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本編
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今日も、祖母に起こしてもらい、シリルに支度を整えてもらう。
朝食後にオルクス様が迎えに来て、シリルと3人で書庫に向かった。
帝国の絵本や物語を書庫のカウチに座りながら読んでもらう。
オルクス様の読み方はとても丁寧で、途中帝国ならではの言い回しなども解説してもらいながらだったので、とてもわかりやすかった。
絵本は帝国に伝わる伝承や、帝国で流行っている英雄の物語だった。
伝承は教会の壁画にもなった聖者の話だった。聖者が天使から授かった力で、魔物から人々を守るお話だった。
昼食後は、書庫に籠りっぱなしも良くないからと、中庭を散策することにした。
オルクス様と手を繋いで、シリルが後ろから日傘を差してくれる。
「今日は日差しが強いので差しますね。リアム様はすぐに赤くなると聞いていますから。」
と、シリルの気遣いが嬉しかった。
「なら、私が日傘を持つよ。」
「オルクス様はリアム様の手をそのまま繋いで、守ってくださいませ。」
「…そうだね。リアムを守る使命があったね。」
シリルの絶妙な言葉選びで、シリルの仕事は取られることはなかった。
「リアムは普段から散歩を嗜んでいるのかい?」
「はい。屋敷内なら、探査魔法を使って一人で歩き回ります。庭に行く時は、使用人達にお願いしています。シリルが侍従になってからは、シリルと一緒です。」
「そうか。昨日聞いたが、リアムは花が好きなんだよね?」
「はい。見るのも描くのも好きでした。今は香りを楽しんでいます。」
「描く?リアムは絵を描くのが好きだったのか?」
「はい。絵を描くのが好きで、ずーっと描いていたかったです。」
描く楽しさを思い出した僕はちょっとだけしょぼんとしてしまう。
「…何かの本に盲目になった画家の話があったな。彼も見えなくなってしまったが、絵の具を手に取ると、色によって微妙に温度や質感が違うことに気が付いて、キャンバスに直接手で絵を描いていくって話があった。」
「……そんな話があるんですか?」
「ああ。ただ本のタイトルなどは覚えていないから、紹介はできなくてすまないね。」
「いえ、話を聞けただけでいいです。見えなくても、絵を描く人がいただけで、心強いです。」
「ただ、あまりお薦めのやり方ではないんだよ。手が絵の具で色んな色に染まってしまうからね。リアムの可愛い手が色んな色に染まるのは嫌だな。」
「ふふ、しませんよ。流石に手を筆代わりにしたら、みんなに怒られそうです。」
後ろでシリルが頷いていることには気がつかない。
「一度見に行きたいなぁ。」
「リアム様の絵はどれも素晴らしいので、見応えはあります。」
と、シリルがオルクス様に伝える。
オルクス様は立ち止まり、シリルの方に顔を向ける。
「本当に?!」
「はい。現公爵夫妻の絵は、応接室に飾られるほどです。」
「父様達の絵はそんなところに飾ってあるの?てっきり夫婦の間に飾ったかと思っていたのに。」
「来客の方々は、玄関の間の王都の風景画でまず圧倒されます。応接室の夫妻の肖像画で、画家の紹介をお願いされます。」
「父様はなんて答えているの?」
「旦那様達は何も答えません。ただ微笑むだけです。5歳の時のリアム様が描かれたなんて、誰も信じてくれませんからね。」
「そうなんだ。秘密なの?」
「はい。公爵家の秘密です。」
ふふふっと笑うシリルは、どんな表情をしているのかわからない。
「ふむ。ご挨拶で伺った際は、しっかりと絵を見よう。リアム、ここから少し階段になるが、抱っこしようか?それとも歩くかい?」
「抱っこで。躓いて転んだら、お祖母様がオルクス様を叱りそうですから。」
「そうか!では、失礼するよ。」
オルクス様は僕を優しく抱き上げてくる。
抱き上げながら歩いても、不安定さを全く感じない。
手を置いている胸元は、厚くて硬い。
「オルクス様、筋肉、すごいです。」
「これでも騎士見習いだからね。」
「えっ?学園生では?」
