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ヴァミリオン・ブレイドワールド 転移編

5話 極大魔法 メテオエクストリームバーサーカー

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 もう、距離を大分詰められた所で、俺は腹をくくった。
可哀想だが、あのつぶらな瞳くらいは、ダガーのダメージを与えられるだろうと、どうせやられるのなら、一矢を報いると決めた。そして、俺は振り返った。

 すると、ウンサギギキングはそのタイミングで逆走し、一目散に逃げて行った。


「なんだ?もしかしてレアキャラな俺様の底知れぬ強さを察したのか?」


 俺は脅威から解放されたせいか、笑いが込み上げてきた。


「ふははははははは!」


 止まらない自分の笑い声とは別の声が何処からか聞こえてきた。


「 ちょっと! そこで馬鹿笑いしてるキミ! 早く逃げなさよ! 」

「 誰だ? この世界にきて初めての人間だ! 」


 背の低さで視界に入らなかったが、すぐ近くにいたそいつのローブのデザインは女の子用だ。女魔法使いだった。
しかも、手にするあの杖は超レア物だ。俺も生産スキルで3本はストックしてあったヤツだ。
 普段は双剣で行動していたが、クエスト内容によっては、たまに魔法使いにジョブチェンジして、あの杖振り回してはぶっ放してたっけ(笑。

 確かあの魔法はビジュアル的にも攻撃力的にも迫力があってカッコいいが、呪文詠唱が長過ぎて援護の無いソロプレイの俺にはなかなか使いにくい魔法だった事などを思い出していた。


 ローブを纏った女魔法使いは、呪文の最後の詠唱部分に差し当たる。


  ~漆黒のそらより舞い降りし、異世界からの訪問者『 闇の王 ダクネス・ラ・カルバス 』よ その持て余す力を我に分け与え賜え 煉獄の業火を纏いし光玉を放て 大地に降り注ぐ魔弾は鉄槌の如く 焼夷なる地獄の海原となれ~



「 そうそう。この詠唱はあの魔法のビジュアルCGが超カッコいいんだよな! 真っ暗になった空から、これでもかって沢山の隕石が…って 」

 
 女魔法使いは、あと魔法の名称を唱える所まで来ていた。


「 メテオエクストリームバーサーカー!!! 」


「 マジか?! この極大魔法が唱えられるのか! コイツはマジヤバイ!」


 俺はこの極大魔法の攻撃力と破壊力を知っていた。

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