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番外編・後日談 A SEQUEL
◆トビラ後日談 A SEQUEL システム補足講座 レッド編
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◆トビラ後日談 A SEQUEL システム補足講座 レッド編
※本編終了後閲覧推奨、オール リアルパートです※
どうにかこう、中の人が半ヴァーチャルで質疑応答できるとかいうシステムは出来ないもんスかね?
「そうですねぇ、それあったら私と貴方は随分楽になりますね」
だろ、だろ!?そー思うだろ!?
ぶっちゃけリアルの広報にあれこれ引っ張り出されても、中の人と同じテンションでは物事裁けないし無理だしもう絶対無理だから同じノリを求められても困るんです!!
「まぁ……右に同じくですかね」
あー……気が滅入るわー
「今回ばかりは私もおなじく」
*** *** ***
冒頭から乗りの悪い二人は、某ゲーム会社に務める『広報芸能部』と『総務人事部』の二人である。本来ならば全く接点の無いはずの部署の二人が、この度会社の企画に出演指名をされてしまい……今に至る。
幸いな事に録画編集企画である。
勿論だ、冗談ではない、ライブ生放送などされたって本来人付き合いが下手で人前では口数が減るという二人で番組が成り立つ訳が無い。
中の人とは違うのだ。
現実では、広報芸能部の彼は佐藤ハヤトだし、総務人事部の彼女は五十嵐ミギワである。
佐藤氏はヤト・ガザミのノリではなんでもずばずば言えないし、五十嵐女史とてレッド・レブナントのように何時でも冷静に情報をベラベラとしゃべり倒す事は出来ないのである。
二人は、自分達が所属するゲーム会社が開発して運営している次世代ゲーム機の初期テストプレイヤーだった。その縁もあり、現在は社員として所属しつつ、初代プレイヤーとしてゲーム運営にも関わっている。
特にその側面が強く、ゲームキャラクター代表として多用される『ヤト・ガザミ』の中の人が広報芸能部に所属しており、そんな彼のお目付役件ボケフォロー役として『レッド・レブナント』が共同出演する事が多々あるのである。
そんな関係で、今回も名指しで呼ばれたのだろうと思った二人だった。
ゲームキャラのアバターを間に挟めば『中の人』としてのノリで対応出来るからである。今までそういう風に広報芸能部企画を何とかこなして来た二人なのだ。
が、今回は……なんと話を聞くに二人とも、中の人としてリアルの方で出て欲しいという話なのである。
この場合、佐藤は断れない立場にある。
中の人としてのイベント参加も良くある事なので、仕事として割り切って顔出しをしなければならない。彼が属するのはそういう部署だ。
ところが、五十嵐はそういう訳ではない。
彼は初期テストプレイヤーの一人とはいえ広報芸能部ではなく能力が買われて総務人事に身を置く『ちゃんとした仕事がそれなりに忙しい』身なのだ。
にもかかわらず、佐藤の仕事に五十嵐が臨時で付き添う事は多い。
それは、五十嵐、というよりは『レッド』としてのキャラクター側面として佐藤、および『ヤト』を知識、情報面で補佐する事に極めて特化している都合による。
「断らなかったのかよ」
「勿論、断りましたよ?」
「でも 、今回居るって事は押し切られたって事だろ?なんでいっつもお前、部署違うのに俺の手伝い来るんだよ」
五十嵐は眼鏡のブリッジに人差し指を当てながら深いため息をつく。
「上司命令なんです、トビラ関係は問答無用でサポートしろとの事で」
なんだそれは、という表情で佐藤はため息を漏らす。今までの状況に疑問は無かったのか、と言えば無かったのだろう。佐藤ハヤトは自分に関係ない、興味が無い事なら基本どうでもいいという性格をしている。
「お前の仕事はどうすんだよ」
「上司が代わりにやるそうです」
「んな」
困ったように肩をすくめ笑って、そうですね変ですよねぇと五十嵐はぼやく。
「時々に仕事を抜ける私に対する風当たりを少しでも減らしているつもりらしいです、そんな事はいいから本来の仕事だけをさせてくれればいいのに。しようがありません、うちの上司はどうにもトビラ開発によっぽど肩入れしているようで」
「それで、強引に今回の仕事も受けろって言ってきた訳か。脅されたとか?」
「そこまでじゃないですけど……いや、まぁ脅しみたいなものですかね?上司の熱意に打たれたというか、まぁ色々踏ん切りはついて、私も顔出しする勇気が出きたというか」
佐藤は神妙な顔で言った。
今まで何となくフォロー役で着いてくる五十嵐に、文句はあってもさほど疑問は抱いていなかった佐藤だが、リアルで一緒に出演となると黙ってはいられない。今回、色々と危惧する所があるのである。
「そういや、前々からレッドの中の人は誰だっていうのであれこれ噂が立っているんだって?お前、知ってるよなその話は」
「らしいですね」
「でも、そんな問題になるほど過熱はしてないだろ?お前がわざわざ顔出ししなきゃいけない状況じゃない」
「この場合、多分逆ですね」
五十嵐は、仮想現実の中で演じる『レッド』の様な意味深な笑みを浮かべた。
「逆って?」
「これで騒ぎに油を注ぐつもりなんですよ、運営は」
さぁ、大人しく腹を括って行きましょうかと、五十嵐は台本を取り上げる。
「今回のお題についてはもちろん、御存じですよね」
「ああ……うん、それでちょっと、お前でいいのかって心配しているところもあったりして、な」
問題は、レッドの中の人が誰なのか問題、だけではないのだ。
目を瞬き、五十嵐は佐藤を見やり一時おいてから返した。
「……ありがとうございます」
「いやぁ、だってさ、興味があるのは分かるけど色々際どいだろ?お前は実験も兼ねて、だったのかもしれないけど」
「だからこそ明確に補足しておかなければならない、そのように運営は考えたんでしょう。その為に私がひっぱりだされてきた、明確な所じゃないですか」
トビラを経て、性別を変える事の『困難さ』について、システムから語るというのが今回のお題なんですから……
と、やはりどこかレッドの様な腹黒い笑みを浮かべて五十嵐は席を立つのだった。
*** *** ***
えー、こんにちわ。ヤトの中の人、毎度おなじみ佐藤ナニガシです。
「はじめましてでよろしいでしょうか、ヤトのカンペ事レッドの中の人、五十嵐と申します」
ついに俺のカンペの人がリアルに引っ張り出されてきた訳ですが……ええと、一応説明はしろとの事なので簡単に。
こちら、八精霊大陸(エイトエレメンタラティス)トビラのこっち側企画、システム的にあれのこれはどーなっているの、教えて!エラい人! わー!!!拍手~
「はいはい拍手拍手」
とまぁ、いつもは顔を出さずにたまに音声だけで俺を茶化すレッドさんが初顔出しです。どーですか、そのまんまですよね?お陰さまで色々と俺も騙されていた訳ですが。
「騙す意図が無い場合、そのように言われてしまうのは心外ですね」
===カット編集===
まぁとにかくですよ、今回の企画のテーマがアレなわけです………アレ……
「なんか、言うに憚りのある事でしょうかね」
いや、あるでしょうだって、トビラ以前で言えばネットゲームでの性別詐称はほぼ当たり前……
「その当たり前が、ハイリスクになったのがロニィシステムですね」
はい……台本にも書いてありますから今回のお題をはっきり出せと。はいはい……ええと
『トビラにおける性別詐称のリスクと、実際偽った場合の仮想状況はどうなるんですか』
……っはい……これね……みんな興味あるのね……これなぁ、出来ない、訳じゃないんだよなぁ。ただリスクが高い。構築するためのポイントが高い。
「そう云う事です。で、このロニィにおいて、特に現実反映率の高い八精霊大陸トビラにおいて、詳しい実情についてを僕に解説させよう、という」
…………。
「なんですか、その沈黙」
御存じではない方もいるかと思いますので俺から補足しますが。
五十嵐さんは通常『僕』なんて言葉は使いませんあしからず!
