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船上の雌雄
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「お前、ずっとそこにいたのか?」
男性は人間に話しかけるような調子で言葉をかける。
リズは返事をしなかったが、視線は逸らさない。
男性は箱を抱えたまま、肩を頬に擦りつけた。汗を拭うための動作だったが、いつの間にかそこにいて、澄まして座っている黒猫の存在の不可解さに、小首を傾げたようにも見えた。
最後の一個が船へと運ばれ、船体が小さく横に揺れた。男性はリズのもとまで戻ってくると、その場にしゃがんだ。
「お前、何しにこんなところまで来たんだ? 腹が減ったのか?」
声は野太いが、弱者を脅す時の声音ではない。笑ってはいないが、表情は柔和で、リズに少なからず関心を寄せていることが分かる。
空腹なわけではないので、リズは黙っている。
「違うのか。じゃあ、船に興味があるのか?」
にゃあ、と返事をする。男性は感心したような顔つきになった。
「おお、そうかい、そうかい。じゃあ、船に乗っていくか?」
にゃあ、ともう一度鳴く。
男性の唇が綻び、白い歯が闇夜に浮かんだ。頷き、腰を上げる。
「よっしゃ、乗せてやる。ついてきな」
リズに背を向け、大股で船へと歩いていく。同じ方向に進んだが、歩幅が違い過ぎる。男性が乗船を完了した時、彼女はまだ道のりの半ばにいた。
「乗りたいと言ったくせに、ちんたら歩くんだなぁ。まるで王様気取り――いや、メスかな、この顔は」
船縁に片足をかけて待ち構えていた男性は、リズが船に辿り着くなり、すくい上げるようにして彼女を抱き上げた。反対の手を尻に添え、百八十度回転させて腹を上に向けさせる。眉間に皺を寄せての股間を凝視する。
「何だ、メスか」
無造作に足元に投げ捨てる。着地したリズは、食べ物の匂いを嗅ぎ取った。船内のほぼ中央、リズと男性のちょうど中間の位置に、鼠色のナップザックが置いてある。匂いの発生源はそこらしい。
「乗せてやった女に、船賃代わりに体を要求したこともあるが、まさかお前の狭いあそこに無理矢理ぶち込むわけにもいかないからな。畜生に生まれたことを感謝して、水に落ちないように気をつけて乗ってろ」
船を陸地に繋いでいたロープを外し、船首に立つ。床に寝かせてあった長大な竿を掴み、仕留めた獲物にトドメをさすように川面に突っ込む。両手に力がこもり、竿の先端が川床を押す。木船がゆっくりと動き出した。
筋肉質の両腕を機械的に動かし、男性は船を先へ、先へと進める。一定以上の筋力が要求される一連の動きだが、佇まいは程良くリラックスしている。船は徐々に速度を上げていく。
動き出したのを境に、竿に掻き混ぜられた結果だというように、藻の匂いが立ち上り始めた。流れが船体にぶつかる水音が絶え間なく立つ。
リズは船縁から顔を突き出し、川を覗き込む。水質はあまりよくないらしく、川底に堆積する岩の輪郭は曖昧だ。次いで河原を眺める。左岸も右岸も幅が狭く、人はいないし、何も置かれていない。
視線を上げると、川に沿って道が走っている。道のの外側には、不規則な間隔を置いて民家が立ち並んでいる。明かりが灯った家は一軒としてなく、道を通る者はいない。
(昼間になれば通りを人が行き交い、空が暗くなれば民家の窓から光が漏れるのだろう。しかし、こうも殺風景だと、元から人間が住んでいない地域なのかと疑ってしまう)
聞こえてくるのは、木船と水が戯れる音のみ。死のように沈黙する両岸に挟撃された空間を、一匹と一人と大量のダンボール箱を載せた船は淡々と進む。
「大人しいねぇ」
おもむろに男性が呟いた。竿を操りながらの発言で、顔は進行方向を向いている。
「いつダンボールにちょっかいをかけるかと思って、期待して待っていたんだが、ずっと同じ場所に座っているじゃないか。ん?」
数年会わない間に、幼年から青年へと成長を遂げた顔見知りの子供に話しかけるような、そんな話し方を男性はする。
「もしかして、お前は良家のお嬢さんなのかい? ……うん、きっとそうだ。だとすれば、こんな夜中に、どこの馬の骨かも分からない男の船に乗り込むなんて、随分と落ちぶれたものだね。いったい、どんな事情があったんだ? 真夜中の船旅は短いようで長い。暇つぶしがてら、話してくれてもいいんだぜ?」
