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第六話
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誰かの話す声で華火は再び目を覚ましていた。
会話の内容は分からなかったが、ウェインの声だと華火にはすぐに分かったのだ。
ゆっくりと体を起こそうとすると、それに気が付いたウェインがすぐに側に来てくれて、華火を支えてくれていた。
「うぇいんさん、ありがとうございます」
言葉が通じないことは承知していたが、華火の口からは自然とお礼の言葉が出ていた。
ウェインは、優しい笑みを浮かべて首を横に振っていた。
言葉の意味は分からなくても、華火の感謝の気持ちを感じ取れたウェインは、ただただ優しく華火の頭を撫でる。
撫でられることが嬉しいと感じられた華火は、ますます笑顔を輝かせていた。
血を吐いたことが夢の中での出来事だったかのように、目覚めてからの華火の調子は良くなっていた。
体の重さもなくなっており、さきほどのあれは何だったのだろうと思っていると、ウェインが華火に向かって何かを話しかけきた。
『これから、ハナビに魔素への抗体が出来るまで、俺が定期的に触れることを許してほしい。すまない。そんなことを言われても俺が何を言っているか分からないよな?』
何を言われたのか全く分からなかった華火は、緩く首を傾げてウェインの真摯な瞳と見つめ合う。
すると、目元を緩く細めたウェインは、華火の華奢な手を取り、その細い指先にキスを贈ったのだ。
指先にウェインの薄い唇が触れた瞬間、華火は指先から甘く痺れるような不思議な感覚を味わうこととなった。
恥ずかしいような、それでいてもっと触れて欲しいような、そんな不思議な気持ちに翻弄される華火を知ってか知らずか、ウェインは、ぼうっとしてしまっている華火を軽々と抱き上げていたのだ。
驚きと恥ずかしさに抵抗しようと華火が足をバタつかせると、驚いたことにウェインが華火の頭に「ちゅっ」と軽いキスをしてきたのだ。
それに驚いてしまった華火は、足をバタつかせるどころではなかったのだ。
(はわわぁ~。いま、いま! 頭にちゅって、ちゅってされた!! ウェインさんは綺麗で格好いいから、女の人の扱いに慣れているというか……。他の人にもこういう風に触れるのかな? あれ? 胸がモヤってする……?)
胸の奥に芽生え始めた感情に華火が首を傾げている間に、ウェインは、あっという間に目的地についていたのだ。
華火が気が付いた時には、シーツにくるまれた状態で馬車の中にいたのだった。
正しくは、ウェインの膝の上に乗せられた状態で馬車の中にいたが正しい。
どうしたらいいのか分からず、華火は心細そうな声でウェインを呼ぶことしかできなかった。
「うぇいんさん……」
華火がそうウェインを呼ぶ度に、彼は華火を抱きしめる力を強くして、不思議と甘く感じる声で話しかけてくれるのだ。
『大丈夫。大丈夫だから。俺が、ハナビを守るから』
意味は分からなくても声を聴くだけで、不思議と華火の心は安心感を覚えていた。
そして、くっついていればいるほど、心も体も軽くなるような不思議な体験に、気が付けば華火の方からその身を預けるようにもたれ掛かっていたのだった。
どのくらいそうしていたのか、長いような短いような、そんな馬車での移動はとある建物の前で終わりを告げていた。
馬車が止まってからすぐに外側から扉が開かれていた。
ウェインは、軽々と華火を横抱きにした状態で馬車から降りたのだ。
ウェインは、そのまま進み立派な屋敷の中に入っていく。
そんなウェインの元に一人の人間が速足に近づいたと思ったら、さっと片膝を付いて何かを話しかけていた。
華火は、シーツに包まれていたため、外の様子がよく見えなかったが、短いやり取りの後にウェインは再び歩き出していた。
ただし、ウェインの後ろから誰かが付いてくる足音が聞こえ、華火は不安になる。
その想いから、知らず知らずのうちにウェインの服をぎゅっと握りしめてしまっていた。
腕の中の華火が心細そうに自分の服を掴んだことに気が付いたウェインは、表情を優しいものに変えていたが、それを見る者はいなかった。もしその表情を誰かが見ていたとしたら、その者は地面をのたうち回ってこう言っただろう。
「ふぎゃーーーーー!! あの、鉄仮面で知られる青薔薇の貴公子が笑っている!! 天変地異の前触れか? もしかして自分はこれから死ぬのか? そうなのか? ああ、神よ!!」
しかし、今回は幸運にも被害者が出ることはなく、ウェインは、目的の場所にたどり着いていたのだった。
華火が連れてこられた場所は、センスの良さを感じられる調度品が置かれた広々とした部屋だった。
ふかふかのソファーに降ろされた華火は、先ほどまで近くで感じていたウェインの体温が離れてしまったことに寂しさを感じていた。
寂しさを感じながら、華火はウェインと真剣な表情で話す女性をぼんやりと見つめていた。
相変わらず何を言っているのかは分からなかったが、二人の様子からなんとなく自分のことを話していることが分かった。
(綺麗な人……。羨ましいなぁ、背が高くて、ウェインさんと並ぶと、すごく絵になる。もしかして、ウェインさんの恋人さん? あれ? また、胸がモヤってする……?)
