11 / 22
第1話 初めての依頼は鉱山で
6.いざ、坑道へ!
しおりを挟む
ぽっかりと開いた鉱山の入り口は手前の僅かなところまでしか太陽の光が入らず、真っ暗な中の様子をうかがうことはできない。
ジークは背負っていた荷物袋を下ろすとランタンを2つ取り出した。
そうしてベルトに取り付けた小さなレザーバックから、火打石とおがくずの入った小箱を取り出して、それで手際よく火を起こすとそれぞれに火を灯していく。
「先行はオレが行く。一番後ろはエドガーに任せていいか?」
ランタンの一つをエドガーに差し出しながら、ジークは荷物袋を背負う。
盗賊はパーティの目である。
危険はないか、罠や異常がないかを常に周囲に気を配り、パーティの危険を回避するのが役割だ。
「ああ。万が一背後からの異変があれば俺が対応する」
ランタンを受け取りながらエドガーは力強く頷くと、刃渡りだけで100㎝はあり、柄を入れれば130㎝にはなろうかという、背に負っている愛用の大剣と、狭い場所での戦闘では小回りが利くように腰に帯びた片手剣、それらを確認するように手で触れている。
「アーシェ、あの…。そのスカートで本当に大丈夫ですか?転ぶといろいろ大変ですし、動きにくくはありませんか?」
薬草や調合した薬瓶や粉薬をしまっている麻で作られた大きな肩掛けかばんを下げて、杖を手にしたクレールはアーシェの姿に心配そうに眉を下げた。
「あ、これはオーバースカートなの。下にはちゃんとハーフパンツをはいているから大丈夫よ」
荷物袋を背負い、腰に片手剣を下げたアーシェが白い脛まで覆うスカートを貴族の令嬢がするかのように指先でつまんで裾を膝まで上に持ち上げれば、膝丈のダークブラウンのハーフパンツが見える。
「ああ、それなら安心です。あなたは女の子なんですから、少しでも肌を隠しておいてください、怪我をして痕が残ったら大変ですから」
「なんだ、クレール?アーシェがつまずいて転んだ時のチラリを期待したのか?」
「ちょ、ジーク!何言うのよ!」
揶揄するように笑うジークに、外套を纏いかけたアーシェが思わず纏うはずだったそれを手にしたまま、その背をぐい、と乱暴に押しやる。
「アーシェ、ジークの言葉は聞き流していてください。あとで私が女性に対するデリカシーについてきつく言っておきますから」
厚手の布で作られた肩掛け式の荷物袋を提げて、セイシェスがアーシェを宥める横で、ジークの発した言葉にクレールは真っ赤になりながら慌てて弁解を始める。
「いえ!僕はただアーシェが転んだりして膝を擦りむいたりしたら大変ですし、もしそれこそ、裾が風にあおられたらこんな男ばかりのパーティですから、彼女が心配で…っ!」
「へぇ、つまりは風にあおられたとこまでは想像したと…」
「ち、違います!もしもの話で、僕は…っ!」
「クレール。言いたいことは分かりますけど、その答えじゃジークが余計に面白がりますよ。ジークも揚げ足をとってクレールを困らせないでください」
「アーシェ、外野は気にするな。戦闘中は気を抜かないようにしろ。何かあれば必ず俺かジーク、セイシェスで援護に入るしクレールもサポートしてくれる。大事なのは平常心だ」
クレールをからかうジークに真っ赤になって反論するクレール。さらにそれを仲裁に入るセイシェスを見やったエドガーは、アーシェの肩を掴んでくるりと回れ右させて外野を遮断しながら、戦闘におけるアドバイスをする。
入り口に入る手前でそんな準備といえるのか、やりとりをするアーシェたちを、一対の目が岩陰から様子をうかがっていた。
「……!」
視線を感じたジークが、一瞬にして鋭さを増した夕日色の瞳を周囲に走らせた。
「ジーク?」
怪訝そうにクレールが呼びかけるも、ジークは常とは一変してピリピリとした雰囲気で、先ほど視線を感じた岩陰を凝視し気配を探る。
