20 / 63
第19話 作戦会議
しおりを挟む
「作戦を決めていこうよ」
「あ、そのことなんだけど、僕が考えた作戦を聞いてほしい」
「考えてくれたんだ! どんな感じなの?」
「ああ、2つ考えたんだ―」
オズが考えた作戦は、両極端の2つであった。
その作戦の前提として、2つの条件がある。
第1に、バハムートを、誰もいない場所へと移動させることである。
これは、事前にオズが転移魔法によって、封印された石像を移動させることによって行うことができる。
第2に、1時間以内にバハムートをこの世から消すことである。
その理由は、アリアの未来視によると、戦いから1時間前後にバハムートの必殺技である創造と破壊を発動するからだ。
『創造と破壊』とは、この世の全てのものを消し去り、再び1から作られていく、という魔法である。
この魔法は、バハムート以外には使うことができず、誰も止めることができない。
その為、創造と破壊を使わせることなく倒さなければならないのである。
この2つの前提の下での1つ目の作戦は、とても単純だが難しい内容である。
それは、オズとアリアの『2人』でバハムートを倒すことだ。
アリアの役目は、バハムートの動きを封じさせることである。
アリアの攻撃は、ある程度のダメージは与えることができるが、消し去るまでの一撃には及ばない。
その為、最終的にバハムートを倒すのはオズということになる。
そんなオズの役目は、バハムートの攻撃の的になることと、強力な一撃を与えることである。
強力な一撃を与えるのと、攻撃の的になることは矛盾しているように思われる。
しかし、オズには無の世界がある為、バハムートの攻撃を無効かできるのだ。
その為、オズがバハムートを引き付けながら魔法の準備をしている間に、アリアが動きを封じ、オズが魔法を使うという流れになる。
オズの一撃で倒せるのかは、正直なところ分からないが、これ以外の方法は見当たらない。
この作戦は、2人の実力からすると、時間がぎりぎりになるのは間違いないだろう。
また、創造と破壊を使わせない為も、に攻撃の手を緩めることができないので、体力も限界に近くなると予想される。
2つ目の作戦は、1つ目の作戦が失敗した時に行われる。
内容は、オズがバハムートを封印するということである。
さっきの作戦よりも確実性が高く、一瞬で終わらすことができる。
しかし、バハムートを封印するために使う魔法永久封印は使用者にも負担がかかる。
負担の大きさは、相手の強さに比例して高くなっていく。
バハムート程の力になると、修行したオズと言っても命の保証はない。
その為、アリアに禁止されていることであった。
しかし、1つ目の作戦が成功しないとなると、2人に勝ち目はない。
なので、1つ目が成功しなかったらという条件付きでの内容となっている。
この2つの作戦は、2人が集めることができたバハムートの情報を基に作られた作戦である。
情報以外の行動はもちろんあるものとして考えるが、想像以上の行動があった時にはどうなるかは分からない。
「―この作戦でどうだ?」
「……」
作戦の内容を聞いたアリアは、何も言わずに考え込んでいる。
恐らく、2つ目の作戦のオズの犠牲について悩んでいるのだろう。
「わかった。でも、2つ目の作戦は実行させないから」
「うん。全力で頑張ろう」
アリアは、覚悟を決めた声で言った。
2人の表情から、希望の光が見えた。
「それじゃあ、決戦の日までに2人でもっと強くなるよ!」
「おう! ここからが正念場だな」
2人とも、改めて気合を入れ直して、久しぶりの2人での修行を始めた。
その姿は、5か月前の2人とは全く異なり、たくましく見えた。
「あ、そのことなんだけど、僕が考えた作戦を聞いてほしい」
「考えてくれたんだ! どんな感じなの?」
「ああ、2つ考えたんだ―」
オズが考えた作戦は、両極端の2つであった。
その作戦の前提として、2つの条件がある。
第1に、バハムートを、誰もいない場所へと移動させることである。
これは、事前にオズが転移魔法によって、封印された石像を移動させることによって行うことができる。
第2に、1時間以内にバハムートをこの世から消すことである。
その理由は、アリアの未来視によると、戦いから1時間前後にバハムートの必殺技である創造と破壊を発動するからだ。
『創造と破壊』とは、この世の全てのものを消し去り、再び1から作られていく、という魔法である。
この魔法は、バハムート以外には使うことができず、誰も止めることができない。
その為、創造と破壊を使わせることなく倒さなければならないのである。
この2つの前提の下での1つ目の作戦は、とても単純だが難しい内容である。
それは、オズとアリアの『2人』でバハムートを倒すことだ。
アリアの役目は、バハムートの動きを封じさせることである。
アリアの攻撃は、ある程度のダメージは与えることができるが、消し去るまでの一撃には及ばない。
その為、最終的にバハムートを倒すのはオズということになる。
そんなオズの役目は、バハムートの攻撃の的になることと、強力な一撃を与えることである。
強力な一撃を与えるのと、攻撃の的になることは矛盾しているように思われる。
しかし、オズには無の世界がある為、バハムートの攻撃を無効かできるのだ。
その為、オズがバハムートを引き付けながら魔法の準備をしている間に、アリアが動きを封じ、オズが魔法を使うという流れになる。
オズの一撃で倒せるのかは、正直なところ分からないが、これ以外の方法は見当たらない。
この作戦は、2人の実力からすると、時間がぎりぎりになるのは間違いないだろう。
また、創造と破壊を使わせない為も、に攻撃の手を緩めることができないので、体力も限界に近くなると予想される。
2つ目の作戦は、1つ目の作戦が失敗した時に行われる。
内容は、オズがバハムートを封印するということである。
さっきの作戦よりも確実性が高く、一瞬で終わらすことができる。
しかし、バハムートを封印するために使う魔法永久封印は使用者にも負担がかかる。
負担の大きさは、相手の強さに比例して高くなっていく。
バハムート程の力になると、修行したオズと言っても命の保証はない。
その為、アリアに禁止されていることであった。
しかし、1つ目の作戦が成功しないとなると、2人に勝ち目はない。
なので、1つ目が成功しなかったらという条件付きでの内容となっている。
この2つの作戦は、2人が集めることができたバハムートの情報を基に作られた作戦である。
情報以外の行動はもちろんあるものとして考えるが、想像以上の行動があった時にはどうなるかは分からない。
「―この作戦でどうだ?」
「……」
作戦の内容を聞いたアリアは、何も言わずに考え込んでいる。
恐らく、2つ目の作戦のオズの犠牲について悩んでいるのだろう。
「わかった。でも、2つ目の作戦は実行させないから」
「うん。全力で頑張ろう」
アリアは、覚悟を決めた声で言った。
2人の表情から、希望の光が見えた。
「それじゃあ、決戦の日までに2人でもっと強くなるよ!」
「おう! ここからが正念場だな」
2人とも、改めて気合を入れ直して、久しぶりの2人での修行を始めた。
その姿は、5か月前の2人とは全く異なり、たくましく見えた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
29
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる