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ヒロセ、マスマティカちゃんに投資する
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「ちょっと話いいか?」
ベンチに座っている女の子の横にそっと座って俺は聞いた。
「……、ロリコン?」
本からちょこんと目をのぞかせて爆弾発言を投げかけてきた。
「ロ、ロリコン? そんなわけないだろ。ちみっこ妖精について話を聞きたくてな」
ロリコン呼ばわりは心外だ。小さい子どもはかわいいが、そのかわいさは猫やスラちゃんと同じかわいさだ。決して、嫁に欲しいとかそんなことではない。
「お兄さん、妖精ちゃんとお友達なの?」
本をお膝の上に置いてぼけーとした目でこっちを向いて女の子は訪ねてきた。本で顔を隠していたから気づかなかったけど、この子なかなかの美少女っ子だ。
金髪をおかっぱにしていて目鼻立ちは整っていて、そんなところからも知的さを感じる。身長は130cmくらいか。
「そうだ。ちみっこ妖精とは同じ屋根の下に住むほどの仲だ」
「やっぱり、ロリコン?」
「ちが~~~う。断じて、ロリコンではない。俺はヒロセだ。アパートの大家でちみっこ妖精の隣の部屋に住んでいる」
「なんだ。つまらないな。あ、私の名前はマスマティカだよ。マティカって呼んでね」
「よろしくなマティカ。それで、ちみっこ妖精が今日しょんぼりとしてたんだが、何か知らないか?」
「妖精ちゃんが? う~~~ん、今日遊んだときは何もなかったと思うな……。あ、でも、今度私ここを出て働くことになったという話はしたかな」
「えっ? マティカはまだ10歳くらいだよな?」
「……、じとー」
「……12歳くらいだよな?」
「じとー。お兄さん。私はこれでももうすぐ15歳だよ」
驚きの事実だ。どっからどう見ても10歳やそこらにしか見えない外見をしている。もうすぐ合法ろりになるということなのか?
「働くって、ニアの街を離れるのか?」
「全然。この街の商会で経理として働くことになってるの」
うん? この街で働くということは、離れ離れになって遊べなくなるというわけではないのか?
「へ~、計算得意なのか?」
「計算は得意だよ。これも数学書だし」
そういって、マティカは膝に置いてあった本を俺のほうに掲げて見せてきた。
「ほう。何やらすごそうな本だな。題名からしてさっぱり分からないけど。難しいんじゃないのか?」
「難しいけど、なかなか読み応えあるよ。本当は……で……したいんだけどね」
「ん? どうしたんだ?」
「いや、なんでもないよ」
そういったきり、マティカは本をぎゅっと胸に抱きしめてうつむいてしまった。
なんなのだろうか? でも、これ以上マティカからは聞き出せそうもない。もう一度、シスターに話を聞いてみる必要がありそうだ。
◇
「シスター」
「ああ、ヒロセさん。妖精ちゃんについて何か分かりましたか?」
「う~~~ん。まだよく分からないな」
実際によく分からない。何かマティカに問題解決のカギがありそうなんだけどな。
「そうですか……」
「マティカは商会に就職するようだが」
「そうですね。。あの子は才能があるので残念ですけど、15を過ぎたら孤児院を出て生きていかないといけませんので」
マティカの才能は周知の事実のようだ。だが、孤児院も孤児に高等教育を受けさせる余裕はないのだろう。
「マティカの才能なんだが、そんなにすごいのか?」
「ええ、そうなんですよ。孤児院の子たちには私が勉強を見てあげているのですが、気が付いたころには特に数学についてはマティカには教えることは何もありませんでした。それどころか、自分でどんどんと勉強の内容を進めていくのです。できれば、首都の大学にでも行かせてあげたいのですが、この孤児院にはそんな余裕もなく……」
シスターは悲しそうに顔をうつむけてしまった。
なるほどな。そういうことか。ちみっこ妖精はそれで。
シスターは全く悪くない。この世の中なかなか理想通りにはいかないものだ。俺も日本では残業地獄だったしな。
だけど。。。
◇
「「スラちゃん、スラちゃん」」
「スラー」
「「妖精ちゃーん」」
「きゃー」
後日、孤児院にはいつもの通り元気いっぱい子供たちと遊ぶスラちゃんと、ちみっこ妖精がいた。あんなにしょんぼりしていたのがウソみたいだ。
ただし、そこには数学の天才、マティカの姿はなかった。
だけど、ちみっこ妖精の顔はいつも以上に元気いっぱいで晴れやかだった。
≪ピロリーん。ヒロセはマティカの将来に投資した≫
◇
【ヒロセの持ち物】
1000万マネーのボロアパート、にゃむ商会の株50%(1000万マネー)、現金 7918万マネー
