ルティシア様、お顔をあげてください。侍女の私に頭を下げてはいけません」
困惑するファーミアに促されて上体を上げる。
「ではお部屋を頂いてはいかがですか?」
「他の御家臣の方も陛下にご提言なさっておられたけれど、検討中と、仰られたきりよ。それに……」
涙は止まって今度は頬が熱くなる。
「それに?」
「……陛下がお望みなら、私はこのままでも構わないの」
「ルティシア様も、陛下のことがお好きなんですね」
図星をつかれて、耳まで紅潮する。鋭いファーミアに嘘は付けず、小さくコクリと頷いた。
「……お願い、陛下には内緒にしておいて、お願い」
「何か気づいたことがあれば報告するようにと命じられているのですが、気づかなかったことにして差し上げます」
「本当?」
思わず顔を上げたルティシアに、ファーミアはにっこり笑った。
「その代わり、私にも刺繍をお教えください」
「お安い御用よ」
侍女の笑顔に、ほっとして頬が緩んだ。
私……笑ってる。
最後にいつ笑ったかも記憶にないほど笑うことのないルティシア。アージェスの前でさえ笑ったことなどないというのに。
不思議な娘。
迫害に怒りを露わにしたり、アージェスが抱く想いを熱く語ったり、ルティシアの味方でいようとしてくれる。今朝会ったばかりとは思えない。まるでずっと以前から友人であったかのように、気さくで気を張らずにいられる。
ファーミアに好きなものを聞くと、猫が好きだというので、ルティシアは新しい布に刺繍しやすいよう猫を描いた。
それを見たファーミアに絵も上手だと褒められ、なんだかこそばゆい。
使っていない刺繍の木枠に、猫を描いた布を嵌め、糸と針をつけて持たせた。
「ルティシア様は青い鳥がお好きなのですか?」
「そういうわけではないのだけど……青い鳥が幸福を呼ぶというお伽噺があったから」
「きっと陛下が幸せにしてくださいますよ」
「ええ、私はもう充分幸せよ。だから陛下にも幸せになって頂きたいの」
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二人は狭く薄暗い納戸で、静かに刺繍を続けた。
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