「学園には行っているよ。15歳までは貴族の義務だけど、そのあとは卒業するか、専門を学ぶかは自由なんだ。私は騎士をしつつ、軍事学を学んでいる。だから、まだ見習いなんだ。将来はオステオンの代で、騎士団総長にはなりたいと考えているんだ。必要なことは今のうちに学んでおかないと、本格的に騎士になったら学ぶ時間を取るのが難しいらしい。」
「…ちゃんと将来設計していたんですね。」
ただ支えたいと言うだけの人ではなかったらしい。有言実行の人だった。
シリルが後ろで『ブッ』と笑いだす。多分『ちゃんと』の部分だよね。失言でした。
「これからはリアムとの結婚も考えて、設計しないとだな。あと5年したら、我が国では成人にあたるから、15歳で嫁いできてくれるかい?」
「アダマスでは17歳が成人ですので、15歳は早すぎます。エド兄様は18歳になったら嫁ぐ予定になっていますので、僕も18歳まで結婚しません。早すぎると、父様達が淋しいでしょ?」
「ははっ、リアムは優しいな。そうだな、ご両親が淋しがるな。アダマスとは遠いから、中々会えなくなるしな。あと8年は我慢しよう。」
「はい。そうしてください。」
僕の我儘だと言わずに、僕の意見を取り入れてくれた。理由を述べれば、周りの気持ちも考えてくれる。
オルクス様は、とても優しい人だなと感じた。
「リアム、階段が終わったから歩くかい?この先に噴水があるんだ。水が冷たくて気持ちが良いよ。」
「噴水!触りたい!」
「よし、行こう!」
降ろしてはくれずに抱かれたまま、噴水のところまで連れてきてもらった。
一昨日にも聞いた水の音がする。冷えた水で噴水の周りの気温は若干涼しい。涼しい風が頬を撫ぜる。
「きもちいい。」
「ああ、ここは心地好い場所だから、皇宮の者の休憩場所として人気があるんだ。」
「休憩場所?今も休憩している人がいるの?」
皇子と賓客の僕がいたら、休憩していた人は休憩していられないだろうと、聞いてみる。
「いや、解放の時間が決まっているから、大丈夫だよ。」
「なら良かった。休憩はきちんと休憩しないと、仕事に支障が出るからね。シリルもきちんと休憩してね。」
「はい、ありがとうございます。」
「リアムはやっぱり優しいな。」
と、噴水の池の縁に座らせてくれて、冷たい水を触らせてもらう。
今日は暑いくらいだから、冷たい水が気持ちよくて、ついはしゃいでしまう。
「オルクス様!」
と、いるだろう方向に向かって、噴水から落ちてくる水をかける。
「おや、リアムはいたずらっこだったのか?」
と、オルクス様からも仕返しとばかりに軽くかけられる。
家の屋敷内に噴水なんてないから、こんな遊びは5歳前に川に遊びに連れて行ってもらった時以来だった。
楽しくて水をかけあっていたら、いつの間にかびしょ濡れになっていた。そこで、オルクス様の動きが急に止まる。
「オルクス様?」
「あ、ああ、びしょ濡れになったから、着替えようか?」
「うん。シリル、服が張り付いて、気持ち悪い。」
胸元のシャツが張り付き、動きづらくなった。僕はシャツを引っ張りながら言う。
「リアム様、遊び過ぎです。お風邪を召されます。」
と、ふんわりの大きなタオルに巻かれた。
僕はシリルに抱かれて祖父母の部屋へ、オルクス様も濡れたので自室へ戻られた。
シリルは、『あの残念皇子め』とか『リアム様の扇情的な姿を周りに晒すな』とかブツブツと文句を言っていた。
扇情的って何?僕まだ10歳だよ?シリルの言葉選びは時々おかしい。
リアムは知らなかったが、今日のリアムは白い薄めのシャツを着ていた。
水で濡れたシャツは透けてしまい、普段からあまり日に当たらないリアムの白い肌が露わになる。
更に淡いピンク色の胸の頂きも露わになり、思いがけずにそれを見たオルクスは、ギュゥンと股間を膨らませる。
それに気付いたシリルは、急ぎ空間魔法からバスタオルを取り出して、リアムに巻き付けた。
シリルは前公爵夫妻に報告案件として、きちんと報告された後、オルクスは2人に説教をされたことは、言うまでもなかった。
びしょ濡れの僕を見た祖母は、『私もよくやったよ』と懐かしそうに言っていた。
多分兄弟で遊んだことを思い出したのだと思う。
皇宮で生まれ育った祖母の思い出は、そこかしこにまだ残っているみたいだ。
そして、僕とオルクス様が水遊びをしていた姿を影でこっそり覗いていた者がいたことは、僕は知らなかった。
