想い想われ恋い焦がれ

周乃 太葉

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4.出会い

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ー1ヶ月後ー

イーサンはヘレナが旅立ってから穏やかな日を過ごしていた。

呼び出されることもなく
荷物持ちをすることもなく
ワガママに振り回されることもなく

快適な生活に慣れるのは早かった。

ある日イーサンが役場に行く用事があって街にいくと、駅前に人だかりが出来ていた。

「イーサン、こっちこっち」

おばちゃんに呼ばれ行ってみると、人だかりの中心に女の人がいた。

どこか懐かしい感じがする溌剌とした印象の女性だった。

女性はイーサンに気付き、

「はじめまして。ジュリです。この街の病院に派遣されました。よろしくね!」

と挨拶をくれた。

「あ、ご丁寧にどうも。イーサンです。よろしく」

すると、おばちゃんが、

「イーサン、ジュリさん来たばっかなんだって。お前さん、街を案内してあげなよ。うん、そうだね、それがいい。年が近いほうが話も合うだろう。お前さん、やっとあのワガママ娘から開放されたんだし、ここらで…」

「あぁ、大丈夫だよ。ジュリさんはそれでいい?」

イーサンはおばちゃんの話を遮り、ジュリに聞いた。

「えっ、は、はい」

「よし、行こう。おばちゃん、じゃあね」

イーサンとジュリの手を引き、そこから立ち去った。背後でおばちゃんがしっかり案内するんだよ~と手を振っていた。

「手、ごめんね。おばちゃん話出すと長いからさ」

イーサンはある程度離れたところでパッと手を離して苦笑しながら言い訳をした。

ジュリはクスクス笑いながら

「いえいえ、大丈夫ですよ。コホン、では、改めて街の案内をお願いします」

と言った。

広場に入り、イーサンは中央の噴水の前に立ち、周りの建物の説明をした。

「ここは役場で、あっちが教会、あそこが郵便局だよ。あっちが診療所だね」

「広場の周りに集まっているんですね」

「そう、珍しいよね。この街を設計した人が面倒くさがったって伝えられているよ」

「えぇ?そんなことあるんですか?」

「さぁどうかな?言い伝えだよ」

イーサンは肩を竦め、両手の掌を上に向け、わからないというジェスチャーをした。

色々と話しながら広場を出て、次に街唯一の商店街に行った。

「日用品と食料品ならこのスーパーで。ってここしかないけどね。あとは服とか小間物や仕事道具とかはこっちかな」

「なるほどなるほど」

ジュリはうんうんと頷いて聞いている。

「店数は少ないけど、大体のものは手に入るよ。店頭にないものは中のカウンターで注文すれば届くから安心して」

「はい」

商店街を抜け、離れたところにある大きな建物のところに来た。

「ここは?」

「ここは乳業工場。乳製品の加工もここでやっているんだよ」

「初めて見ました」

「ここには見学コーナーがあるんだよ」

見学コーナーでのイーサンが生乳加工ラインと乳製品加工ラインの説明をしてくれた。イーサンの説明が上手でジュリは興味をかき立てられ、何度も質問した。イーサンは質問にも丁寧に答えてくれ、ジュリはとても有意義な時間を過ごした。

イーサン達は見学コーナーを出て工場の出口に向かった。

「気に入った?」

「はい、新鮮で面白かったです」

「ちょっと疲れたよね。あそこの公園て休憩しようか」

「いいですね~」

2人は休憩することにした。
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