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第4話 神っぽい存在との対話
しおりを挟む『ねえ神様、いくつか質問していいですか?』
休日の昼下がりのような雰囲気の中、僕は聞いてみた。
『なんじゃい、藪から棒に。まあええが。』
神は応じる。
『神様はなんでそんな変なしゃべり方なんですか?
僕、今まで「じゃ」とか「だのぅ」とか「おぬし」とかリアルで使っている人を見たことがなかったんですが。
どうしてですか?』
僕が素朴な疑問を口にすると神は目を白黒させつつ答える。
『どうしてもこうしても無いじゃろ。
おぬしの神のイメージがそうなっとるからそれに合わせとるだけじゃ。
それにもしこの世に神を超越する存在がいて、この会話を文章で読んでいるとしたら、言い回しに特徴がないと見分けがつきにくいじゃろが!』
『なんですか、その神を超越する存在って?』
僕は初めて聞く言葉を素直に疑問にしてみた。
『人間はその時代時代で説明のつかんいろいろな事象を神という存在を使ってこじつけとるじゃろ。
それと同じで神も説明のつかん事象を超神という概念を使って説明するんじゃよ。』
「超神」って、また安直な。
しかも神が説明できない事象とか言ってるし、大丈夫か?この神っぽい存在。
まあ、自分の乗った鉄板を持ち上げられない程度の自称神だから仕方ないか。
半ば呆れつつ、最後に一番聞きたかった質問をしてみる。
『ところで、僕が死んだあとの世界ってどうなっているんですか?』
『特段変わったことはないぞ。
おぬしが死んだことで戦争がおきたり経済不況になったりはしないようじゃな。』
『いや、そういうことではなくて、もっと身近なことが。。。』
と僕は言いつつ母のことを少し思った。
突然僕が死んでしまって悲しんでいるだろうな。
と、僕が思考の海に沈みそうになった時に神が聞いてきた。
『おぬし、名を聞いておらんかったの。なんという?』
『星です。星渉。』
それを聞いて神はどこからか水晶球を取り出し何やらつぶやき始めた。
「OK!水晶玉」と聞こえた気もするが、そこはあえて無視しておこう。
しばらくすると、神が笑いを押し殺したような声でしゃべりかけてきた。
『にゅ、ニュースになっとるようじゃの。ひっ。。。星渉に星当たる、と。』
神はしまいには顔を僕から180度そむけて、しゃっくりのような引き笑い声を上げ続けている。
それを見て僕は、この似非神に隕石をぶち当ててくれるよう超神に祈った。
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