確かにあそこから視線を感じた。だが、こっちの動きを察したかのように隠れたのだろう。その気配も視線もふつりと途絶えた。
「……いや、なんでもねぇ。…気ぃ引き締めていくぜ」
「……何かありましたか?」
親友の様子にセイシェスは傍に歩み寄ると声を潜めて問いながら先ほどの岩陰を見やるが、ジークは首を横に振る。
「……オレらの事を見てるようだったけど、隠れやがった」
感じたのは視線だけで殺気のような刺すような気配は感じなかったため、無為に仲間を心配させないように、セイシェスに小声で告げて、ジークはエドガーに声を掛けた。
「エドガー。後方は十分に気を付けてくれ」
「わかった」
「アーシェ、あなたはジークの後ろに。私はあなたの後ろにいますから」
セイシェスは先行するジークに続くようアーシェに告げて、自分はそのあとに続く。
万が一、何かあれば先行するジークが気付くはずである。
次いで、剣を扱うアーシェがいればジークと共に前方は対応できるだろう。エドガーが背後を警戒しているため、そうせざるを得ないのだ。
クレールはドルイドで後方から補助やサポートが主な役目で、自分は魔術での援護になるため、後方にいた方がいいだろう。
セイシェスの頭の中で、戦闘などの不測の事態に陥った時の対応策が組み立てられていく。
「では僕はセイシェスに続きますね。エドガー、先に行きますね」
「ああ。しんがりは俺が務める」
ジークを先頭に坑道へ足を踏み入れれば、視界は外に比べ急速に狭くなる。
暗さに目が慣れないのもあるが、視界はランタンが照らす光源が届く範囲であり、先頭と最後尾で2つのランタンがあるため、それでもまだ視界は確保できている方だろう。
ジークは夜目が利くようで、ランタンを手にしながらも、周囲に常に目を配り、僅かな気配さえ逃さぬように気を張っているのがその背中からでもわかる。
「…結構温度が違うのね…」
太陽の光が入らないだけで、こんなにも体感温度が違うのかと驚くほど坑道の中はひんやりとしていた。
ぼんやりとしたランタンの明かりで、ゆらゆらと凹凸のある石の壁に5人分の影が揺らめいている。
「奥に行くにつれて温度は下がりますから、寒くなったら言ってください。私の外套もありますから」
セイシェスが肩に下げている荷物袋をポン、と叩いた。
「はは、アーシェ。外套お化けになるつもりか?」
可笑しそうに笑って、先を行くジークがアーシェに声を掛けた。
「でも、女の子に冷えは大敵です。何だったら僕の外套も…」
「クレール、さすがに外套3枚も着こむと動きが鈍ると思うぞ…」
至極もっともな意見を言うのはエドガーだ。
ジークが足元の錆びついた古いつるはしをランタンで照らす。
ここがまだ鉱山として使用していたころの物だろう。
「足元に気を付けろよ。結構物が残っているぜ」
朽ちかけた木箱に壊れたランタンなどがその辺に無造作に打ち捨てられており、うっかりつまずいたら無傷では済まないだろう。
「っ!」
不意に羽音と共に黒い影が頭をかすめてアーシェが思わずびくっと飛びのく。
「蝙蝠だな。暗くてひんやりしているこういうところによく棲みついているぜ」
そんなアーシェの様子を察してか、ランタンを石の天井を照らすように掲げたジークは、ほら、と顎で上を示した。
以前、天井が崩れ落ちたのだろうか、一際高い石の天井には逆さになった十羽ほどの蝙蝠が見える。
「随分前に、ここら辺は一度崩落したみてぇだな。そこに石の山ができて脇に入る坑道を塞いでやがるし、その上のあの蝙蝠がいる所だけ、天井が高ぇ」
「よく見ていますね」
感心したようにクレールがジークを見つめる。
「それがオレの仕事だからな」