「え、それ補足する所なんですか?」
すっかりレッドさん風に僕なんて使っちゃってるのを見て、ちょっと、うーわーってなってる俺の心情を察していただけると助かります。
マジ助かりますうーわ――――。
===カット編集===
「結局この二人で顔出しリアル登場で、誰が一番取り乱しているかっていったらもしかして、貴方なんじゃないですか?」
いやぁ、もしかしなくてもそうかもよ?なんか、変な気分……。
「僕はまぁ、何時もの通り……自分のリアル顔は出してますが……仮想キャラクターで状況演じれば良いのだと、なんですかね。腹をくくったと云うか」
それなぁ、俺もなぁ、出来れば色々苦労しないというか。
「……いけませんね、またここでカット編集が入ってしまいます。とりあえずヤト氏の個人的な悩みは置いておきましょう」
了解しました、置きます、はい脇に寄せたー!じゃぁはい、ええと、進めてください。
「僕、進行役じゃなくてボケ補足役なんですけど」
いやでもさ、主題的にそういうのどういう状況なのか語れるのって、お前な訳じゃん。
「段取りが有るでしょう段取りが」(台本を叩く)
勝手にレッドさんが語り倒すではダメでしょうかねぇ……あ、はい……ダメだと。うーん……やりにくいぃ……
===カット編集===
夢見るゲーム、ロニィシステムについてはとりあえず、ざっとな。詳しい事は他で調べてもらうか下にテロップ入れて貰うとして。
このゲームは寝ている間にしかプレイ出来ないのが特徴で、寝た時間分遊べるわけではないというのが一番大事な所だ。
「沢山ゲームをしたい人はですね、健康的な眠りに着く必要があります。睡眠薬などで強引に長時間眠っても残念ながら十分に遊べるとは言えません。また、逆に少ない睡眠時間であっても眠りの質によっては、睡眠時間の量に限らず長いプレイが出来る事が実証されています」
睡眠パターンは人それぞれだからな。で、そのパターンに限らず眠っている時の一定の条件で、ロニィユーザーはこのゲームにログインすることが可能になるわけだ。
ロニィで提供されているゲームは今は色々あるけど、テストプレイも含め一番実績が長くて規模が大きいのが『八精霊大陸(エイトエレメンタラティス)』という仮想異世界フリーダムライフズなゲームで、これは俗称で『トビラ』と言われている。
とりあえず正式名称長いから俗称『トビラ』を使って、このトビラの疑問を中の人が取り上げて色々教えちゃうというのがこのコーナーの趣旨です……と。
「はい、題命を復唱しましょう。
トビラにおける性別詐称のリスクと、実際偽った場合の仮想状況、
……についてですね。お題が二つあるわけですが、これは切っても切れない問題というわけです。このトビラ、現実をそのままログインしても良いのですが、姿かたちや生活そのものを自由にしてもいい、というのがウリです」
だいたい現代社会じゃなくて完全に仮想異世界だからな。理論とかも違うし剣と魔法があって魔物も跋扈してたりするファンタジー分類だし。
「でもファンタジーしない生活も送れるんですよ。どういう事をしたいかによるのです……それはさておき」
性別詐称な、こういう仮想ログインゲームにおいてかつては、現実キャラクターは抹消し、都合のいい代替キャラクターを建てるのがほぼ当然、みたいな情勢だったわけだ。もちろんトビラもこれに前ならえだ。ただし、
「自分のリアリティを反映させずに演じる事は可能です。ただし、演じきるにリスクが高いのが……このゲームの特徴ですね。それ程にログイン先の八精霊大陸がリアルに感じられてしまうゲームなのです、ロニィのトビラ、というものは」
どういう風にリスクが高いか、っていうとまず、性別を変える場合に支払うポイントが高い。キャラクターを自由に変えるコンテンツを買うゲームであるから、キャラクターカスタマイズの為のポイント、通称CPというのがあるんだがこれを大量に支払う必要がある……『場合がある』。
「そう、この場合がある、というのが曲者です」
キャラクター作成のCP消費はえっらい複雑でな、決まった数値にはなっていないのだ。リアル自分の仮想現実を、ロニィを介し夢の中で組立てる都合、どういう設定がリスクになるのかは個人で千差万別になる都合による。ようするに、演じきるだけの能力や素質を現実としてもちうる場合、性別変換のCP消費リスクは少ない場合がある。
「実際ケースをご案内しましょう。大体ご想像いただけてるかもしれませんが……おかま職の人、レズビアン、ゲイ、そして実際障害として性別不一致を感じている方にログインしてもらって、キャラクターがトビラ内において大まかにどういったものになったか、というのを協力戴いて調べたデータがあります」
ただし、そんな多くの人にお願いして取ったデータじゃないし、個人で色々違うからこの場合、どういう事になったか、というのを大まかに説明するに終始するのな。
あと、これはロニィが夢の中でゲームするという特徴上仕様が無い事だが……データはあくまで『……という夢を見た気がする』レベルでしか語れない。
「どう云う事だ?というのは実際トビラを、ロニィにログインしてみた事がある人ならすぐわかる事でしょう。このあたり、詳しい事は……ええと、テロップ入れて貰って説明ページにでも飛んで貰いましょう」
===カット編集===
「まず、おねぇの皆さんに……これは結構数取れたみたいですが……トビラにログインしてもらったデータから」
これがすげぇ、衝撃だから。
「そうですかね?必然の様な気もしますが。オネェ、というのは男性が女性のようにメイクなどをしてらしく振る舞う『職』のようなものでしょうか。それでいてこの方達は男性が好きだとの事。かれ……おねぇさん達がトビラにログインした所、85%の方がトビラ内でもおねぇだった、という事です」