【ボロアパートから入ってくるお金?】
プラス:たまにお花の蜜、スラちゃんの癒し
マイナス:維持費年間50万マネー
【にゃむ商会から入っているお金?】
配当金?マネー、お米?キロー
【マティカへの将来への投資】
マティカへの仕送り:毎年150万マネー
ベンチに座っている女の子の横にそっと座って俺は聞いた。
「……、ロリコン?」
本からちょこんと目をのぞかせて爆弾発言を投げかけてきた。
「ロ、ロリコン? そんなわけないだろ。ちみっこ妖精について話を聞きたくてな」
ロリコン呼ばわりは心外だ。小さい子どもはかわいいが、そのかわいさは猫やスラちゃんと同じかわいさだ。決して、嫁に欲しいとかそんなことではない。
「お兄さん、妖精ちゃんとお友達なの?」
本をお膝の上に置いてぼけーとした目でこっちを向いて女の子は訪ねてきた。本で顔を隠していたから気づかなかったけど、この子なかなかの美少女っ子だ。
金髪をおかっぱにしていて目鼻立ちは整っていて、そんなところからも知的さを感じる。身長は130cmくらいか。
「そうだ。ちみっこ妖精とは同じ屋根の下に住むほどの仲だ」
「やっぱり、ロリコン?」
「ちが~~~う。断じて、ロリコンではない。俺はヒロセだ。アパートの大家でちみっこ妖精の隣の部屋に住んでいる」
「なんだ。つまらないな。あ、私の名前はマスマティカだよ。マティカって呼んでね」
「よろしくなマティカ。それで、ちみっこ妖精が今日しょんぼりとしてたんだが、何か知らないか?」
「妖精ちゃんが? う~~~ん、今日遊んだときは何もなかったと思うな……。あ、でも、今度私ここを出て働くことになったという話はしたかな」
「えっ? マティカはまだ10歳くらいだよな?」
「……、じとー」
「……12歳くらいだよな?」
「じとー。お兄さん。私はこれでももうすぐ15歳だよ」
驚きの事実だ。どっからどう見ても10歳やそこらにしか見えない外見をしている。もうすぐ合法ろりになるということなのか?
「働くって、ニアの街を離れるのか?」
「全然。この街の商会で経理として働くことになってるの」
うん? この街で働くということは、離れ離れになって遊べなくなるというわけではないのか?
「へ~、計算得意なのか?」
「計算は得意だよ。これも数学書だし」
そういって、マティカは膝に置いてあった本を俺のほうに掲げて見せてきた。
「ほう。何やらすごそうな本だな。題名からしてさっぱり分からないけど。難しいんじゃないのか?」
「難しいけど、なかなか読み応えあるよ。本当は……で……したいんだけどね」
「ん? どうしたんだ?」
「いや、なんでもないよ」
そういったきり、マティカは本をぎゅっと胸に抱きしめてうつむいてしまった。
なんなのだろうか? でも、これ以上マティカからは聞き出せそうもない。もう一度、シスターに話を聞いてみる必要がありそうだ。
◇
「シスター」
「ああ、ヒロセさん。妖精ちゃんについて何か分かりましたか?」
「う~~~ん。まだよく分からないな」
実際によく分からない。何かマティカに問題解決のカギがありそうなんだけどな。
「そうですか……」
「マティカは商会に就職するようだが」
「そうですね。。あの子は才能があるので残念ですけど、15を過ぎたら孤児院を出て生きていかないといけませんので」
マティカの才能は周知の事実のようだ。だが、孤児院も孤児に高等教育を受けさせる余裕はないのだろう。
「マティカの才能なんだが、そんなにすごいのか?」
「ええ、そうなんですよ。孤児院の子たちには私が勉強を見てあげているのですが、気が付いたころには特に数学についてはマティカには教えることは何もありませんでした。それどころか、自分でどんどんと勉強の内容を進めていくのです。できれば、首都の大学にでも行かせてあげたいのですが、この孤児院にはそんな余裕もなく……」
シスターは悲しそうに顔をうつむけてしまった。
なるほどな。そういうことか。ちみっこ妖精はそれで。
シスターは全く悪くない。この世の中なかなか理想通りにはいかないものだ。俺も日本では残業地獄だったしな。
だけど。。。
◇
「「スラちゃん、スラちゃん」」
「スラー」
「「妖精ちゃーん」」
「きゃー」
後日、孤児院にはいつもの通り元気いっぱい子供たちと遊ぶスラちゃんと、ちみっこ妖精がいた。あんなにしょんぼりしていたのがウソみたいだ。
ただし、そこには数学の天才、マティカの姿はなかった。
だけど、ちみっこ妖精の顔はいつも以上に元気いっぱいで晴れやかだった。
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◇
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