夕日色のその瞳を誇らしげに細め、ジークはランタンを再び前方へとむけた。
ジークは背負っていた荷物袋を下ろすとランタンを2つ取り出した。
そうしてベルトに取り付けた小さなレザーバックから、火打石とおがくずの入った小箱を取り出して、それで手際よく火を起こすとそれぞれに火を灯していく。
「先行はオレが行く。一番後ろはエドガーに任せていいか?」
ランタンの一つをエドガーに差し出しながら、ジークは荷物袋を背負う。
盗賊はパーティの目である。
危険はないか、罠や異常がないかを常に周囲に気を配り、パーティの危険を回避するのが役割だ。
「ああ。万が一背後からの異変があれば俺が対応する」
ランタンを受け取りながらエドガーは力強く頷くと、刃渡りだけで100㎝はあり、柄を入れれば130㎝にはなろうかという、背に負っている愛用の大剣と、狭い場所での戦闘では小回りが利くように腰に帯びた片手剣、それらを確認するように手で触れている。
「アーシェ、あの…。そのスカートで本当に大丈夫ですか?転ぶといろいろ大変ですし、動きにくくはありませんか?」
薬草や調合した薬瓶や粉薬をしまっている麻で作られた大きな肩掛けかばんを下げて、杖を手にしたクレールはアーシェの姿に心配そうに眉を下げた。
「あ、これはオーバースカートなの。下にはちゃんとハーフパンツをはいているから大丈夫よ」
荷物袋を背負い、腰に片手剣を下げたアーシェが白い脛まで覆うスカートを貴族の令嬢がするかのように指先でつまんで裾を膝まで上に持ち上げれば、膝丈のダークブラウンのハーフパンツが見える。
「ああ、それなら安心です。あなたは女の子なんですから、少しでも肌を隠しておいてください、怪我をして痕が残ったら大変ですから」
「なんだ、クレール?アーシェがつまずいて転んだ時のチラリを期待したのか?」
「ちょ、ジーク!何言うのよ!」
揶揄するように笑うジークに、外套を纏いかけたアーシェが思わず纏うはずだったそれを手にしたまま、その背をぐい、と乱暴に押しやる。
「アーシェ、ジークの言葉は聞き流していてください。あとで私が女性に対するデリカシーについてきつく言っておきますから」
厚手の布で作られた肩掛け式の荷物袋を提げて、セイシェスがアーシェを宥める横で、ジークの発した言葉にクレールは真っ赤になりながら慌てて弁解を始める。
「いえ!僕はただアーシェが転んだりして膝を擦りむいたりしたら大変ですし、もしそれこそ、裾が風にあおられたらこんな男ばかりのパーティですから、彼女が心配で…っ!」
「へぇ、つまりは風にあおられたとこまでは想像したと…」
「ち、違います!もしもの話で、僕は…っ!」
「クレール。言いたいことは分かりますけど、その答えじゃジークが余計に面白がりますよ。ジークも揚げ足をとってクレールを困らせないでください」
「アーシェ、外野は気にするな。戦闘中は気を抜かないようにしろ。何かあれば必ず俺かジーク、セイシェスで援護に入るしクレールもサポートしてくれる。大事なのは平常心だ」
クレールをからかうジークに真っ赤になって反論するクレール。さらにそれを仲裁に入るセイシェスを見やったエドガーは、アーシェの肩を掴んでくるりと回れ右させて外野を遮断しながら、戦闘におけるアドバイスをする。
入り口に入る手前でそんな準備といえるのか、やりとりをするアーシェたちを、一対の目が岩陰から様子をうかがっていた。
「……!」
視線を感じたジークが、一瞬にして鋭さを増した夕日色の瞳を周囲に走らせた。
「ジーク?」
怪訝そうにクレールが呼びかけるも、ジークは常とは一変してピリピリとした雰囲気で、先ほど視線を感じた岩陰を凝視し気配を探る。
確かにあそこから視線を感じた。だが、こっちの動きを察したかのように隠れたのだろう。その気配も視線もふつりと途絶えた。