………なぜ本当のおねえさんにジョブチェンジしない……。
「かれ……おねぇさん達にとって、おねぇというジョブこそが正しい着地点なのでしょう。なまじ本当の女性とは違うと意識し、特殊な生態を自覚するおねぇの人たちには、リアル女性というものに自分を変換する事に違和感や、抵抗感すら感じるのだそうです。そして、実際本当の性転換のためにCP消費も存外に高く、その為に安易にトビラ内でもおねぇキャラに落ちつく感じ?という事です」
なるほどねぇ……じゃ、次は。 性別不一致の人達か、協力数はそんな多くないけど……既に現実においてなんらかの性別転換手続きを行っている人が多いな。
「通称俺女や、女子力が高い男達のデータではない、ほんとうに障害として性別不一致を感じて悩んでいらっちゃった方々の貴重なデータです」
とげがあるなぁ、さすがレッドさん。……違和感あるわぁ……。
「ヤト、仕事してください」
===カット編集===
「こちらのケースは目指す性別にすんなり落ちついた場合が多いようです。つまり、男性に違和感があり女性になりたい方はトビラ内では女性で、女性に違和感があり男性になりたい方は同じくトビラ内では男性に落ちついたと云う事ですね。そして、この場合キャラクターメイキングはほぼ自動的に『目的の性別』になっていたとのことです」
つまり、最初から性別は切り替わっていてCP消費は必要ないと。
「そう言う事ですね。100%ではないようですが、実際性を別に変えるにCP消費量は極めて低いか、必要ない場合が多いとのことです。
さて、以上の事を踏まえ次に性別不一致を除いての、レズビアンとゲイの場合を見てみましょう」
いやぁ、これもけっこう……びっくりした結果だな。
「ふむん、まぁ彼らは『同性が好き』ですからね。同性を好きになる為に自分の性別を変える必要性があるか否か、というのがポイントになるようです。同性同士が好きなのであり、逆の性に興味が無い場合、トビラ内でも同じ性別を選ぶ様です。逆になる必要性が分からない、とまで言われてしまいましたね……。ただ、その、ここはアインさんの出番なのではないかなと僕なぞは思う訳ですが」
やめろ、奴の名を呼ぶな、どこで聞いていて飛んでくるかわからないッ!
「……統計的には一応、その、腐女子の皆さんや百合好き男子の皆さんのデータなんてのもあったりして」
それ結構当てにならないってお前、言ってたじゃん。嗜好が様々だからデータに纏めるには数が足りてないって。
「大体、我らが超貴腐人アインさんがトビラでは色々超越しましたからね……いや、あれはすごく正しい位置にはいるのですが」
正しい位置って、なんだよ?
「分かりませんか?まぁ、分からないでしょうねぇ…… アインさん曰く、正しい腐女子の立ち位置は、受けと攻め、すなわち同性の二つの関係性のどちらかに自分を重ね合わせる事ではなく、それを傍観する位置にあるのです。すなわち、壁や天井等が腐女子のポジションだと云われているアレですよ。腐女子であるアインさんはトビラにおいてどういうキャラクターだったか分からない方の為にご説明差し上げますが、彼女は『幼生のドラゴン』というマスコットキャラクター的位置になりました」
……そ、……そういう符号もあったりしたのか……ッ!!!
「単純にドラゴンフェチなの★なんて言葉に騙されるなんて、あまいですね。実際アインさんはドラゴンフェチではあるのですが、もしこれが猫フェチであれば猫キャラに、犬フェチなら犬キャラに収まっていたでしょう。同性愛の現場を何気なく目撃していても許されてしまうキャラクターに彼女は本気でなりたかった訳です。だから、その為にハイリスクのドラゴン転生体という非常に稀なキャラクターになる事が出来たし、そういうキャラクターもありであると云う可能性に自ずと行きついた訳です」
===カット編集===
「レズビアンとゲイは…………状況によって性別を変えたい願望があり、換えるリスクが低くなっている場合があります。すなわち一方的な受け手の男、同性を愛する男性的な女性です。逆性別であれば自分の恋愛、都合が上手く収まると思っている場合に、トビラ内においては逆である可能性を追いやすくなっているようです」
つまりあれだな、結局性別詐称した場合は現実における精神状態、っつーか。願望がどうなのか、なんだな。
「そりゃそうですよ、エイトエレメンタラティスの座右の銘、お忘れですか?望むが全てに勝る世界ですよ」
そういう理屈で魔法があって、なんでもありっていうのが世の理論、っていう世界なんだよな、そうなんだった。
「性別詐称のリスクについては以上です。次に、それでも換えてみた人たちのケースを幾つか並べておきましょう。CPを多く支払ったり、他のマイナスアビリティでCPを稼いで性別変換を行った人がいるわけです。僕は、多分これの後者になります」
テストプレイヤー権限でCP多く貰っていたにもかかわらず、性別の壁は厚かったと。
「そう云う事です。僕は完全に俺女でしたからねぇ」
===カット編集===
「話は変わるんですが、アインさんが言ってました。抱かれたい腐女子っていうのが居るんだそうです」
しらねぇwwwww
「僕も良く知らないんですが、夢小説書く人、利用する人っていうので大体は納得できます」
それは聞いた事あるな、主人公の名前をにんいで変更できる小説だってな。姫状態な主人公話が多いとかって。
「まぁ、大体合っている様な………。 こういう、受け側に自分のポジションが近い場合でなおかつこれが異性になる場合、トビラ内で目指して性別を変えようとすると……面白いマイナスアビリティが自動的に付いて、この性別変換が可能になるのだという都市伝説があります」
都市伝説なの!?
