私達のヒミツ

紫花

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プロローグ

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「終わった~!!」



追試が終わり、教室に鞄を取りに行く途中─────。



「んぁっ」


!?!?




隣の教室から物音!?




「あっ、ダメ、イクっ、!」




いっ、いくっ!?!?



恐る恐る教室を覗くと、絡み合っている男女の姿が──。


あ、あれは確か3組の美人で有名橘さん。



男の人の顔は見えないけど、橘さんすっごく気持ち良さそうな顔してる·····。








もっと、



もっと近くで───ゴンッ。



「だ、だれ?」




橘さんが私に気付く。



「覗きなんて·····最低!!」


「あっ!見てないです!」


「ははっ、そんな顔真っ赤にして説得力無さすぎっ」



そう言ってこっちを向く、男の人。


その正体は学年一のプレイボーイ三井颯(ミツイハヤテ)くんだった。




「じゃあ、今日はここまでっ!もう遅いし、帰ろーー」


「颯っ、まだだって·····」


「しつこい。俺はもう萎えたから今日は無理。」



そう言って橘さんの崩れた制服をササッと直す三井くん。



「えっと·····名前は?」


「あ、松尾ハル(マツオハル)です、」


「じゃあハルちゃんも準備して?一緒に帰ろ」


「はっ、はい!、」




そう返事するとニコって笑いかけてくれた三井くん。



─────キュン



胸が高鳴る音がした。




「もう有り得ない!!何この状況!!」


そう言って橘さんは私を突き飛ばして教室から出て行った。



「いっ、」


その衝撃で床に倒れ込んでしまった。



「大丈夫?」




そう言って手を差し出してくれる三井くん、だけど·····



「やっ!!!」



反射的に、両手で身体を抱きしめ身構えてしまった。




「あ、ごめん!馴れ馴れしいね!俺!」



そう言って手を引っ込めようとする三井くんの手を掴んで引っ張ってしまった。


その反動で倒れてくる三井くん。



「いててて、だいじょー」
「あ、あのっ!!」




「わ、私とセックスして下さい!!」






─────え?


私、今なんってゆった???



咄嗟にでた言葉に絶句する私。











「良いけど、俺好きでもねぇ女には優しくしないから」




「·····え?」




三井くんも今なんてゆった??






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