猫は人語を話せない。猫語を話したところで、男性は理解できない。頭では理解しているはずなのに、男性は親しげにリズに話しかける。独り言を言うのではなく、リズという話し相手を明確に意識して言葉を発する。その声音に、弱い存在への配慮は感じるが、自らよりも劣った存在に対する侮蔑の色は一切含まれていない。
(不思議な男だ。異端に属してはいないが、それに極めて近い位置にいるように思える。少なくとも、異端に対する理解はありそうだ。猫として異端な存在であるぼくが、脈絡なく人語を発したとしても、大して驚きはしないに違いない)
船は橋の下に差しかかった。苔むした石橋を除けば、乗船してからリズが初めて目にした橋だ。渡っている者は誰もいない。橋の下に入ると、暗かった周囲が一層暗くなった。
橋の下を潜り抜けると、男性は川面から竿を引き抜き、元あった場所に横たえた。水滴に濡れた掌をニッカーボッカーズで拭い、舳先に背を向けてリズへと歩み寄る。
竿の力を借りずとも、船はゆっくりと前進を続けている。
リズの真正面に胡坐をかき、ナップザックの口を開ける。水藻の匂いに隠れていた食べ物の匂いが途端に強まり、船上を支配した。
男性は中から次々と物を取り出す。ベーコン、チーズ、バンズ、粉末が入った小瓶、ペティナイフ、水筒、ペーパーナプキンの束。ベーコンとチーズは人間の赤ちゃんほどもある塊で、ラップに薄くくるまれている。
ナイフでバンズを横に真っ二つにし、ベーコンとチーズを厚くスライスし、ベーコン、チーズの順番にバンズの上に重ねる。ベーコンを切った後に一回、チーズを切った後に一回、男性がペーパーナプキンで刃を拭ったのを見て、リズはドロシーのことを思い出した。
小瓶の蓋が外れると、香辛料の香りが漂った。チーズの上に軽く振りかけ、もう半分のバンズで蓋をしてハンバーガーを完成させる。
再びナイフを使い、ベーコンとチーズを一口サイズにカットし、リズの前に投げてやる。一口といっても、男性にとっての一口だから、彼女の顔の半分ほどもある。二度目のカットの際も、男性は切り終わるたびにナイフの刃を綺麗に拭った。
「嬢ちゃんの分だ。タダだから、遠慮せずに食え」
合計四枚の仕様済みペーパーナプキンを、男性は一緒くたに丸め、無造作に川へと投げ込む。リズの緑色の瞳に見守られながら、紙の塊はゆっくりと水中を沈んでいく。
「安心しろ。紙は自然に還るし、ベーコンの脂とチーズの破片は魚どもの御馳走だ」
男性は大口を開けてハンバーガーにかぶりつく。
リズは白い塊を目で追い続けたが、寝静まっているのか、魚たちが食事に来ることはなかった。
男性は人間に話しかけるような調子で言葉をかける。
リズは返事をしなかったが、視線は逸らさない。
男性は箱を抱えたまま、肩を頬に擦りつけた。汗を拭うための動作だったが、いつの間にかそこにいて、澄まして座っている黒猫の存在の不可解さに、小首を傾げたようにも見えた。
最後の一個が船へと運ばれ、船体が小さく横に揺れた。男性はリズのもとまで戻ってくると、その場にしゃがんだ。
「お前、何しにこんなところまで来たんだ? 腹が減ったのか?」
声は野太いが、弱者を脅す時の声音ではない。笑ってはいないが、表情は柔和で、リズに少なからず関心を寄せていることが分かる。
空腹なわけではないので、リズは黙っている。
「違うのか。じゃあ、船に興味があるのか?」
にゃあ、と返事をする。男性は感心したような顔つきになった。
「おお、そうかい、そうかい。じゃあ、船に乗っていくか?」
にゃあ、ともう一度鳴く。
男性の唇が綻び、白い歯が闇夜に浮かんだ。頷き、腰を上げる。
「よっしゃ、乗せてやる。ついてきな」
リズに背を向け、大股で船へと歩いていく。同じ方向に進んだが、歩幅が違い過ぎる。男性が乗船を完了した時、彼女はまだ道のりの半ばにいた。
「乗りたいと言ったくせに、ちんたら歩くんだなぁ。まるで王様気取り――いや、メスかな、この顔は」
船縁に片足をかけて待ち構えていた男性は、リズが船に辿り着くなり、すくい上げるようにして彼女を抱き上げた。反対の手を尻に添え、百八十度回転させて腹を上に向けさせる。眉間に皺を寄せての股間を凝視する。
「何だ、メスか」
無造作に足元に投げ捨てる。着地したリズは、食べ物の匂いを嗅ぎ取った。船内のほぼ中央、リズと男性のちょうど中間の位置に、鼠色のナップザックが置いてある。匂いの発生源はそこらしい。
「乗せてやった女に、船賃代わりに体を要求したこともあるが、まさかお前の狭いあそこに無理矢理ぶち込むわけにもいかないからな。畜生に生まれたことを感謝して、水に落ちないように気をつけて乗ってろ」