「しかし、実際にやってみた所ぶっちゃけ、本当に付くんだそうです」
何が付くんだよ。
「両性不具」
ぶっふ!
===カット編集===
ちょ、ま、それ性別変換してない!してないよ!!!!
「でもまぁ、こう、乳房が合った人が平べったい胸のぼっきゅぼんしてない体で、でもちんちん無いみたいな感じでは降臨できるそうですよ」
ちょーまー!!!!
「女形、男型なのに機能が無いとか、どっちの特徴もあるのにあるだけで使えない設定になってしまう場合もあるそうです」
じゃぁ ふたなり もあるのか?
「もちろん、あるそうですよ。その願望さえ強く持っていればあるでしょうねぇ、そりゃぁ」
……ヤな予感がしてきました。ちょっとまって、待ってくださいレッドさん……。あんたそのマイナスなアビリティ持ってないよな?
「……何か困る事でもありますか、トビラの中で」
………………。
あ、ごめん、何も困らなかった。今のカット、カットして!
「現実と仮想取り違えてはだめですよ、ましてや今リアルの方で仮想演じてる状況なんだから」
だーかーらー!カット!マジでカットしーてーたーのーむーかーらー!!!!!
===カット編集===
「というわけで次にですね、実際偽っていた僕が『仮想ではどうなるんですか』ということをぼんやりお話します」
まぁ、夢でしか懐古出来ないから基本ぼんやりだよな……。
「その前に、もう一つのケースを紹介しておきましょう。今は正規版も稼働している状況なので、未成年でもロニィログイン者は居る状況です。ログイン手続きが必要な都合、対象年齢に一定の規制はありますがログイン手続きが行えるならばお子様でもログイン可能なのが現実です。一応、幼稚園児並み対応でのログイン画面も用意しております」
そうだな、ん、で?
「お子様が、興味本位で別性別を選ぶ場合、というのがあるわけです」
おお、なる程、そういえばあるんだってな。聞いた聞いた。
「イケてしまう場合があるそうで、そういう場合将来において性別不一致、あるいは特殊な嗜好になる未来を素質的にロニィが見抜いているのか?とかいう真面目な研究者もあるんだそうですよ」
ほほぅ……そうなのか。
「で、こういう未成熟な子が性別を変えた場合にやっぱりオートマチックにトビラシステムが用意するものがあってですね。やっぱりこの場合も無性別なのです。ただログインしたキャラクター的には選んだ性別としては表示される。しかし実際の性発達が無い場合のログインにおいて、男女の差というものを余り理解しない内に性別を変えてもトビラ内ではその性別そのものが無かった事のように表示されてしまう場合があるそうです」
この場合、女の子が大きい女の子になるケースは勿論あるよな?
「ありますね。男の子が大きい男の子になっている場合もあります。でも、トビラ内において外見どうであれ中身は現実に準じるものが大きい。ただ外見が大人になった女の子は……がない。同じくおっきい男の子は……しない……」
そうなん!!!!????
「……のではないかと思われます。ええ、実際その、分かりませんが多分理論的にいくと……しないのではと」
じゃ、逆はあるのか?
「逆、というとつまり……年齢詐称の方ですか。これはまた別問題ですので、その時が来ましたら……そうですね、マツナギさんあたりゲストにしますか?」
俺のサンクチュアリであるマツナギをリアル召喚は俺が、許さん。
「あ、結構マジで言ってますね」
大真面目だ!!!
===カット編集===
「そうですねぇ、僕の場合はちゃんと立派なのが付いてましたよ。びっくりはね、しなかったんですよ。よくよく考えてみておかしいな?という違和感を感じるには感じたんですが……そういう違和感を感じる事自体間違っているんだと理論的に考えた所、余り深く考える事は止めました」
それが現実、としてログインしているわけだからな、そうか。そんなもんか。うん?でも俺は自分の腹筋ががっつり割れてるのにちょっと驚いたぞ?
「実際割れてない、と」
まだ……腹は出てはいないが割れてはいないな、残念ながら。
「誰が残念がるのかよくわかりませんが」
ぬぅっ
「大体体付きというか、筋肉量が違うじゃないですか。中におけるヤトは貴方と違って手首も太いし、そう云う所を見て違和感、感じましたか?」
それは、確かに感じなかったな。
「多分、貴方は自分の腹筋がどうなっているのかなど通常、気にもかけなかったのでしょう。だから、自分の腹筋が割れる程あるのだという現実をその時、仮想トビラ世界の中ではじめて認識しようとし、実際認識し、そうして驚いた。そういう反応なのではないですか」
ううん……そう言われると、そうなのかもしれないなぁ。
「トビラを経て現実に戻り、ログを夢として取得し反復する事でぼんやりと、現実に持ち帰りますよね、僕らは」
エイトエレメンタラティスでの出来事の事を、な。
「そうやって、僕はあちらで異性である現実を思い出してみるんです。そうして初めて現実で、仮想における違和感を感じ取る事が出来るんです。トビラの中では、そんな疑問は浮かばない。ただ女ではないな、という事をたまに現実の自分として思い出してみたりするだけで、今はそうではないという正しいトビラ内での『現実』にちゃんとすりかえることが出来る」
違和感は、こっちからしか抱かないのか。
「いやぁ、どう考えても立派なのが付きすぎているなぁと思いまして」
え、
「多分それって、現実で補足している男性の情報に隔たりがあるというか……若干妄想や想像が入っているなぁと思ったりする訳です。僕はもともと働いたら負けですね、などという様な完全なるニートでしたから。人付き合いもネット間だけでリアルには殆どないに等しい。そんな僕が情報として知る『男性』は結構なファンタジーだったのだろうな、と今、振りかえる訳です」
実際無いものが、想像で……立派になって君臨なさっていたと。
「そんな感じ」
いやぁ……改めてあの世界、望むが全てだよな……。
「基本的には現実に見合う仮想しか構築出来ないと思われがちですが、一番大事なのは何を望んで何がしたいか、ですからね。性別換える事はそんなに必要な事がどうか。それが問題です」
お前は必要あったわけ?
