17 / 63
第16話 オズの修行
しおりを挟む
次の日から、オズとアリアはそれぞれで修行を始めた。
「それじゃあ、僕はあの森に行くよ」
「うん、私は山の方に行くね」
「次に会うのは5か月後だな」
「5か月も会えないなんて寂しいねー」
「村の為だ。我慢しよう」
「仕方ないか。じゃあ、ばいばーい」
「じゃあな」
そう言って2人は、それぞれの目的地へと向かっていった。
2人は、それぞれが魔法と剣術を極めるため、別々で修業をすることになっている。
なぜ再開するのが、封印が解放される半年後ではないかと言うと、残りの1ヶ月は、お互いの連携や、必要な剣術や魔法を教え合う為である。
親には、半年間のお手伝い会があると言って、無理やり納得させた。
◆
「ここら辺でいいだろ」
「虚無の世界」
ゴゴゴゴゴゴ
「これくらい広ければ、大丈夫だろう」
森の中央辺りに到着したオズは、修行の空間を作るために、魔法で半径100メートルを削り取った。
オズくらいの力になると、これくらい広くないと、力の5割も出すことができないのだ。
「まずは、瞑想から始めるか」
『瞑想』とは、一般的には、体内に流れる魔力を感じたり、集中力を高める為にするものである。
しかし、上級者になると、魔力の伸縮まで意識して行っている。
魔力の伸縮を行うことによって、威力は弱くなるが、広範囲に攻撃したり、一点に強力な攻撃したりなどと変化を加えることができるのである。
「スゥーハァー。スゥーハァー」
ガサッ
「光の矢!」
ビュゥン!
フゴッ!
「なんだ、イノシシだったか。まあ、昼飯ゲットだな」
200メートル程離れた草むらで音がしたのが聞こえたオズは、一瞬で魔法を使って物音を起こした生き物を倒した。
鳴き声からして、イノシシだと分かったオズは、昼飯にする為に死体を獲りに行った。
「よし、次は光属性魔法の修行だな。その前に標的を作らないとな」
「闇の騎士」
バハムートと戦うなら、弱点である光と無属性を修行する必要があるのだ。
オズは、1000体ほどの標的を出した。
戦闘の時であれば、戦う意志のみを持たすのだが、今回は何もせずにただ立ち尽くすようにしてある。
それだけではなく、光属性魔法の反射を使うことによって、耐久力を大幅に向上させた。
この修行では、1000体の闇の騎士を一気に倒すことが目標となっている。
こんなことをする理由は、これができた時にようやく光属性最強魔法が使うことができるからである。
「1発目。光の槍!」
ドガァン!!!
オズが魔法を唱えると、空から大きな槍が素早く降りてきた。
「100体位しか倒せないか。まだ威力が分散しているな。もう1回だ。光の槍!」
オズは、それから100発撃ったが全滅はできなかった。
「はぁ、はぁ、流石に今日は無理だったか。まあいい、昼飯にしようか」
そうしてオズは、捕まえたイノシシでお腹を満たした。
「美味かったー! よし、それじゃあ午後も頑張るか」
午後からは、無属性の魔法の修行を始めた。
無属性魔法の修行方法は、身体を鍛えるところから始まる。
無属性魔法は重力や空間を操る為、魔力の消費は少ないが、身体への負担がとてつもなく大きい。
その為、身体を鍛えることが最も良い方法なのである。
「まあ、初めは下半身中心で鍛えていくか」
そうしてオズは、ひたすら日が暮れるまで森を走り回ったり、木から木へと飛び移ったりなど、自然を最大限に使った修行をした。
修業中に木の実や動物などを見つけて獲り、食料調達に加えて重りとして使っていた。
「ふぅ、1日頑張ったな。明日も頑張るか」
オズは、こんな生活を毎日送っていった。
アリアの方は、どのような生活を送っているのだろうか。
「それじゃあ、僕はあの森に行くよ」
「うん、私は山の方に行くね」
「次に会うのは5か月後だな」
「5か月も会えないなんて寂しいねー」
「村の為だ。我慢しよう」
「仕方ないか。じゃあ、ばいばーい」
「じゃあな」
そう言って2人は、それぞれの目的地へと向かっていった。
2人は、それぞれが魔法と剣術を極めるため、別々で修業をすることになっている。
なぜ再開するのが、封印が解放される半年後ではないかと言うと、残りの1ヶ月は、お互いの連携や、必要な剣術や魔法を教え合う為である。
親には、半年間のお手伝い会があると言って、無理やり納得させた。
◆
「ここら辺でいいだろ」
「虚無の世界」
ゴゴゴゴゴゴ
「これくらい広ければ、大丈夫だろう」
森の中央辺りに到着したオズは、修行の空間を作るために、魔法で半径100メートルを削り取った。
オズくらいの力になると、これくらい広くないと、力の5割も出すことができないのだ。
「まずは、瞑想から始めるか」
『瞑想』とは、一般的には、体内に流れる魔力を感じたり、集中力を高める為にするものである。
しかし、上級者になると、魔力の伸縮まで意識して行っている。
魔力の伸縮を行うことによって、威力は弱くなるが、広範囲に攻撃したり、一点に強力な攻撃したりなどと変化を加えることができるのである。
「スゥーハァー。スゥーハァー」
ガサッ
「光の矢!」
ビュゥン!
フゴッ!
「なんだ、イノシシだったか。まあ、昼飯ゲットだな」
200メートル程離れた草むらで音がしたのが聞こえたオズは、一瞬で魔法を使って物音を起こした生き物を倒した。
鳴き声からして、イノシシだと分かったオズは、昼飯にする為に死体を獲りに行った。
「よし、次は光属性魔法の修行だな。その前に標的を作らないとな」
「闇の騎士」
バハムートと戦うなら、弱点である光と無属性を修行する必要があるのだ。
オズは、1000体ほどの標的を出した。
戦闘の時であれば、戦う意志のみを持たすのだが、今回は何もせずにただ立ち尽くすようにしてある。
それだけではなく、光属性魔法の反射を使うことによって、耐久力を大幅に向上させた。
この修行では、1000体の闇の騎士を一気に倒すことが目標となっている。
こんなことをする理由は、これができた時にようやく光属性最強魔法が使うことができるからである。
「1発目。光の槍!」
ドガァン!!!
オズが魔法を唱えると、空から大きな槍が素早く降りてきた。
「100体位しか倒せないか。まだ威力が分散しているな。もう1回だ。光の槍!」
オズは、それから100発撃ったが全滅はできなかった。
「はぁ、はぁ、流石に今日は無理だったか。まあいい、昼飯にしようか」
そうしてオズは、捕まえたイノシシでお腹を満たした。
「美味かったー! よし、それじゃあ午後も頑張るか」
午後からは、無属性の魔法の修行を始めた。
無属性魔法の修行方法は、身体を鍛えるところから始まる。
無属性魔法は重力や空間を操る為、魔力の消費は少ないが、身体への負担がとてつもなく大きい。
その為、身体を鍛えることが最も良い方法なのである。
「まあ、初めは下半身中心で鍛えていくか」
そうしてオズは、ひたすら日が暮れるまで森を走り回ったり、木から木へと飛び移ったりなど、自然を最大限に使った修行をした。
修業中に木の実や動物などを見つけて獲り、食料調達に加えて重りとして使っていた。
「ふぅ、1日頑張ったな。明日も頑張るか」
オズは、こんな生活を毎日送っていった。
アリアの方は、どのような生活を送っているのだろうか。
10
あなたにおすすめの小説
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる