番が欲しいアイツと、実らない恋をした俺の話。

飛鷹

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sideノア

2.

アイツ……ルーカスと出会ったのは、冒険者ギルドからのクエストを受けた時。

大型の魔物退治のクエストで、Bランク以上の冒険者での募集だった。

10人程度が集まった中に、アイツは居た。

狼の獣人であるルーカスは一際目立ってたから、直ぐにその存在には気付いた。

魔物も大型であったし討伐は大変だったけど、こちらも人数揃えて対応してたから危な気なくクエストは完了した。

だけど………。

冒険者あるあるだけどさ、昂ぶっちゃって。

手近でいる奴と、まぁ………。

その相手がルーカスだった。

「なぁ、あんたも眠れないクチ?」

不意に声をかけられる。

気でも紛らわせてたらこの昂りも治まるかなって、たき火の近くでボーッとしてたから驚いた。

「ま、ね。」

肩を竦めてみせると、ヤツは「隣いい?」って聞いておきながら返事も待たずにサッサと座ってきてさ。

「熱発散すんの、俺とどう?」

「何で俺?」

「見た目好みだし」

「ふーん?」

チラリとヤツを見る。

獣人らしく靭やかな筋肉に覆われた身体は逞しい。顔も街中であれば引く手数多だろうなってくらい整ってる。

シルバーグレイの髪に銀の瞳はぱっと見ると冷たい印象なのに、醸し出す雰囲気は柔らかいためか取っ付きにくさを感じさせない。

俺は男でも女でも忌避なく楽しめる方だけど、性格悪そうなヤツはパスってスタンスだから、ルーカスは許容範囲と判断した。

「たださ。」

俺の雰囲気からOKが出そうと察したのか、ルーカスが続けて発言してきた。

「俺、獣人だからさ。番が一番な訳。まだ見付けてはないけど、番が表れるまでの期間限定セフレって事でいい?」

ちょっと驚いた。

俺としてはこの場限りって思ってたし、一回ヤッたからって縋りつこうとも思ってないぞ?

思わずそう伝えると、アイツはニヤリと笑った。

「じゃ次があるかどうかは身体の相性次第で」

そう言いつつ、顔を近付けてついばむ様なキスをする。

「ん……」

徐々に角度を変えて深くなるキスに、俺もトロトロに蕩けてくる。

思わず自ら舌を出し、ルーカスのに絡める。ふっと笑う気配がして、ヤツは更に深く深く俺の口腔を犯す様に攻め始めたのだった。


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