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第2笑

えっ、普通そんな話を高校生男子がするのか?いや、しない!!(反語)

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前回のあらすじ

伝説の魔獣ハバーリィは
キメラっぽい。

魔獣 「(泣)」

初代国王と王妃は強かった。

奏夜 「現国王と王妃も強いの?」

カイル 「うーん…政治手腕には2人とも秀でているよ。皇太子様は剣が優れているけど。」

奏心 「お妃候補はいないの?」

リリス 「えーっと、3人いるはずだよ。」

奏心 「何か魔法が優れてないと駄目っていうのはあるの?」

リリス 「多分ないよ。強かったのは初代の王妃様だけ。」

奏夜がモ〇ハンに行くそうです。

奏夜 「いやいやいや。見たいだけだよ!?男のロマンじゃん!?」

蓮月 「え?喰われるよ??」

奏夜 「え……何で確定?ま、まさか…フラグですか!?」

蓮月 「…………。」

奏夜 「む、無言はやめてぇ!!」


でした。




奏夜 「でっかー……。」

オーウェン 「デカイな。」

カイル 「この国一番の図書館だからね。」

奏夜 「カール的にはどう?」

カール 「うーん……王家の図書館の方が大きいかな…。」

奏夜 「何か妖精族って几帳面そうで沢山記録とか遺してそうだもんな。」

と、和やかに話している
奏夜、カイル、オーウェン、
カールの男4人は今何処に
いるのかというと……

奏夜 「入るか!国立図書館!!」

オリアナの国立図書館前に
立っていました。

図書館全体は外国の博物館って
感じの建物で、中に入ると
広々とした豪華な
エントランスホールになっていた。
正面に受付があり、左右に扉があった。

カイル 「じゃあ、ちょっと許可とってくるから待ってて。」

奏夜 「おう。よろしくー。」

カイルが受付で許可をとって
くれている間、エントランスホールに
ある高級感溢れるソファに座る3人。

奏夜 「……何か外国っぽい。あ、ここ異世界か。」

オーウェン 「?」

カール 「……奏夜達の住んでいた所にはこういう建物がなかったの?」

奏夜 「んー?うーん……俺達の住んでた国にはなかったな。」

オーウェン 「いくつ国があるんだ?」

奏夜 「200くらいかな?」

カール 「そ、そんなにも国があるの!?」

オーウェン 「多くないか?」

奏夜 「んー、そんだけ考え方が違う人がいるって事かな?」

考え方が違えば国は分裂し、
新しい国ができる。
身体的特徴や言語により
さらに沢山の国ができる。

奏夜 「……そー考えるとこっちの方が平和?」

オリアナでは髪の色や肌の色で
同じ人間同士を差別はしない。

オーウェン 「?こっちの世界の方が平和なのか??」

奏夜 「んー、何とも言えないなぁー。まだこの世界の事全然知らないし。」

けど、ソフィアの中の
牙狼種が暮らしていた村では
勝手な考え方で、
ルシアは差別されていた。

カール 「平和…か。」

奏夜 「やっぱり王族としてそういう事は考える?」

カールは苦笑する。

カール 「まあ、一応何かあった時の為に考えなきゃいけないしね。」

継承権第一位のあの馬鹿に
何か起こった時の場合、
カールが王になる。
その時何も出来なかったら、
シルヴィオという国は
滅びてしまうからだ。
まあ、実際あの馬鹿が
自分から問題を起こしたが。

カール 「平和ってあるのかな?」

ポツリとカールが呟く。
うーんと考える奏夜とオーウェン。

奏夜 「そりゃ難しい質問だな。」

オーウェン 「……ないんじゃないか?」

奏夜 「そもそもの前提で平和っていうのは、何だと思う?」

カール 「うーん、犯罪が少ないとか。」

オーウェン 「内乱や戦争がないとかか?」

カールとオーウェンが首を傾げる。
それを遠くから見ていた女の子が
思わず倒れそうになる。
それに気づいた奏夜は、
じとーっとした視線を2人に
向けながら話す。
何故奏夜がそんな視線を向けて
くるのかわからない為、また
首を傾げる。

奏夜 「そうだな。それが平和だな。けど、実際内乱や戦争、犯罪がない所ってあるか?」

オーウェン 「……ない?」

カール 「けど…魔族の国エルダと月光族の国ルネッタについてはわからないし…。」

オーウェン 「……もしかしたら?」

奏夜 「まあ、そうだな。あるかもしれない。けど、俺が知っている国では平和はなかったな。」

自分達より多くの国がある奏夜が
言うので、やっぱりないような
気がしてきた2人。

カール 「平和っていうものはやっぱり理想の中にだけ存在しているのかもね。」

奏夜 「……そうだな。」

周りに少し重い空気が漂う。
奏夜がはぁーっとため息を吐く。

奏夜 「あー、やめやめ!何でこんな暗くなってんだ!!何か楽しい話にチェンジ!!」

カール 「そうだね。」

オーウェン 「何でこんな難しい事考えてたんだ?最初は奏夜の事だったのに。」

それを聞いた奏夜がキランッと
目を輝かせてニヤリと笑う。

奏夜 「ふーん?そんなに俺の事知りたいのかい?オーウェンくん??」

カール 「僕も聞きたいな。」

オーウェン 「ああ。」

奏夜が何から話そうかと
悩んでいると、受付からカイルが
戻ってくるのが見えたので
ニッと笑った。

奏夜 「うーん……長くなるから今度の男子会でな!!」

カイル 「お待たせ。行こうか。」

奏夜 「ああ、行こうぜ!」

3人はソファから立ち上がり、
カイルに付いて行く。

オーウェン 「……なあ。」

カール 「ん?」

オーウェン 「"だんしかい"って何だ?」

カール 「……何だろうね?」

奏夜の言った意味が
わからなかい2人はお互いに
顔を見合わせて笑った。

奏夜 「何で笑ってんの??」
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