異世界転生。異世界行ってゆるふわ投資を始めるぞー!

Uアルジュナ

文字の大きさ
8 / 41

ヒロセ、大家になる

しおりを挟む
 結果的に言うと話はスムーズに進んだ。

 ちょうど大家の息子だという人がニアの街に滞在していので、
 「あなたがあのアパートの今の所有者ですか?」
 「はいそうです。この街に住んでいた父が亡くなったため相続することになったのですが、私自身は遠くの街に住んでいるのでできれば処分したいのですよ」
 「そうですか? いくらほどをお考えで?」
 「高く売れればよかったのですが、裏通りにある上にボロいのでなかなか売れないのですよ。ですから……、1000万マネーでどうですか?」
 「1000万マネーですか。はい、いいですよ」

 という感じだ。 

 スラちゃんの後をつけてから数時間で俺は物件を手に入れて、大家になった。超簡単にマネー製造物件を手に入れることができた。
 ◇

 「大家になったぞ」
 俺はボロアパートの庭で胸をでんと張って、スラちゃんとちみっこ妖精に宣言した。

 スラちゃんとちみっこ妖精は互いに相手の顔を見ると(スラちゃんはどこが顔かよく分からないが)、
 「やったよー、これでアパートを追い出されないで済むんだ~~~。やっほー」
 「スラ、スラ、スラ~~~~~」
 はしゃぎにはしゃぎだした。

 スラちゃんは相変わらず、ぷにぷにふにふに、庭をジャンプして走り出し、その後をちみっこ妖精はかわいい羽根でパタパタと追いかけている。

 あっ、スラちゃんが急に止まるから、スラちゃんの背中?にちみっこ妖精がぶつかって地面に落ちた。

 「いててて、もー、スラちゃん。急に止まると。危ない~~~」
 ちみっこ妖精は地面にお尻をついて、いたたたとさすっている。
 「スラー↷」
 スラちゃんは、しゅんとした感じでごめんなさいとしているようだ。

 それでも二人はなんだか、ニンマリとしている。家がなくなることがよっぽど心配だったようだ。大きな心配ごとが減ったから、気持ちに余裕ができたのかもしれない。

 そりゃそうだろうな。。
 俺だって、あんなに残業残業また残業のブラック企業で働いていたのは、住んでいる賃貸の部屋を維持するためというのが大きかったしな。

 まるでメルヘンの物語の中に飛び込んだような光景だけど、もちろんこれは商売だ。一人と一匹の家賃がどうなっているか聞いとかないとな。。。

 「はしゃいでいるとこ悪いんだが、このアパートの家賃はどうなってるんだ?」
 「家賃? あ~~~、あれのことかな~」
 「スラ~~~? スラー、スラ~」

 あれのことかな~、だと。なんか嫌な予感がしてきた。普通は家賃の支払いで、あれのことかな~、なんてないはずだ。

 「そうだ。部屋を借りているんだから、大家に月一でマネーを払っていたんじゃないのか?」
 「月一でマネーなんて払ってなかったよ~~。大家さんにはわたちが集めているお花の蜜をたまにおすそ分けしてたの~」
 「な、なに~。お花の蜜だと。お花の蜜なんかで大家さんいいって言ってたのか?」
 「そうだよ~。お花の蜜だよー。大家さん、わたちが集めてくるお花の蜜とってもおいしいって言ってくれてたんだよー」

 俺は本当に仰天した。それはそうだろう。ちみっこ妖精にいくら家賃払ってるの?と聞いたら、帰ってきた答えがお花の蜜だとよ。それで驚かないやつがいたら見てみたいくらいだ。

 「ス、スラちゃんは?」
 まったくあてにはできなかったけど、俺はスラちゃんにも聞いてみた。
 「スラー。スラ、スラ、スラー」
 「なんて言ってるんだ?」
 「スラちゃんは大家さんに拾われて、ペットになったの~。だから、たぶん何も払ってないよー。わたちもスラちゃん語は分からないけど」

 ……、思っていた通りの回答だった。やはり、スラちゃんはペット要因だった。

 「ほかの住人は?」
 「ほかの住人? いないよ~。ここに住んでいるのはわたちとスラちゃんだけだよー」

 ◇

 俺は大家になった。
 ただし、家賃はマネーではなくて、ちみっこ妖精がたまに持ってくるお花の蜜だけ。
 いや、スラちゃんはふにふにぷにぷにと俺に癒しをくれるから、一応それも家賃の一部なのかな~。
 まあ、いいか。本当にちみっこ妖精が持ってくる花の蜜おいしいかもしれないし。

 よ~し、不労所得目指して頑張るぞー。

 ≪ピロリーん。ボロアパートを手に入れた≫

 ◇
 
 【ヒロセの持ち物】
 1000万マネーのボロアパート、現金 9068万マネー

 【ボロアパートから入ってくるお金?】
 プラス:たまにお花の蜜、スラちゃんの癒し
 マイナス:維持費年間50万マネー
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

まったく知らない世界に転生したようです

吉川 箱
ファンタジー
おっとりヲタク男子二十五歳成人。チート能力なし? まったく知らない世界に転生したようです。 何のヒントもないこの世界で、破滅フラグや地雷を踏まずに生き残れるか?! 頼れるのは己のみ、みたいです……? ※BLですがBがLな話は出て来ません。全年齢です。 私自身は全年齢の主人公ハーレムものBLだと思って書いてるけど、全く健全なファンタジー小説だとも言い張れるように書いております。つまり健全なお嬢さんの癖を歪めて火のないところへ煙を感じてほしい。 111話までは毎日更新。 それ以降は毎週金曜日20時に更新します。 カクヨムの方が文字数が多く、更新も先です。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

転生したら幽閉王子でした~これどうすんの?

サクラ近衛将監
ファンタジー
 神様の眷属の過失が原因の事故に遭って死んだ桜庭雄一が異世界に転生したら、とある国の忌避すべき王子として幽閉されていた。  転生にはチートがつきもののはずだが、事故で死んだ者が300名を超えるために、個別にチートは与えられず、転生先の者の能力を生かせと神に告げられている。  「神の加護」ではないけれど、「恩寵」が与えられているので、当該異世界では努力を為した分、通常に比べると成果があるらしい。  これはとある国の幽閉王子に転生した男の冒険譚である。  原則として、毎週月曜日20時に投稿予定です。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?

スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。 女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!? ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか! これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。

異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~

存在証明
ファンタジー
不慮の事故によって異世界に転生したカイ。異世界でも家族に疎まれる日々を送るがある日赤い瞳の少年と出会ったことによって世界が一変する。突然街を襲ったスタンピードから2人で隣国まで逃れ、そこで冒険者となったカイ達は仲間を探して冒険者ライフ!のはずが…?! はたしてカイは運命をぶち壊して幸せを掴むことができるのか?! 火・金・日、投稿予定 投稿先『小説家になろう様』『アルファポリス様』

処理中です...