辺境左遷の錬金術師、実は人望が国王以上だった〜王国在住の剣聖や賢者達が次々と俺を追って辺境に来たので、のんびり最強領地を経営してみる〜

雪鈴らぴな

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1章

閑話 幼少期の俺

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他の兄弟は最上位のスキルや職業を持っているのに、なんで俺だけ【錬金術師】だなんて地味なんだろう。

それが悔しかったから、とことん【錬金術師】を極めて、沢山のアイテムや魔道具を作ってきた。何度も何度も挑戦して、自分の納得のいくモノを作って。

城の皆は褒めてくれた。
「すごい」「レン様はこんなことまで出来るんだ」「いつも助かってるよ」って。

それでもお父さんや兄弟は一切褒めてくれなかった。

それどころか「こんなガラクタしか作れねぇのかよ」とか「王国の面汚しだ」とか罵詈雑言を浴びせられるだけ。

もうこんなことをやったって意味無いんじゃないか。
いっその事辞めてしまおう。

何もかも無くそうとした。けど出来なかった。
褒めてくれる人は沢山いたし、俺の作った魔道具とかを使って笑顔で喜んでくれる人だって居た。

たった数人のためだけに、沢山の人が喜んでくれる行為を、こんなにも簡単に捨ててしまっていいのか。

これさえ無くなったら、俺には何が残るのか。

一晩頭を悩ませた俺だが、悩んでいたのを見かねたリーナがこう言ってくれた。

「レン様がやりたいことをやってください。周りの目なんて気にしなくていいです。貴方がやりたいこと、したいことをのびのびと出来るように私もお手伝いしますし、城の皆も協力してくれると思います。国王とかのデカい声にかき消されないように、これからはより一層サポートします。ふと思ったのですが、レン様は固くなりすぎです。もうちょっと、そう、吹っ切れたらいいかもしれませんね」

そう言って俺を抱きしめてくれた。

その言葉に救われた。その暖かい温もりを感じながら、

そうだよな……俺を嫌なやつのために、俺を好きで居てくれる人を悲しませるような真似はしたくない。それは裏切りと同じだ。

リーナが言った言葉を反復する。
吹っ切れてみる……か。

明日から、俺の貴族としての殻を破って、俺自身として生きてみようかな。

しがらみも何も気にせずに。
そう思うと、明日が楽しみになってきた。

リーナ、元気づけてくれてありがとう。
今はまだそれを言うのは照れくさい。だけど、いつか今までの感謝も伝えたい。もしその時が来たら、【錬金術】の中で一番のものを作って、それを渡したい。

喜んでくれたらいいな。
そう誓ったと同時に眠気が来て、すやすやと眠りについたのだった。この日に初めて涙を流すことをなく眠れた。
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