「今はほら、色々解消しているからほとんど無性別になっているわけでしょう?それが僕の答えですよ」
*** *** 終わり *** ***
※本編終了後閲覧推奨、オール リアルパートです※
どうにかこう、中の人が半ヴァーチャルで質疑応答できるとかいうシステムは出来ないもんスかね?
「そうですねぇ、それあったら私と貴方は随分楽になりますね」
だろ、だろ!?そー思うだろ!?
ぶっちゃけリアルの広報にあれこれ引っ張り出されても、中の人と同じテンションでは物事裁けないし無理だしもう絶対無理だから同じノリを求められても困るんです!!
「まぁ……右に同じくですかね」
あー……気が滅入るわー
「今回ばかりは私もおなじく」
*** *** ***
冒頭から乗りの悪い二人は、某ゲーム会社に務める『広報芸能部』と『総務人事部』の二人である。本来ならば全く接点の無いはずの部署の二人が、この度会社の企画に出演指名をされてしまい……今に至る。
幸いな事に録画編集企画である。
勿論だ、冗談ではない、ライブ生放送などされたって本来人付き合いが下手で人前では口数が減るという二人で番組が成り立つ訳が無い。
中の人とは違うのだ。
現実では、広報芸能部の彼は佐藤ハヤトだし、総務人事部の彼女は五十嵐ミギワである。
佐藤氏はヤト・ガザミのノリではなんでもずばずば言えないし、五十嵐女史とてレッド・レブナントのように何時でも冷静に情報をベラベラとしゃべり倒す事は出来ないのである。
二人は、自分達が所属するゲーム会社が開発して運営している次世代ゲーム機の初期テストプレイヤーだった。その縁もあり、現在は社員として所属しつつ、初代プレイヤーとしてゲーム運営にも関わっている。
特にその側面が強く、ゲームキャラクター代表として多用される『ヤト・ガザミ』の中の人が広報芸能部に所属しており、そんな彼のお目付役件ボケフォロー役として『レッド・レブナント』が共同出演する事が多々あるのである。
そんな関係で、今回も名指しで呼ばれたのだろうと思った二人だった。
ゲームキャラのアバターを間に挟めば『中の人』としてのノリで対応出来るからである。今までそういう風に広報芸能部企画を何とかこなして来た二人なのだ。
が、今回は……なんと話を聞くに二人とも、中の人としてリアルの方で出て欲しいという話なのである。
この場合、佐藤は断れない立場にある。
中の人としてのイベント参加も良くある事なので、仕事として割り切って顔出しをしなければならない。彼が属するのはそういう部署だ。
ところが、五十嵐はそういう訳ではない。
彼は初期テストプレイヤーの一人とはいえ広報芸能部ではなく能力が買われて総務人事に身を置く『ちゃんとした仕事がそれなりに忙しい』身なのだ。
にもかかわらず、佐藤の仕事に五十嵐が臨時で付き添う事は多い。
それは、五十嵐、というよりは『レッド』としてのキャラクター側面として佐藤、および『ヤト』を知識、情報面で補佐する事に極めて特化している都合による。
「断らなかったのかよ」
「勿論、断りましたよ?」
「でも 、今回居るって事は押し切られたって事だろ?なんでいっつもお前、部署違うのに俺の手伝い来るんだよ」
五十嵐は眼鏡のブリッジに人差し指を当てながら深いため息をつく。
「上司命令なんです、トビラ関係は問答無用でサポートしろとの事で」
なんだそれは、という表情で佐藤はため息を漏らす。今までの状況に疑問は無かったのか、と言えば無かったのだろう。佐藤ハヤトは自分に関係ない、興味が無い事なら基本どうでもいいという性格をしている。
「お前の仕事はどうすんだよ」
「上司が代わりにやるそうです」
「んな」
困ったように肩をすくめ笑って、そうですね変ですよねぇと五十嵐はぼやく。
「時々に仕事を抜ける私に対する風当たりを少しでも減らしているつもりらしいです、そんな事はいいから本来の仕事だけをさせてくれればいいのに。しようがありません、うちの上司はどうにもトビラ開発によっぽど肩入れしているようで」
「それで、強引に今回の仕事も受けろって言ってきた訳か。脅されたとか?」
「そこまでじゃないですけど……いや、まぁ脅しみたいなものですかね?上司の熱意に打たれたというか、まぁ色々踏ん切りはついて、私も顔出しする勇気が出きたというか」
佐藤は神妙な顔で言った。
今まで何となくフォロー役で着いてくる五十嵐に、文句はあってもさほど疑問は抱いていなかった佐藤だが、リアルで一緒に出演となると黙ってはいられない。今回、色々と危惧する所があるのである。
「そういや、前々からレッドの中の人は誰だっていうのであれこれ噂が立っているんだって?お前、知ってるよなその話は」
「らしいですね」
「でも、そんな問題になるほど過熱はしてないだろ?お前がわざわざ顔出ししなきゃいけない状況じゃない」
「この場合、多分逆ですね」
五十嵐は、仮想現実の中で演じる『レッド』の様な意味深な笑みを浮かべた。
「逆って?」
「これで騒ぎに油を注ぐつもりなんですよ、運営は」
さぁ、大人しく腹を括って行きましょうかと、五十嵐は台本を取り上げる。
「今回のお題についてはもちろん、御存じですよね」
「ああ……うん、それでちょっと、お前でいいのかって心配しているところもあったりして、な」
問題は、レッドの中の人が誰なのか問題、だけではないのだ。
目を瞬き、五十嵐は佐藤を見やり一時おいてから返した。
「……ありがとうございます」
「いやぁ、だってさ、興味があるのは分かるけど色々際どいだろ?お前は実験も兼ねて、だったのかもしれないけど」
「だからこそ明確に補足しておかなければならない、そのように運営は考えたんでしょう。その為に私がひっぱりだされてきた、明確な所じゃないですか」
トビラを経て、性別を変える事の『困難さ』について、システムから語るというのが今回のお題なんですから……
と、やはりどこかレッドの様な腹黒い笑みを浮かべて五十嵐は席を立つのだった。
*** *** ***
えー、こんにちわ。ヤトの中の人、毎度おなじみ佐藤ナニガシです。
「はじめましてでよろしいでしょうか、ヤトのカンペ事レッドの中の人、五十嵐と申します」
ついに俺のカンペの人がリアルに引っ張り出されてきた訳ですが……ええと、一応説明はしろとの事なので簡単に。
こちら、八精霊大陸(エイトエレメンタラティス)トビラのこっち側企画、システム的にあれのこれはどーなっているの、教えて!エラい人! わー!!!拍手~
「はいはい拍手拍手」
とまぁ、いつもは顔を出さずにたまに音声だけで俺を茶化すレッドさんが初顔出しです。どーですか、そのまんまですよね?お陰さまで色々と俺も騙されていた訳ですが。
「騙す意図が無い場合、そのように言われてしまうのは心外ですね」
===カット編集===
まぁとにかくですよ、今回の企画のテーマがアレなわけです………アレ……
「なんか、言うに憚りのある事でしょうかね」
いや、あるでしょうだって、トビラ以前で言えばネットゲームでの性別詐称はほぼ当たり前……
「その当たり前が、ハイリスクになったのがロニィシステムですね」
はい……台本にも書いてありますから今回のお題をはっきり出せと。はいはい……ええと
『トビラにおける性別詐称のリスクと、実際偽った場合の仮想状況はどうなるんですか』
……っはい……これね……みんな興味あるのね……これなぁ、出来ない、訳じゃないんだよなぁ。ただリスクが高い。構築するためのポイントが高い。
「そう云う事です。で、このロニィにおいて、特に現実反映率の高い八精霊大陸トビラにおいて、詳しい実情についてを僕に解説させよう、という」
…………。
「なんですか、その沈黙」
御存じではない方もいるかと思いますので俺から補足しますが。
五十嵐さんは通常『僕』なんて言葉は使いませんあしからず!
「え、それ補足する所なんですか?」
すっかりレッドさん風に僕なんて使っちゃってるのを見て、ちょっと、うーわーってなってる俺の心情を察していただけると助かります。
マジ助かりますうーわ――――。
===カット編集===
「結局この二人で顔出しリアル登場で、誰が一番取り乱しているかっていったらもしかして、貴方なんじゃないですか?」
いやぁ、もしかしなくてもそうかもよ?なんか、変な気分……。
「僕はまぁ、何時もの通り……自分のリアル顔は出してますが……仮想キャラクターで状況演じれば良いのだと、なんですかね。腹をくくったと云うか」
それなぁ、俺もなぁ、出来れば色々苦労しないというか。
「……いけませんね、またここでカット編集が入ってしまいます。とりあえずヤト氏の個人的な悩みは置いておきましょう」
了解しました、置きます、はい脇に寄せたー!じゃぁはい、ええと、進めてください。
「僕、進行役じゃなくてボケ補足役なんですけど」
いやでもさ、主題的にそういうのどういう状況なのか語れるのって、お前な訳じゃん。
「段取りが有るでしょう段取りが」(台本を叩く)
勝手にレッドさんが語り倒すではダメでしょうかねぇ……あ、はい……ダメだと。うーん……やりにくいぃ……
===カット編集===
夢見るゲーム、ロニィシステムについてはとりあえず、ざっとな。詳しい事は他で調べてもらうか下にテロップ入れて貰うとして。
このゲームは寝ている間にしかプレイ出来ないのが特徴で、寝た時間分遊べるわけではないというのが一番大事な所だ。
「沢山ゲームをしたい人はですね、健康的な眠りに着く必要があります。睡眠薬などで強引に長時間眠っても残念ながら十分に遊べるとは言えません。また、逆に少ない睡眠時間であっても眠りの質によっては、睡眠時間の量に限らず長いプレイが出来る事が実証されています」
睡眠パターンは人それぞれだからな。で、そのパターンに限らず眠っている時の一定の条件で、ロニィユーザーはこのゲームにログインすることが可能になるわけだ。
ロニィで提供されているゲームは今は色々あるけど、テストプレイも含め一番実績が長くて規模が大きいのが『八精霊大陸(エイトエレメンタラティス)』という仮想異世界フリーダムライフズなゲームで、これは俗称で『トビラ』と言われている。
とりあえず正式名称長いから俗称『トビラ』を使って、このトビラの疑問を中の人が取り上げて色々教えちゃうというのがこのコーナーの趣旨です……と。
「はい、題命を復唱しましょう。
トビラにおける性別詐称のリスクと、実際偽った場合の仮想状況、
……についてですね。お題が二つあるわけですが、これは切っても切れない問題というわけです。このトビラ、現実をそのままログインしても良いのですが、姿かたちや生活そのものを自由にしてもいい、というのがウリです」
だいたい現代社会じゃなくて完全に仮想異世界だからな。理論とかも違うし剣と魔法があって魔物も跋扈してたりするファンタジー分類だし。
「でもファンタジーしない生活も送れるんですよ。どういう事をしたいかによるのです……それはさておき」
性別詐称な、こういう仮想ログインゲームにおいてかつては、現実キャラクターは抹消し、都合のいい代替キャラクターを建てるのがほぼ当然、みたいな情勢だったわけだ。もちろんトビラもこれに前ならえだ。ただし、
「自分のリアリティを反映させずに演じる事は可能です。ただし、演じきるにリスクが高いのが……このゲームの特徴ですね。それ程にログイン先の八精霊大陸がリアルに感じられてしまうゲームなのです、ロニィのトビラ、というものは」
どういう風にリスクが高いか、っていうとまず、性別を変える場合に支払うポイントが高い。キャラクターを自由に変えるコンテンツを買うゲームであるから、キャラクターカスタマイズの為のポイント、通称CPというのがあるんだがこれを大量に支払う必要がある……『場合がある』。
「そう、この場合がある、というのが曲者です」
キャラクター作成のCP消費はえっらい複雑でな、決まった数値にはなっていないのだ。リアル自分の仮想現実を、ロニィを介し夢の中で組立てる都合、どういう設定がリスクになるのかは個人で千差万別になる都合による。ようするに、演じきるだけの能力や素質を現実としてもちうる場合、性別変換のCP消費リスクは少ない場合がある。
「実際ケースをご案内しましょう。大体ご想像いただけてるかもしれませんが……おかま職の人、レズビアン、ゲイ、そして実際障害として性別不一致を感じている方にログインしてもらって、キャラクターがトビラ内において大まかにどういったものになったか、というのを協力戴いて調べたデータがあります」
ただし、そんな多くの人にお願いして取ったデータじゃないし、個人で色々違うからこの場合、どういう事になったか、というのを大まかに説明するに終始するのな。
あと、これはロニィが夢の中でゲームするという特徴上仕様が無い事だが……データはあくまで『……という夢を見た気がする』レベルでしか語れない。
「どう云う事だ?というのは実際トビラを、ロニィにログインしてみた事がある人ならすぐわかる事でしょう。このあたり、詳しい事は……ええと、テロップ入れて貰って説明ページにでも飛んで貰いましょう」
===カット編集===
「まず、おねぇの皆さんに……これは結構数取れたみたいですが……トビラにログインしてもらったデータから」
これがすげぇ、衝撃だから。
「そうですかね?必然の様な気もしますが。オネェ、というのは男性が女性のようにメイクなどをしてらしく振る舞う『職』のようなものでしょうか。それでいてこの方達は男性が好きだとの事。かれ……おねぇさん達がトビラにログインした所、85%の方がトビラ内でもおねぇだった、という事です」
