226 / 297
隠された真実
17
しおりを挟む
ムウからのクルーについての話をしたら沈黙が流れた。
「……俺は解放団が結成された時からいて、カナリーさんが皇都を逃げ出す際に力を借りたのがクルーでそれからの付き合いだが…クルーはスパイなんかじゃねぇよ!あいつはそんな男じゃない!」
「でも、部外者に我々の状況を逐一報告しているのであれば……理由は明かしてもらわねばなりませんね。我々の存亡に関わります」
アニエスの言葉にみんな頷いて翌日、将や軍師だけを集めて話をする事でまとまった。
クリックはクルーの事を信頼しているらしく『スパイやその類じゃない』と言い続けていた。
話が終わり部屋に戻るとアベルがいた。
「お話……長かったですね」
「明日はみんなで長話待ってるよ!アベルも覚悟しときな」
あたしが冗談混じりで言うとアベルは笑いながらも紅茶を用意してくれた。
「私、これからハーン様に呼ばれたんですよ……なんだと思いますか?」
「……『俺の娘に手を出しやがって』って言って殴る」
あたしが紅茶を一口飲んで閃いた事を口走った。
「そういえば……ナタリーさんやサイ様からはセシルとの仲を認めてもらえましたがハーン様とは私とセシルの話を一切してません……ハーン様はセシルが小さい頃にハーン様より私に懐く姿に嫉妬された事あるくらいですし……覚悟決めておきます」
アベルは笑いながら言ったけどきっと内心ドキドキしてるのか笑顔が引き攣っていた。
「大丈夫!仲間同士殺し合いは御法度だ!」
「……セシル、慰めになってませんよ」
アベルとそんな冗談を交えながら会話をして、『時間だから』とアベルはいなくなった。
あたしも疲れたからそのままベッドに潜り込んで眠った。
明日、あたしが知りたかった真実が全てわかる。
「……俺は解放団が結成された時からいて、カナリーさんが皇都を逃げ出す際に力を借りたのがクルーでそれからの付き合いだが…クルーはスパイなんかじゃねぇよ!あいつはそんな男じゃない!」
「でも、部外者に我々の状況を逐一報告しているのであれば……理由は明かしてもらわねばなりませんね。我々の存亡に関わります」
アニエスの言葉にみんな頷いて翌日、将や軍師だけを集めて話をする事でまとまった。
クリックはクルーの事を信頼しているらしく『スパイやその類じゃない』と言い続けていた。
話が終わり部屋に戻るとアベルがいた。
「お話……長かったですね」
「明日はみんなで長話待ってるよ!アベルも覚悟しときな」
あたしが冗談混じりで言うとアベルは笑いながらも紅茶を用意してくれた。
「私、これからハーン様に呼ばれたんですよ……なんだと思いますか?」
「……『俺の娘に手を出しやがって』って言って殴る」
あたしが紅茶を一口飲んで閃いた事を口走った。
「そういえば……ナタリーさんやサイ様からはセシルとの仲を認めてもらえましたがハーン様とは私とセシルの話を一切してません……ハーン様はセシルが小さい頃にハーン様より私に懐く姿に嫉妬された事あるくらいですし……覚悟決めておきます」
アベルは笑いながら言ったけどきっと内心ドキドキしてるのか笑顔が引き攣っていた。
「大丈夫!仲間同士殺し合いは御法度だ!」
「……セシル、慰めになってませんよ」
アベルとそんな冗談を交えながら会話をして、『時間だから』とアベルはいなくなった。
あたしも疲れたからそのままベッドに潜り込んで眠った。
明日、あたしが知りたかった真実が全てわかる。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】エレクトラの婚約者
buchi
恋愛
しっかり者だが自己評価低めのエレクトラ。婚約相手は年下の美少年。迷うわー
エレクトラは、平凡な伯爵令嬢。
父の再婚で家に乗り込んできた義母と義姉たちにいいようにあしらわれ、困り果てていた。
そこへ父がエレクトラに縁談を持ち込むが、二歳年下の少年で爵位もなければ金持ちでもない。
