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第10話 次なる転生先
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『いろいろ考えたんですが、やはり元の世界へ戻ることはできませんか?
時間を遡って転生することはできないんでしょうか?』
前回の転生からしばらく経ったある日、僕は神に聞いてみた。
『元の世界へ戻ることはできるし時間も遡ることは可能じゃが、その場合は誰かの赤子としてか、モブキャラと入れ替わることになるのぉ。』
と神は答えた。
そこで僕はしつこく聞いてみた。
『例えば隕石に当たって死ぬ前の自分自身に転生することはできないですか?
これなら誰かの肉体を乗っ取ることにならないと思うんですが。』
すると神はこう答える。
『確かにそうなんじゃが、おぬしがおぬし自身の魂を追い出してしまうことになるのぉ。
これはこれで問題じゃ。
追い出された魂の行き先を考えると根本的には何も解決できてないことになるからのぅ。』
その答えを聞いて、二番目の考えについて聞いてみた。
『じゃあ、今の記憶を持って誰かの子供に生まれ変わることはできますか?
人生二週目かも、って言われている人がたまにいるじゃないですか。』
これは我ながらいい考えに思えたのだが、神の答えは予想に反するものだった。
『それもあまりおすすめはせんのぅ。
以前、将棋のプロへの夢をあきらめきれずにもう一度転生させてやった子がおった。
最終的にどうなったと思う?』
僕はピンとくるものがあり即答した。
『ひょっとして棋士の藤本8冠ですか?
確かに人生二週目って言われているくらい無敵ですもんね。』
ところが神はかぶりを振りながらこう言う。
『違うんじゃ。
その子は前世と同じく奨励会に入ったんじゃが、前世と同じく三段止まりでプロにすらなれんかった。
もちろん奨励会に入ったころは無敵を誇ったらしいんじゃが、転生なんて時間的な制約が無くなると努力を怠るんじゃろな。
何も変わらん、いや前世よりも悪い結果となったかもしれん。』
僕はあからさまに残念そうな顔をしていたのだろう。
神はとりなすようにこう続ける。
『モブキャラへの転生も悪くないぞ。
同時代への転生じゃから世界のルールも変わらんし順応も早い。
何よりおぬしは元々の世界に未練があるんじゃろ?
わしも理由はわからぬが、おぬしは元の世界に還るのが自然に思う。
きっと、何かやるべきことが残っとるんじゃろうの。』
そう言われて僕は心を決めた。
元の世界へ戻ろうと。
時間を遡って転生することはできないんでしょうか?』
前回の転生からしばらく経ったある日、僕は神に聞いてみた。
『元の世界へ戻ることはできるし時間も遡ることは可能じゃが、その場合は誰かの赤子としてか、モブキャラと入れ替わることになるのぉ。』
と神は答えた。
そこで僕はしつこく聞いてみた。
『例えば隕石に当たって死ぬ前の自分自身に転生することはできないですか?
これなら誰かの肉体を乗っ取ることにならないと思うんですが。』
すると神はこう答える。
『確かにそうなんじゃが、おぬしがおぬし自身の魂を追い出してしまうことになるのぉ。
これはこれで問題じゃ。
追い出された魂の行き先を考えると根本的には何も解決できてないことになるからのぅ。』
その答えを聞いて、二番目の考えについて聞いてみた。
『じゃあ、今の記憶を持って誰かの子供に生まれ変わることはできますか?
人生二週目かも、って言われている人がたまにいるじゃないですか。』
これは我ながらいい考えに思えたのだが、神の答えは予想に反するものだった。
『それもあまりおすすめはせんのぅ。
以前、将棋のプロへの夢をあきらめきれずにもう一度転生させてやった子がおった。
最終的にどうなったと思う?』
僕はピンとくるものがあり即答した。
『ひょっとして棋士の藤本8冠ですか?
確かに人生二週目って言われているくらい無敵ですもんね。』
ところが神はかぶりを振りながらこう言う。
『違うんじゃ。
その子は前世と同じく奨励会に入ったんじゃが、前世と同じく三段止まりでプロにすらなれんかった。
もちろん奨励会に入ったころは無敵を誇ったらしいんじゃが、転生なんて時間的な制約が無くなると努力を怠るんじゃろな。
何も変わらん、いや前世よりも悪い結果となったかもしれん。』
僕はあからさまに残念そうな顔をしていたのだろう。
神はとりなすようにこう続ける。
『モブキャラへの転生も悪くないぞ。
同時代への転生じゃから世界のルールも変わらんし順応も早い。
何よりおぬしは元々の世界に未練があるんじゃろ?
わしも理由はわからぬが、おぬしは元の世界に還るのが自然に思う。
きっと、何かやるべきことが残っとるんじゃろうの。』
そう言われて僕は心を決めた。
元の世界へ戻ろうと。
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