………なぜ本当のおねえさんにジョブチェンジしない……。
「かれ……おねぇさん達にとって、おねぇというジョブこそが正しい着地点なのでしょう。なまじ本当の女性とは違うと意識し、特殊な生態を自覚するおねぇの人たちには、リアル女性というものに自分を変換する事に違和感や、抵抗感すら感じるのだそうです。そして、実際本当の性転換のためにCP消費も存外に高く、その為に安易にトビラ内でもおねぇキャラに落ちつく感じ?という事です」
なるほどねぇ……じゃ、次は。 性別不一致の人達か、協力数はそんな多くないけど……既に現実においてなんらかの性別転換手続きを行っている人が多いな。
「通称俺女や、女子力が高い男達のデータではない、ほんとうに障害として性別不一致を感じて悩んでいらっちゃった方々の貴重なデータです」
とげがあるなぁ、さすがレッドさん。……違和感あるわぁ……。
「ヤト、仕事してください」
===カット編集===
「こちらのケースは目指す性別にすんなり落ちついた場合が多いようです。つまり、男性に違和感があり女性になりたい方はトビラ内では女性で、女性に違和感があり男性になりたい方は同じくトビラ内では男性に落ちついたと云う事ですね。そして、この場合キャラクターメイキングはほぼ自動的に『目的の性別』になっていたとのことです」
つまり、最初から性別は切り替わっていてCP消費は必要ないと。
「そう言う事ですね。100%ではないようですが、実際性を別に変えるにCP消費量は極めて低いか、必要ない場合が多いとのことです。
さて、以上の事を踏まえ次に性別不一致を除いての、レズビアンとゲイの場合を見てみましょう」
いやぁ、これもけっこう……びっくりした結果だな。
「ふむん、まぁ彼らは『同性が好き』ですからね。同性を好きになる為に自分の性別を変える必要性があるか否か、というのがポイントになるようです。同性同士が好きなのであり、逆の性に興味が無い場合、トビラ内でも同じ性別を選ぶ様です。逆になる必要性が分からない、とまで言われてしまいましたね……。ただ、その、ここはアインさんの出番なのではないかなと僕なぞは思う訳ですが」
やめろ、奴の名を呼ぶな、どこで聞いていて飛んでくるかわからないッ!
「……統計的には一応、その、腐女子の皆さんや百合好き男子の皆さんのデータなんてのもあったりして」
それ結構当てにならないってお前、言ってたじゃん。嗜好が様々だからデータに纏めるには数が足りてないって。
「大体、我らが超貴腐人アインさんがトビラでは色々超越しましたからね……いや、あれはすごく正しい位置にはいるのですが」
正しい位置って、なんだよ?
「分かりませんか?まぁ、分からないでしょうねぇ…… アインさん曰く、正しい腐女子の立ち位置は、受けと攻め、すなわち同性の二つの関係性のどちらかに自分を重ね合わせる事ではなく、それを傍観する位置にあるのです。すなわち、壁や天井等が腐女子のポジションだと云われているアレですよ。腐女子であるアインさんはトビラにおいてどういうキャラクターだったか分からない方の為にご説明差し上げますが、彼女は『幼生のドラゴン』というマスコットキャラクター的位置になりました」
……そ、……そういう符号もあったりしたのか……ッ!!!
「単純にドラゴンフェチなの★なんて言葉に騙されるなんて、あまいですね。実際アインさんはドラゴンフェチではあるのですが、もしこれが猫フェチであれば猫キャラに、犬フェチなら犬キャラに収まっていたでしょう。同性愛の現場を何気なく目撃していても許されてしまうキャラクターに彼女は本気でなりたかった訳です。だから、その為にハイリスクのドラゴン転生体という非常に稀なキャラクターになる事が出来たし、そういうキャラクターもありであると云う可能性に自ずと行きついた訳です」
===カット編集===
「レズビアンとゲイは…………状況によって性別を変えたい願望があり、換えるリスクが低くなっている場合があります。すなわち一方的な受け手の男、同性を愛する男性的な女性です。逆性別であれば自分の恋愛、都合が上手く収まると思っている場合に、トビラ内においては逆である可能性を追いやすくなっているようです」
つまりあれだな、結局性別詐称した場合は現実における精神状態、っつーか。願望がどうなのか、なんだな。
「そりゃそうですよ、エイトエレメンタラティスの座右の銘、お忘れですか?望むが全てに勝る世界ですよ」
そういう理屈で魔法があって、なんでもありっていうのが世の理論、っていう世界なんだよな、そうなんだった。
「性別詐称のリスクについては以上です。次に、それでも換えてみた人たちのケースを幾つか並べておきましょう。CPを多く支払ったり、他のマイナスアビリティでCPを稼いで性別変換を行った人がいるわけです。僕は、多分これの後者になります」
テストプレイヤー権限でCP多く貰っていたにもかかわらず、性別の壁は厚かったと。
「そう云う事です。僕は完全に俺女でしたからねぇ」
===カット編集===
「話は変わるんですが、アインさんが言ってました。抱かれたい腐女子っていうのが居るんだそうです」
しらねぇwwwww
「僕も良く知らないんですが、夢小説書く人、利用する人っていうので大体は納得できます」
それは聞いた事あるな、主人公の名前をにんいで変更できる小説だってな。姫状態な主人公話が多いとかって。
「まぁ、大体合っている様な………。 こういう、受け側に自分のポジションが近い場合でなおかつこれが異性になる場合、トビラ内で目指して性別を変えようとすると……面白いマイナスアビリティが自動的に付いて、この性別変換が可能になるのだという都市伝説があります」
都市伝説なの!?
「しかし、実際にやってみた所ぶっちゃけ、本当に付くんだそうです」
何が付くんだよ。
「両性不具」
ぶっふ!
===カット編集===
ちょ、ま、それ性別変換してない!してないよ!!!!
「でもまぁ、こう、乳房が合った人が平べったい胸のぼっきゅぼんしてない体で、でもちんちん無いみたいな感じでは降臨できるそうですよ」
ちょーまー!!!!
「女形、男型なのに機能が無いとか、どっちの特徴もあるのにあるだけで使えない設定になってしまう場合もあるそうです」
じゃぁ ふたなり もあるのか?
「もちろん、あるそうですよ。その願望さえ強く持っていればあるでしょうねぇ、そりゃぁ」
……ヤな予感がしてきました。ちょっとまって、待ってくださいレッドさん……。あんたそのマイナスなアビリティ持ってないよな?
「……何か困る事でもありますか、トビラの中で」
………………。
あ、ごめん、何も困らなかった。今のカット、カットして!
「現実と仮想取り違えてはだめですよ、ましてや今リアルの方で仮想演じてる状況なんだから」
だーかーらー!カット!マジでカットしーてーたーのーむーかーらー!!!!!
===カット編集===
「というわけで次にですね、実際偽っていた僕が『仮想ではどうなるんですか』ということをぼんやりお話します」
まぁ、夢でしか懐古出来ないから基本ぼんやりだよな……。
「その前に、もう一つのケースを紹介しておきましょう。今は正規版も稼働している状況なので、未成年でもロニィログイン者は居る状況です。ログイン手続きが必要な都合、対象年齢に一定の規制はありますがログイン手続きが行えるならばお子様でもログイン可能なのが現実です。一応、幼稚園児並み対応でのログイン画面も用意しております」
そうだな、ん、で?
「お子様が、興味本位で別性別を選ぶ場合、というのがあるわけです」
おお、なる程、そういえばあるんだってな。聞いた聞いた。
「イケてしまう場合があるそうで、そういう場合将来において性別不一致、あるいは特殊な嗜好になる未来を素質的にロニィが見抜いているのか?とかいう真面目な研究者もあるんだそうですよ」
ほほぅ……そうなのか。
「で、こういう未成熟な子が性別を変えた場合にやっぱりオートマチックにトビラシステムが用意するものがあってですね。やっぱりこの場合も無性別なのです。ただログインしたキャラクター的には選んだ性別としては表示される。しかし実際の性発達が無い場合のログインにおいて、男女の差というものを余り理解しない内に性別を変えてもトビラ内ではその性別そのものが無かった事のように表示されてしまう場合があるそうです」
この場合、女の子が大きい女の子になるケースは勿論あるよな?
「ありますね。男の子が大きい男の子になっている場合もあります。でも、トビラ内において外見どうであれ中身は現実に準じるものが大きい。ただ外見が大人になった女の子は……がない。同じくおっきい男の子は……しない……」
そうなん!!!!????
「……のではないかと思われます。ええ、実際その、分かりませんが多分理論的にいくと……しないのではと」
じゃ、逆はあるのか?
「逆、というとつまり……年齢詐称の方ですか。これはまた別問題ですので、その時が来ましたら……そうですね、マツナギさんあたりゲストにしますか?」
俺のサンクチュアリであるマツナギをリアル召喚は俺が、許さん。
「あ、結構マジで言ってますね」
大真面目だ!!!
===カット編集===
「そうですねぇ、僕の場合はちゃんと立派なのが付いてましたよ。びっくりはね、しなかったんですよ。よくよく考えてみておかしいな?という違和感を感じるには感じたんですが……そういう違和感を感じる事自体間違っているんだと理論的に考えた所、余り深く考える事は止めました」
それが現実、としてログインしているわけだからな、そうか。そんなもんか。うん?でも俺は自分の腹筋ががっつり割れてるのにちょっと驚いたぞ?
「実際割れてない、と」
まだ……腹は出てはいないが割れてはいないな、残念ながら。
「誰が残念がるのかよくわかりませんが」
ぬぅっ
「大体体付きというか、筋肉量が違うじゃないですか。中におけるヤトは貴方と違って手首も太いし、そう云う所を見て違和感、感じましたか?」
それは、確かに感じなかったな。
「多分、貴方は自分の腹筋がどうなっているのかなど通常、気にもかけなかったのでしょう。だから、自分の腹筋が割れる程あるのだという現実をその時、仮想トビラ世界の中ではじめて認識しようとし、実際認識し、そうして驚いた。そういう反応なのではないですか」
ううん……そう言われると、そうなのかもしれないなぁ。
「トビラを経て現実に戻り、ログを夢として取得し反復する事でぼんやりと、現実に持ち帰りますよね、僕らは」
エイトエレメンタラティスでの出来事の事を、な。
「そうやって、僕はあちらで異性である現実を思い出してみるんです。そうして初めて現実で、仮想における違和感を感じ取る事が出来るんです。トビラの中では、そんな疑問は浮かばない。ただ女ではないな、という事をたまに現実の自分として思い出してみたりするだけで、今はそうではないという正しいトビラ内での『現実』にちゃんとすりかえることが出来る」
違和感は、こっちからしか抱かないのか。
「いやぁ、どう考えても立派なのが付きすぎているなぁと思いまして」
え、
「多分それって、現実で補足している男性の情報に隔たりがあるというか……若干妄想や想像が入っているなぁと思ったりする訳です。僕はもともと働いたら負けですね、などという様な完全なるニートでしたから。人付き合いもネット間だけでリアルには殆どないに等しい。そんな僕が情報として知る『男性』は結構なファンタジーだったのだろうな、と今、振りかえる訳です」
実際無いものが、想像で……立派になって君臨なさっていたと。
「そんな感じ」
いやぁ……改めてあの世界、望むが全てだよな……。
「基本的には現実に見合う仮想しか構築出来ないと思われがちですが、一番大事なのは何を望んで何がしたいか、ですからね。性別換える事はそんなに必要な事がどうか。それが問題です」
お前は必要あったわけ?
「今はほら、色々解消しているからほとんど無性別になっているわけでしょう?それが僕の答えですよ」
*** *** 終わり *** ***
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