その夜、皇族と僕と祖父母が陛下の命により招集された。
朝食後にオルクス様が迎えに来て、シリルと3人で書庫に向かった。
帝国の絵本や物語を書庫のカウチに座りながら読んでもらう。
オルクス様の読み方はとても丁寧で、途中帝国ならではの言い回しなども解説してもらいながらだったので、とてもわかりやすかった。
絵本は帝国に伝わる伝承や、帝国で流行っている英雄の物語だった。
伝承は教会の壁画にもなった聖者の話だった。聖者が天使から授かった力で、魔物から人々を守るお話だった。
昼食後は、書庫に籠りっぱなしも良くないからと、中庭を散策することにした。
オルクス様と手を繋いで、シリルが後ろから日傘を差してくれる。
「今日は日差しが強いので差しますね。リアム様はすぐに赤くなると聞いていますから。」
と、シリルの気遣いが嬉しかった。
「なら、私が日傘を持つよ。」
「オルクス様はリアム様の手をそのまま繋いで、守ってくださいませ。」
「…そうだね。リアムを守る使命があったね。」
シリルの絶妙な言葉選びで、シリルの仕事は取られることはなかった。
「リアムは普段から散歩を嗜んでいるのかい?」
「はい。屋敷内なら、探査魔法を使って一人で歩き回ります。庭に行く時は、使用人達にお願いしています。シリルが侍従になってからは、シリルと一緒です。」
「そうか。昨日聞いたが、リアムは花が好きなんだよね?」
「はい。見るのも描くのも好きでした。今は香りを楽しんでいます。」
「描く?リアムは絵を描くのが好きだったのか?」
「はい。絵を描くのが好きで、ずーっと描いていたかったです。」
描く楽しさを思い出した僕はちょっとだけしょぼんとしてしまう。
「…何かの本に盲目になった画家の話があったな。彼も見えなくなってしまったが、絵の具を手に取ると、色によって微妙に温度や質感が違うことに気が付いて、キャンバスに直接手で絵を描いていくって話があった。」
「……そんな話があるんですか?」
「ああ。ただ本のタイトルなどは覚えていないから、紹介はできなくてすまないね。」
「いえ、話を聞けただけでいいです。見えなくても、絵を描く人がいただけで、心強いです。」
「ただ、あまりお薦めのやり方ではないんだよ。手が絵の具で色んな色に染まってしまうからね。リアムの可愛い手が色んな色に染まるのは嫌だな。」
「ふふ、しませんよ。流石に手を筆代わりにしたら、みんなに怒られそうです。」
後ろでシリルが頷いていることには気がつかない。
「一度見に行きたいなぁ。」
「リアム様の絵はどれも素晴らしいので、見応えはあります。」
と、シリルがオルクス様に伝える。
オルクス様は立ち止まり、シリルの方に顔を向ける。
「本当に?!」
「はい。現公爵夫妻の絵は、応接室に飾られるほどです。」
「父様達の絵はそんなところに飾ってあるの?てっきり夫婦の間に飾ったかと思っていたのに。」
「来客の方々は、玄関の間の王都の風景画でまず圧倒されます。応接室の夫妻の肖像画で、画家の紹介をお願いされます。」
「父様はなんて答えているの?」
「旦那様達は何も答えません。ただ微笑むだけです。5歳の時のリアム様が描かれたなんて、誰も信じてくれませんからね。」
「そうなんだ。秘密なの?」
「はい。公爵家の秘密です。」
ふふふっと笑うシリルは、どんな表情をしているのかわからない。
「ふむ。ご挨拶で伺った際は、しっかりと絵を見よう。リアム、ここから少し階段になるが、抱っこしようか?それとも歩くかい?」
「抱っこで。躓いて転んだら、お祖母様がオルクス様を叱りそうですから。」
「そうか!では、失礼するよ。」
オルクス様は僕を優しく抱き上げてくる。
抱き上げながら歩いても、不安定さを全く感じない。
手を置いている胸元は、厚くて硬い。
「オルクス様、筋肉、すごいです。」
「これでも騎士見習いだからね。」
「えっ?学園生では?」
「学園には行っているよ。15歳までは貴族の義務だけど、そのあとは卒業するか、専門を学ぶかは自由なんだ。私は騎士をしつつ、軍事学を学んでいる。だから、まだ見習いなんだ。将来はオステオンの代で、騎士団総長にはなりたいと考えているんだ。必要なことは今のうちに学んでおかないと、本格的に騎士になったら学ぶ時間を取るのが難しいらしい。」
「…ちゃんと将来設計していたんですね。」
ただ支えたいと言うだけの人ではなかったらしい。有言実行の人だった。
シリルが後ろで『ブッ』と笑いだす。多分『ちゃんと』の部分だよね。失言でした。
「これからはリアムとの結婚も考えて、設計しないとだな。あと5年したら、我が国では成人にあたるから、15歳で嫁いできてくれるかい?」
「アダマスでは17歳が成人ですので、15歳は早すぎます。エド兄様は18歳になったら嫁ぐ予定になっていますので、僕も18歳まで結婚しません。早すぎると、父様達が淋しいでしょ?」
「ははっ、リアムは優しいな。そうだな、ご両親が淋しがるな。アダマスとは遠いから、中々会えなくなるしな。あと8年は我慢しよう。」
「はい。そうしてください。」
僕の我儘だと言わずに、僕の意見を取り入れてくれた。理由を述べれば、周りの気持ちも考えてくれる。
オルクス様は、とても優しい人だなと感じた。
「リアム、階段が終わったから歩くかい?この先に噴水があるんだ。水が冷たくて気持ちが良いよ。」
「噴水!触りたい!」
「よし、行こう!」
降ろしてはくれずに抱かれたまま、噴水のところまで連れてきてもらった。
一昨日にも聞いた水の音がする。冷えた水で噴水の周りの気温は若干涼しい。涼しい風が頬を撫ぜる。
「きもちいい。」
「ああ、ここは心地好い場所だから、皇宮の者の休憩場所として人気があるんだ。」
「休憩場所?今も休憩している人がいるの?」
皇子と賓客の僕がいたら、休憩していた人は休憩していられないだろうと、聞いてみる。
「いや、解放の時間が決まっているから、大丈夫だよ。」
「なら良かった。休憩はきちんと休憩しないと、仕事に支障が出るからね。シリルもきちんと休憩してね。」
「はい、ありがとうございます。」
「リアムはやっぱり優しいな。」
と、噴水の池の縁に座らせてくれて、冷たい水を触らせてもらう。
今日は暑いくらいだから、冷たい水が気持ちよくて、ついはしゃいでしまう。
「オルクス様!」
と、いるだろう方向に向かって、噴水から落ちてくる水をかける。
「おや、リアムはいたずらっこだったのか?」
と、オルクス様からも仕返しとばかりに軽くかけられる。
家の屋敷内に噴水なんてないから、こんな遊びは5歳前に川に遊びに連れて行ってもらった時以来だった。
楽しくて水をかけあっていたら、いつの間にかびしょ濡れになっていた。そこで、オルクス様の動きが急に止まる。
「オルクス様?」
「あ、ああ、びしょ濡れになったから、着替えようか?」
「うん。シリル、服が張り付いて、気持ち悪い。」
胸元のシャツが張り付き、動きづらくなった。僕はシャツを引っ張りながら言う。
「リアム様、遊び過ぎです。お風邪を召されます。」
と、ふんわりの大きなタオルに巻かれた。
僕はシリルに抱かれて祖父母の部屋へ、オルクス様も濡れたので自室へ戻られた。
シリルは、『あの残念皇子め』とか『リアム様の扇情的な姿を周りに晒すな』とかブツブツと文句を言っていた。
扇情的って何?僕まだ10歳だよ?シリルの言葉選びは時々おかしい。
リアムは知らなかったが、今日のリアムは白い薄めのシャツを着ていた。
水で濡れたシャツは透けてしまい、普段からあまり日に当たらないリアムの白い肌が露わになる。
更に淡いピンク色の胸の頂きも露わになり、思いがけずにそれを見たオルクスは、ギュゥンと股間を膨らませる。
それに気付いたシリルは、急ぎ空間魔法からバスタオルを取り出して、リアムに巻き付けた。
シリルは前公爵夫妻に報告案件として、きちんと報告された後、オルクスは2人に説教をされたことは、言うまでもなかった。
びしょ濡れの僕を見た祖母は、『私もよくやったよ』と懐かしそうに言っていた。
多分兄弟で遊んだことを思い出したのだと思う。
皇宮で生まれ育った祖母の思い出は、そこかしこにまだ残っているみたいだ。
そして、僕とオルクス様が水遊びをしていた姿を影でこっそり覗いていた者がいたことは、僕は知らなかった。
その夜、皇族と僕と祖父母が陛下の命により招集された。
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