船を陸地に繋いでいたロープを外し、船首に立つ。床に寝かせてあった長大な竿を掴み、仕留めた獲物にトドメをさすように川面に突っ込む。両手に力がこもり、竿の先端が川床を押す。木船がゆっくりと動き出した。
筋肉質の両腕を機械的に動かし、男性は船を先へ、先へと進める。一定以上の筋力が要求される一連の動きだが、佇まいは程良くリラックスしている。船は徐々に速度を上げていく。
動き出したのを境に、竿に掻き混ぜられた結果だというように、藻の匂いが立ち上り始めた。流れが船体にぶつかる水音が絶え間なく立つ。
リズは船縁から顔を突き出し、川を覗き込む。水質はあまりよくないらしく、川底に堆積する岩の輪郭は曖昧だ。次いで河原を眺める。左岸も右岸も幅が狭く、人はいないし、何も置かれていない。
視線を上げると、川に沿って道が走っている。道のの外側には、不規則な間隔を置いて民家が立ち並んでいる。明かりが灯った家は一軒としてなく、道を通る者はいない。
(昼間になれば通りを人が行き交い、空が暗くなれば民家の窓から光が漏れるのだろう。しかし、こうも殺風景だと、元から人間が住んでいない地域なのかと疑ってしまう)
聞こえてくるのは、木船と水が戯れる音のみ。死のように沈黙する両岸に挟撃された空間を、一匹と一人と大量のダンボール箱を載せた船は淡々と進む。
「大人しいねぇ」
おもむろに男性が呟いた。竿を操りながらの発言で、顔は進行方向を向いている。
「いつダンボールにちょっかいをかけるかと思って、期待して待っていたんだが、ずっと同じ場所に座っているじゃないか。ん?」
数年会わない間に、幼年から青年へと成長を遂げた顔見知りの子供に話しかけるような、そんな話し方を男性はする。
「もしかして、お前は良家のお嬢さんなのかい? ……うん、きっとそうだ。だとすれば、こんな夜中に、どこの馬の骨かも分からない男の船に乗り込むなんて、随分と落ちぶれたものだね。いったい、どんな事情があったんだ? 真夜中の船旅は短いようで長い。暇つぶしがてら、話してくれてもいいんだぜ?」
猫は人語を話せない。猫語を話したところで、男性は理解できない。頭では理解しているはずなのに、男性は親しげにリズに話しかける。独り言を言うのではなく、リズという話し相手を明確に意識して言葉を発する。その声音に、弱い存在への配慮は感じるが、自らよりも劣った存在に対する侮蔑の色は一切含まれていない。
(不思議な男だ。異端に属してはいないが、それに極めて近い位置にいるように思える。少なくとも、異端に対する理解はありそうだ。猫として異端な存在であるぼくが、脈絡なく人語を発したとしても、大して驚きはしないに違いない)
船は橋の下に差しかかった。苔むした石橋を除けば、乗船してからリズが初めて目にした橋だ。渡っている者は誰もいない。橋の下に入ると、暗かった周囲が一層暗くなった。
橋の下を潜り抜けると、男性は川面から竿を引き抜き、元あった場所に横たえた。水滴に濡れた掌をニッカーボッカーズで拭い、舳先に背を向けてリズへと歩み寄る。
竿の力を借りずとも、船はゆっくりと前進を続けている。
リズの真正面に胡坐をかき、ナップザックの口を開ける。水藻の匂いに隠れていた食べ物の匂いが途端に強まり、船上を支配した。
男性は中から次々と物を取り出す。ベーコン、チーズ、バンズ、粉末が入った小瓶、ペティナイフ、水筒、ペーパーナプキンの束。ベーコンとチーズは人間の赤ちゃんほどもある塊で、ラップに薄くくるまれている。
ナイフでバンズを横に真っ二つにし、ベーコンとチーズを厚くスライスし、ベーコン、チーズの順番にバンズの上に重ねる。ベーコンを切った後に一回、チーズを切った後に一回、男性がペーパーナプキンで刃を拭ったのを見て、リズはドロシーのことを思い出した。
小瓶の蓋が外れると、香辛料の香りが漂った。チーズの上に軽く振りかけ、もう半分のバンズで蓋をしてハンバーガーを完成させる。
再びナイフを使い、ベーコンとチーズを一口サイズにカットし、リズの前に投げてやる。一口といっても、男性にとっての一口だから、彼女の顔の半分ほどもある。二度目のカットの際も、男性は切り終わるたびにナイフの刃を綺麗に拭った。
「嬢ちゃんの分だ。タダだから、遠慮せずに食え」
合計四枚の仕様済みペーパーナプキンを、男性は一緒くたに丸め、無造作に川へと投げ込む。リズの緑色の瞳に見守られながら、紙の塊はゆっくりと水中を沈んでいく。
「安心しろ。紙は自然に還るし、ベーコンの脂とチーズの破片は魚どもの御馳走だ」
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