エレクトラは悩むが、義母は借金のカタにエレクトラに別な縁談を押し付けてきた。
もう自立するわ!とエレクトラは親友の王弟殿下の娘の侍女になろうと決意を固めるが……
11万字とちょっと長め。
謙虚過ぎる性格のエレクトラと、優しいけど訳アリの高貴な三人の女友達、実は執着強めの天才肌の婚約予定者、扱いに困る義母と義姉が出てきます。暇つぶしにどうぞ。
タグにざまぁが付いていますが、義母や義姉たちが命に別状があったり、とことんひどいことになるザマァではないです。
まあ、そうなるよね〜みたいな因果応報的なざまぁです。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
🥕おしどり夫婦として12年間の結婚生活を過ごしてきたが一波乱あり、妻は夫を誰かに譲りたくなるのだった。
設楽理沙
ライト文芸
☘ 累計ポイント/ 180万pt 超えました。ありがとうございます。
―― 備忘録 ――
第8回ライト文芸大賞では大賞2位ではじまり2位で終了。 最高 57,392 pt
〃 24h/pt-1位ではじまり2位で終了。 最高 89,034 pt
◇ ◇ ◇ ◇
紳士的でいつだって私や私の両親にやさしくしてくれる
素敵な旦那さま・・だと思ってきたのに。
隠された夫の一面を知った日から、眞奈の苦悩が
始まる。
苦しくて、悲しくてもののすごく惨めで・・
消えてしまいたいと思う眞奈は小さな子供のように
大きな声で泣いた。
泣きながらも、よろけながらも、気がつけば
大地をしっかりと踏みしめていた。
そう、立ち止まってなんていられない。
☆-★-☆-★+☆-★-☆-★+☆-★-☆-★
2025.4.19☑~
混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない
三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。
甘そうな話は甘くない
ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
「君には失望したよ。ミレイ傷つけるなんて酷いことを! 婚約解消の通知は君の両親にさせて貰うから、もう会うこともないだろうな!」
言い捨てるような突然の婚約解消に、困惑しかないアマリリス・クライド公爵令嬢。
「ミレイ様とは、どなたのことでしょうか? 私(わたくし)には分かりかねますわ」
「とぼけるのも程ほどにしろっ。まったくこれだから気位の高い女は好かんのだ」
先程から散々不満を並べ立てるのが、アマリリスの婚約者のデバン・クラッチ侯爵令息だ。煌めく碧眼と艶々の長い金髪を腰まで伸ばした長身の全身筋肉。
彼の家門は武に長けた者が多く輩出され、彼もそれに漏れないのだが脳筋過ぎた。
だけど顔は普通。
10人に1人くらいは見かける顔である。
そして自分とは真逆の、大人しくか弱い女性が好みなのだ。
前述のアマリリス・クライド公爵令嬢は猫目で菫色、銀糸のサラサラ髪を持つ美しい令嬢だ。祖母似の容姿の為、特に父方の祖父母に溺愛されている。
そんな彼女は言葉が通じない婚約者に、些かの疲労感を覚えた。
「ミレイ様のことは覚えがないのですが、お話は両親に伝えますわ。それでは」
彼女(アマリリス)が淑女の礼の最中に、それを見終えることなく歩き出したデバンの足取りは軽やかだった。
(漸くだ。あいつの有責で、やっと婚約解消が出来る。こちらに非がなければ、父上も同意するだろう)
この婚約はデバン・クラッチの父親、グラナス・クラッチ侯爵からの申し込みであった。クライド公爵家はアマリリスの兄が継ぐので、侯爵家を継ぐデバンは嫁入り先として丁度良いと整ったものだった。
カクヨムさん、小説家になろうさんにも載せています。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる