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アオヤカ

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12話 宣言

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自室に戻ったシンはいつになくイライラしていた。
それは仲間を馬鹿されたからなのか……。
それとも別の理由があるからなのか……。
シンはテレビをつけてしばらく眺める。
どうでもいいニュースが垂れ流しで頭から抜けていくばかりだ。
すると物音がした。
首を入口に向ける。

入ってきたのはミロだった。

「おい…てめぇはやらかしたみたいだなぁ??あー!」

いつもどおりの喧嘩腰の口調で押されていく。

「………。」

「なんか言えよ?……言えねぇのか?おい…ごら!?」


一つ間をおいてシンは発言する。

「しょうがないじゃないですか!あの人達はまるで人を見てない!いや……見えてないんですよ……。僕達が見えてないんですよ。」

シンは下を向いて悔しそうに話した。

「それで、てめぇは満足したのか??人を動かすにはこっちの正論を言っても伝わらねぇぞ。互いに信じてるやつがある限りは、誰もお前の話は聞かねぇよ。アカさんは私達の為にあのクソジジイ共の説得をしてるんだろ??てめぇのくだらない理念のせいでアカさんの想いや計画に支障がでんだよ!クソッ!」

ミロは机を蹴り上げた。地面に落下した音が響きしばらく沈黙する。

「………さっき、アカさんから連絡が入った。仕事以外での外出や色の使用を許可なくできるようになった。てめぇが割り込まなければもっと話が進んだと思うけどなぁ!」

話が終わるとミロは床に座った。

「………すみません。」

「もう済んだ話だ。ほじくり出すな。…殴るぞ。」

お互いに何も言わない時間はテレビが空間を和ませている。

するとテレビから砂嵐が起こった。そして、紫色の女性がテレビに映った。

(ごきげんよう。私は紫……武力組織を操っている者です。)

「…ッ!!この人は……。」

シンが驚いていると隣のミロも驚いていた。

「コイツ……何考えてんだ!?」

(私達はこの世界が偽物だと考えている。私達はこの世界に追放された哀れな人間達です。規則正しい社会……誰一人、犯罪をしない人々。なぜ人々には考えるという人間に必要な思考力が無いのでしょうか?それはこの国を支配している政府が原因です。それを支えているのはこの国の人々です。よって私達はこの国の人々全員を皆殺しにします。一人残らずです。もし止めたいのならば、残り10日までに私達の本部までたどり着いて私を殺してください。それが出来なければ、数千万の色喰いの化け物と数百人の武装集団がひとり残らず殺し続けます。さぁ……楽しくゲームをしましょう。それではまた会いましょう。)

テレビは砂嵐がまた起こり通常のニュースに戻った。

ニュースキャスターも呆然としている。

「全面戦争ってことか。おもしれぇ。」

ミロはシンの部屋から出ていく。
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