長身の女性とウェインが並んで話す姿に胸がモヤモヤとした華火は、首を傾げてからそっと胸を押さえる。
その時、鋭い視線を感じた華火は顔をあげていた。すると、ウェインと話している長身の女性と視線が合ったのだ。
じっと見つめられることに居心地の悪さを感じた華火がそっと視線を外そうとした時だった。
長身の女性が何かを叫び、気が付けば華火の目の前に移動していたのだ。
そして、何かを熱心な様子で喋りながら、華火の両手を握って涙に潤んだ美しい翠眼で華火を見つめるのだ。
『可愛い! 可愛いです! もう、私、この子の専属侍女になります! 私がこの子を全力で守ります!! すきーーー!!』
そう言うか早いか、長身の女性は驚く華火を抱きしめ、華火の白く柔らかい頬に嬉しそうにすりすりと自分の頬を擦り付けるのだった。
それを見たウェインは、頭痛がするとでもいうかのように片手で頭を押さえて魔王さえもが裸足で逃げ出すような底冷えのする低い声で女性に対してこう言ったのだ。
『俺のハナビに軽々しく触れるな。バカ者が』
会話の内容は分からなかったが、ウェインの声だと華火にはすぐに分かったのだ。
ゆっくりと体を起こそうとすると、それに気が付いたウェインがすぐに側に来てくれて、華火を支えてくれていた。
「うぇいんさん、ありがとうございます」
言葉が通じないことは承知していたが、華火の口からは自然とお礼の言葉が出ていた。
ウェインは、優しい笑みを浮かべて首を横に振っていた。
言葉の意味は分からなくても、華火の感謝の気持ちを感じ取れたウェインは、ただただ優しく華火の頭を撫でる。
撫でられることが嬉しいと感じられた華火は、ますます笑顔を輝かせていた。
血を吐いたことが夢の中での出来事だったかのように、目覚めてからの華火の調子は良くなっていた。
体の重さもなくなっており、さきほどのあれは何だったのだろうと思っていると、ウェインが華火に向かって何かを話しかけきた。
『これから、ハナビに魔素への抗体が出来るまで、俺が定期的に触れることを許してほしい。すまない。そんなことを言われても俺が何を言っているか分からないよな?』
何を言われたのか全く分からなかった華火は、緩く首を傾げてウェインの真摯な瞳と見つめ合う。
すると、目元を緩く細めたウェインは、華火の華奢な手を取り、その細い指先にキスを贈ったのだ。
指先にウェインの薄い唇が触れた瞬間、華火は指先から甘く痺れるような不思議な感覚を味わうこととなった。
恥ずかしいような、それでいてもっと触れて欲しいような、そんな不思議な気持ちに翻弄される華火を知ってか知らずか、ウェインは、ぼうっとしてしまっている華火を軽々と抱き上げていたのだ。
驚きと恥ずかしさに抵抗しようと華火が足をバタつかせると、驚いたことにウェインが華火の頭に「ちゅっ」と軽いキスをしてきたのだ。
それに驚いてしまった華火は、足をバタつかせるどころではなかったのだ。
(はわわぁ~。いま、いま! 頭にちゅって、ちゅってされた!! ウェインさんは綺麗で格好いいから、女の人の扱いに慣れているというか……。他の人にもこういう風に触れるのかな? あれ? 胸がモヤってする……?)
胸の奥に芽生え始めた感情に華火が首を傾げている間に、ウェインは、あっという間に目的地についていたのだ。
華火が気が付いた時には、シーツにくるまれた状態で馬車の中にいたのだった。
正しくは、ウェインの膝の上に乗せられた状態で馬車の中にいたが正しい。
どうしたらいいのか分からず、華火は心細そうな声でウェインを呼ぶことしかできなかった。
「うぇいんさん……」
華火がそうウェインを呼ぶ度に、彼は華火を抱きしめる力を強くして、不思議と甘く感じる声で話しかけてくれるのだ。
『大丈夫。大丈夫だから。俺が、ハナビを守るから』
意味は分からなくても声を聴くだけで、不思議と華火の心は安心感を覚えていた。
そして、くっついていればいるほど、心も体も軽くなるような不思議な体験に、気が付けば華火の方からその身を預けるようにもたれ掛かっていたのだった。
どのくらいそうしていたのか、長いような短いような、そんな馬車での移動はとある建物の前で終わりを告げていた。
馬車が止まってからすぐに外側から扉が開かれていた。
ウェインは、軽々と華火を横抱きにした状態で馬車から降りたのだ。
ウェインは、そのまま進み立派な屋敷の中に入っていく。
そんなウェインの元に一人の人間が速足に近づいたと思ったら、さっと片膝を付いて何かを話しかけていた。
華火は、シーツに包まれていたため、外の様子がよく見えなかったが、短いやり取りの後にウェインは再び歩き出していた。
ただし、ウェインの後ろから誰かが付いてくる足音が聞こえ、華火は不安になる。
その想いから、知らず知らずのうちにウェインの服をぎゅっと握りしめてしまっていた。
腕の中の華火が心細そうに自分の服を掴んだことに気が付いたウェインは、表情を優しいものに変えていたが、それを見る者はいなかった。もしその表情を誰かが見ていたとしたら、その者は地面をのたうち回ってこう言っただろう。
「ふぎゃーーーーー!! あの、鉄仮面で知られる青薔薇の貴公子が笑っている!! 天変地異の前触れか? もしかして自分はこれから死ぬのか? そうなのか? ああ、神よ!!」
しかし、今回は幸運にも被害者が出ることはなく、ウェインは、目的の場所にたどり着いていたのだった。
華火が連れてこられた場所は、センスの良さを感じられる調度品が置かれた広々とした部屋だった。
ふかふかのソファーに降ろされた華火は、先ほどまで近くで感じていたウェインの体温が離れてしまったことに寂しさを感じていた。
寂しさを感じながら、華火はウェインと真剣な表情で話す女性をぼんやりと見つめていた。
相変わらず何を言っているのかは分からなかったが、二人の様子からなんとなく自分のことを話していることが分かった。
(綺麗な人……。羨ましいなぁ、背が高くて、ウェインさんと並ぶと、すごく絵になる。もしかして、ウェインさんの恋人さん? あれ? また、胸がモヤってする……?)
長身の女性とウェインが並んで話す姿に胸がモヤモヤとした華火は、首を傾げてからそっと胸を押さえる。
その時、鋭い視線を感じた華火は顔をあげていた。すると、ウェインと話している長身の女性と視線が合ったのだ。
じっと見つめられることに居心地の悪さを感じた華火がそっと視線を外そうとした時だった。
長身の女性が何かを叫び、気が付けば華火の目の前に移動していたのだ。
そして、何かを熱心な様子で喋りながら、華火の両手を握って涙に潤んだ美しい翠眼で華火を見つめるのだ。
『可愛い! 可愛いです! もう、私、この子の専属侍女になります! 私がこの子を全力で守ります!! すきーーー!!』
そう言うか早いか、長身の女性は驚く華火を抱きしめ、華火の白く柔らかい頬に嬉しそうにすりすりと自分の頬を擦り付けるのだった。
それを見たウェインは、頭痛がするとでもいうかのように片手で頭を押さえて魔王さえもが裸足で逃げ出すような底冷えのする低い声で女性に対してこう言ったのだ。
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