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CASE7 急転
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**********
それから、ギルバートさんたちは雪将軍との戦いに向けた作戦会議に入った。
他のみんなは思い思いの事をしているけど、涼くんだけどこにいるか分からなかった。
「あっ!ソラ!久しぶりですねっ!」
後ろから声を掛けられて振り向いたらイブキがいた。
「確かに。元気そうで良かった」
二人で並んでソファに座ったけど………会話、特にないなぁ、、
イブキと会話……今までもそんなにしてないし。
「そうだ。アゲハさんですが、今日はもう休むとか……やはり今日の戦いが響いたんですかね?」
「元々……アゲハは身体が丈夫な人じゃないからね」
だから
今日みたいな事は、もう、起きないでほしい。
そんな私の願いも
この世界だと叶わないかもしれないけど……。
「不思議です。俺から見るアゲハさんは俺と同じなのに……」
しみじみと言うイブキに「そうなんだね」って一言返した。
そう言えば、イブキって私にもアゲハにも敬語なんだよね、、、
なんか……嫌だなぁ。
私はユートピアの新参者なのに敬語を使われるのが。
なんなら私が敬語を使う側かもしれないのにタメ口きいてるし……。
「ねぇ、敬語やめよう?」
「えっ!駄目ですよ!ソラがアゲハさんと同い年なら俺より年上ですよっ!」
イブキって真面目なんだろうね。
アゲハは年上だろうと全員タメ口だし……。
あっ、ランさんにはアゲハも敬語だったかも。
「私たちがいた世界とは時間の流れが違うから、今じゃあ私はアゲハのひとつ下」
「え……俺と同い年!?」
ずいぶん驚いた様子なんだけどさ
イブキには私が年上に見えたのかな?
それとも、アゲハと同い年って前情報があったから驚いたのかな?
前者なら………なんかムカつく。
「じゃあ尚更敬語やめようよ!」
私の提案にイブキは首をブンブン縦に振った。
「あーっ!良かったぁ!実は敬語、ダルかったんだよねぇ~!!」
急にキャラが変わったようなしゃべり方になったからビックリした。
誰かに似てるなぁ……イブキのテンション。
誰だろう……?
誰だっけ?
………まぁ、いいか。
**********
夜になって涼くんと話そうと思ってもなかなかタイミングが合わず…。
日付けが変わる頃に涼くんが一人で外に出たから後を追った。
玄関を出ると出てすぐのところに涼くんはいた。
ってか、私を見てて……待ってたみたい?
「なんか話あるんだろ?」
「え?分かった??」
「ずっとソワソワしてたからな」
私、どんな行動していたんだろう?
そう思いながら涼くんの隣に行った。
この町は砂漠の中に作られた町だから、夜は寒い。
四季がないから年中気温が大きくは変わらないユートピアで唯一の大きな寒暖差は砂漠の昼と夜の差だとか……。
それも、砂漠化が進んだからそうなったらしいし、砂漠じゃないところは夜も気温はあまり下がらないとか。
ユートピアって、なんか変な世界。
二人でそんな他愛のない話をしながら近くの広場のベンチに座った。
ここならたぶん、誰も来ないだろうし話を聞かれないと思う。
「涼くんは色々どう?シンクロとかこの世界とか、、色々とどう?」
「虹野……すごい雑な質問だな、」
そう言いながらククッて笑う姿は私が知っている涼くんそのもの。
なんだけど……
「日本よりはるかに楽しい世界だと思った」
この世界が“楽しい”?
その言葉が、信じられなかった。
それから、ギルバートさんたちは雪将軍との戦いに向けた作戦会議に入った。
他のみんなは思い思いの事をしているけど、涼くんだけどこにいるか分からなかった。
「あっ!ソラ!久しぶりですねっ!」
後ろから声を掛けられて振り向いたらイブキがいた。
「確かに。元気そうで良かった」
二人で並んでソファに座ったけど………会話、特にないなぁ、、
イブキと会話……今までもそんなにしてないし。
「そうだ。アゲハさんですが、今日はもう休むとか……やはり今日の戦いが響いたんですかね?」
「元々……アゲハは身体が丈夫な人じゃないからね」
だから
今日みたいな事は、もう、起きないでほしい。
そんな私の願いも
この世界だと叶わないかもしれないけど……。
「不思議です。俺から見るアゲハさんは俺と同じなのに……」
しみじみと言うイブキに「そうなんだね」って一言返した。
そう言えば、イブキって私にもアゲハにも敬語なんだよね、、、
なんか……嫌だなぁ。
私はユートピアの新参者なのに敬語を使われるのが。
なんなら私が敬語を使う側かもしれないのにタメ口きいてるし……。
「ねぇ、敬語やめよう?」
「えっ!駄目ですよ!ソラがアゲハさんと同い年なら俺より年上ですよっ!」
イブキって真面目なんだろうね。
アゲハは年上だろうと全員タメ口だし……。
あっ、ランさんにはアゲハも敬語だったかも。
「私たちがいた世界とは時間の流れが違うから、今じゃあ私はアゲハのひとつ下」
「え……俺と同い年!?」
ずいぶん驚いた様子なんだけどさ
イブキには私が年上に見えたのかな?
それとも、アゲハと同い年って前情報があったから驚いたのかな?
前者なら………なんかムカつく。
「じゃあ尚更敬語やめようよ!」
私の提案にイブキは首をブンブン縦に振った。
「あーっ!良かったぁ!実は敬語、ダルかったんだよねぇ~!!」
急にキャラが変わったようなしゃべり方になったからビックリした。
誰かに似てるなぁ……イブキのテンション。
誰だろう……?
誰だっけ?
………まぁ、いいか。
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夜になって涼くんと話そうと思ってもなかなかタイミングが合わず…。
日付けが変わる頃に涼くんが一人で外に出たから後を追った。
玄関を出ると出てすぐのところに涼くんはいた。
ってか、私を見てて……待ってたみたい?
「なんか話あるんだろ?」
「え?分かった??」
「ずっとソワソワしてたからな」
私、どんな行動していたんだろう?
そう思いながら涼くんの隣に行った。
この町は砂漠の中に作られた町だから、夜は寒い。
四季がないから年中気温が大きくは変わらないユートピアで唯一の大きな寒暖差は砂漠の昼と夜の差だとか……。
それも、砂漠化が進んだからそうなったらしいし、砂漠じゃないところは夜も気温はあまり下がらないとか。
ユートピアって、なんか変な世界。
二人でそんな他愛のない話をしながら近くの広場のベンチに座った。
ここならたぶん、誰も来ないだろうし話を聞かれないと思う。
「涼くんは色々どう?シンクロとかこの世界とか、、色々とどう?」
「虹野……すごい雑な質問だな、」
そう言いながらククッて笑う姿は私が知っている涼くんそのもの。
なんだけど……
「日本よりはるかに楽しい世界だと思った」
この世界が“楽しい”?
その言葉が、信じられなかった。
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