「……いや、なんでもねぇ。…気ぃ引き締めていくぜ」
「……何かありましたか?」
親友の様子にセイシェスは傍に歩み寄ると声を潜めて問いながら先ほどの岩陰を見やるが、ジークは首を横に振る。
「……オレらの事を見てるようだったけど、隠れやがった」
感じたのは視線だけで殺気のような刺すような気配は感じなかったため、無為に仲間を心配させないように、セイシェスに小声で告げて、ジークはエドガーに声を掛けた。
「エドガー。後方は十分に気を付けてくれ」
「わかった」
「アーシェ、あなたはジークの後ろに。私はあなたの後ろにいますから」
セイシェスは先行するジークに続くようアーシェに告げて、自分はそのあとに続く。
万が一、何かあれば先行するジークが気付くはずである。
次いで、剣を扱うアーシェがいればジークと共に前方は対応できるだろう。エドガーが背後を警戒しているため、そうせざるを得ないのだ。
クレールはドルイドで後方から補助やサポートが主な役目で、自分は魔術での援護になるため、後方にいた方がいいだろう。
セイシェスの頭の中で、戦闘などの不測の事態に陥った時の対応策が組み立てられていく。
「では僕はセイシェスに続きますね。エドガー、先に行きますね」
「ああ。しんがりは俺が務める」
ジークを先頭に坑道へ足を踏み入れれば、視界は外に比べ急速に狭くなる。
暗さに目が慣れないのもあるが、視界はランタンが照らす光源が届く範囲であり、先頭と最後尾で2つのランタンがあるため、それでもまだ視界は確保できている方だろう。
ジークは夜目が利くようで、ランタンを手にしながらも、周囲に常に目を配り、僅かな気配さえ逃さぬように気を張っているのがその背中からでもわかる。
「…結構温度が違うのね…」
太陽の光が入らないだけで、こんなにも体感温度が違うのかと驚くほど坑道の中はひんやりとしていた。
ぼんやりとしたランタンの明かりで、ゆらゆらと凹凸のある石の壁に5人分の影が揺らめいている。
「奥に行くにつれて温度は下がりますから、寒くなったら言ってください。私の外套もありますから」
セイシェスが肩に下げている荷物袋をポン、と叩いた。
「はは、アーシェ。外套お化けになるつもりか?」
可笑しそうに笑って、先を行くジークがアーシェに声を掛けた。
「でも、女の子に冷えは大敵です。何だったら僕の外套も…」
「クレール、さすがに外套3枚も着こむと動きが鈍ると思うぞ…」
至極もっともな意見を言うのはエドガーだ。
ジークが足元の錆びついた古いつるはしをランタンで照らす。
ここがまだ鉱山として使用していたころの物だろう。
「足元に気を付けろよ。結構物が残っているぜ」
朽ちかけた木箱に壊れたランタンなどがその辺に無造作に打ち捨てられており、うっかりつまずいたら無傷では済まないだろう。
「っ!」
不意に羽音と共に黒い影が頭をかすめてアーシェが思わずびくっと飛びのく。
「蝙蝠だな。暗くてひんやりしているこういうところによく棲みついているぜ」
そんなアーシェの様子を察してか、ランタンを石の天井を照らすように掲げたジークは、ほら、と顎で上を示した。
以前、天井が崩れ落ちたのだろうか、一際高い石の天井には逆さになった十羽ほどの蝙蝠が見える。
「随分前に、ここら辺は一度崩落したみてぇだな。そこに石の山ができて脇に入る坑道を塞いでやがるし、その上のあの蝙蝠がいる所だけ、天井が高ぇ」
「よく見ていますね」
感心したようにクレールがジークを見つめる。
「それがオレの仕事だからな」
夕日色のその瞳を誇らしげに細め、ジークはランタンを再び前方へとむけた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる