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本編
俺が攫われる話
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途中から視点が変わります。
ーーーーーーーーーー
俺は、お城からの遣いという人の元へと行った。
初めて見る人だけど、お城からっていうのが怪しい。
「どんな御用でしょうか?」
「ユーリ殿でしょうか?すみません、ここでは…。」
場所が宿の玄関なので、受付の係や宿泊客やらで、それなりに人はいる。
他人の耳が気になるのだろう。やっぱり怪しい。
「なら、個室でも借りてきましょうか?」
「外で馬車を待たせていますので、馬車の中はどうでしょうか?」
うん、決定。
「…すみません。私は主人の命により、宿から出ることを禁じられておりまして。」
「そうですか。」
諦めてくれたかな?と思ったら、小声で、
「お前、あの冒険者達の情夫やっているんだろ?この宿は貴族相手に平民を斡旋しているって、噂が流れたらどうする?宿にとって損失出した料理人なんて、もうどこも雇ってくれないだろ?」
色々と違いますが?第一この宿の料理人じゃないし。
そういう宿もあるがこの宿は違う。事実じゃないけど、客商売だから噂が出たら困るけど。
まあ、お前たちの計画に乗ってやるよ。俺にも考えがあるわけだし。
怯えた表情になった俺を見て、遣いの人はニヤリとして、俺の肩に手を回して外へと連れ出した。
気持ち悪いから、触らないでもらいたい。
俺は怒鳴りたいのを必死に堪えた。その姿が更に怯えていると勘違いされたらしいが。
馬車に乗せられたら、目隠しをされ、両手を縛られた。馬車が走り出す。
エル、ジーク、必ず助けに来いよ!!来なかったら、メシを作らんぞ!!と、心の中で一応叫んでおく。
「あれ?ユーリが動いている?」
エルが何かをピアスから感じ取ったのか、ジークも探る。
「宿から出たな。」
「…速さ的に馬車っぽいかな。」
「こっちに近づいてきていないか?」
「来てるねぇ。」
と、横で会話を聞いていた王太子殿下は、
「内容的には誘拐なのに、そのわりに暢気な会話だな?」
「まだ、傷つけられていないからね。」
エルがにんまりと言う。
「ユーリは怖がってないしな。」
ジークはムスッと言う。
「ジークハロルドは、なんで不機嫌なんだ?」
と、殿下はエルに問う。
「そりゃあ、自分のモノを勝手に他人にベタベタ触られたら嫌でしょ?」
エルはニマニマしながら言う。でも、目が笑ってはいない。
王太子殿下はぞっと背中に嫌な汗をかく。
魔王討伐で新たな情報が入ったと、騎士団長、宰相とで話し合いがされていた。
国王は別件でいなかったが、代わりに王太子が会議に出ていた。
その途中、エル達が不穏な会話をしだしたわけで。
「ここに連れてくるのか?」
「さあ、馬車で2日はかかるね?」
「…一回宿に戻って説明してくるか。料理長の泣く姿が目に浮かぶ。」
「僕は、殿下に付いているよ。殿下の下なら情報が早いだろうし。」
「殿下、門の許可を。」
「…わかった。ユーリ殿の保護をするまで、自由に使用する許可を出す。」
「ありがとうございます。」
ジークはお礼を言い、部屋を出て行った。
騎士団長、宰相は驚きを隠せず、ただ呆然と話を聞いているしかなかった。
門は、転移門のことで、王宮、高位貴族の管理下の元に設置されている。
使用する際は事前に許可が必要だが、大量の魔力も必要となる。
魔力量の多い貴族であっても、1人を転移させるには、5~6人分の魔力が必要になる。魔力の代わりになる魔石も高価だから、門自体を知っているものは限られている。
つまり、昨日今日とジーク1人で門を何回も使っていることは、人の何倍もの魔力量があるということを示していた。
宰相も騎士団長も絶対敵にしてはいけない相手ということを深く理解した。
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俺は、お城からの遣いという人の元へと行った。
初めて見る人だけど、お城からっていうのが怪しい。
「どんな御用でしょうか?」
「ユーリ殿でしょうか?すみません、ここでは…。」
場所が宿の玄関なので、受付の係や宿泊客やらで、それなりに人はいる。
他人の耳が気になるのだろう。やっぱり怪しい。
「なら、個室でも借りてきましょうか?」
「外で馬車を待たせていますので、馬車の中はどうでしょうか?」
うん、決定。
「…すみません。私は主人の命により、宿から出ることを禁じられておりまして。」
「そうですか。」
諦めてくれたかな?と思ったら、小声で、
「お前、あの冒険者達の情夫やっているんだろ?この宿は貴族相手に平民を斡旋しているって、噂が流れたらどうする?宿にとって損失出した料理人なんて、もうどこも雇ってくれないだろ?」
色々と違いますが?第一この宿の料理人じゃないし。
そういう宿もあるがこの宿は違う。事実じゃないけど、客商売だから噂が出たら困るけど。
まあ、お前たちの計画に乗ってやるよ。俺にも考えがあるわけだし。
怯えた表情になった俺を見て、遣いの人はニヤリとして、俺の肩に手を回して外へと連れ出した。
気持ち悪いから、触らないでもらいたい。
俺は怒鳴りたいのを必死に堪えた。その姿が更に怯えていると勘違いされたらしいが。
馬車に乗せられたら、目隠しをされ、両手を縛られた。馬車が走り出す。
エル、ジーク、必ず助けに来いよ!!来なかったら、メシを作らんぞ!!と、心の中で一応叫んでおく。
「あれ?ユーリが動いている?」
エルが何かをピアスから感じ取ったのか、ジークも探る。
「宿から出たな。」
「…速さ的に馬車っぽいかな。」
「こっちに近づいてきていないか?」
「来てるねぇ。」
と、横で会話を聞いていた王太子殿下は、
「内容的には誘拐なのに、そのわりに暢気な会話だな?」
「まだ、傷つけられていないからね。」
エルがにんまりと言う。
「ユーリは怖がってないしな。」
ジークはムスッと言う。
「ジークハロルドは、なんで不機嫌なんだ?」
と、殿下はエルに問う。
「そりゃあ、自分のモノを勝手に他人にベタベタ触られたら嫌でしょ?」
エルはニマニマしながら言う。でも、目が笑ってはいない。
王太子殿下はぞっと背中に嫌な汗をかく。
魔王討伐で新たな情報が入ったと、騎士団長、宰相とで話し合いがされていた。
国王は別件でいなかったが、代わりに王太子が会議に出ていた。
その途中、エル達が不穏な会話をしだしたわけで。
「ここに連れてくるのか?」
「さあ、馬車で2日はかかるね?」
「…一回宿に戻って説明してくるか。料理長の泣く姿が目に浮かぶ。」
「僕は、殿下に付いているよ。殿下の下なら情報が早いだろうし。」
「殿下、門の許可を。」
「…わかった。ユーリ殿の保護をするまで、自由に使用する許可を出す。」
「ありがとうございます。」
ジークはお礼を言い、部屋を出て行った。
騎士団長、宰相は驚きを隠せず、ただ呆然と話を聞いているしかなかった。
門は、転移門のことで、王宮、高位貴族の管理下の元に設置されている。
使用する際は事前に許可が必要だが、大量の魔力も必要となる。
魔力量の多い貴族であっても、1人を転移させるには、5~6人分の魔力が必要になる。魔力の代わりになる魔石も高価だから、門自体を知っているものは限られている。
つまり、昨日今日とジーク1人で門を何回も使っていることは、人の何倍もの魔力量があるということを示していた。
宰相も騎士団長も絶対敵にしてはいけない相手ということを深く理解した。
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