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「しくじった…よね、これ…」
私は自室の扉にもたれ掛かり、呟いた。
触れなくても分かるほどに自分の頬が熱い。
完全に見てはいけないものを見てしまった。
ーーー数十分前
「美玲ちゃん、今晩のお夕食何がいいかしら~?お寿司?ビーフシチュー?やっぱり男の子は唐揚げが好きかしら?」
「…ママ、料理はしない約束でしょう…?」
「で、でも…」
「でもじゃないのー、パパに言っちゃうよー」
「分かったわよ~もう!みんなして意地悪言うんだから!」
ママはぷりぷりしながら、フリルのたっぷり付いたメルヘンチックなエプロンを外す。
お嬢様育ちな事もあり、ママは料理スキルが何というか…壊滅的なのだ。
その血を受け継いでいるからか、残念な事に私も料理が苦手。
パパは料理が出来るが、単身赴任で月に数回しか帰って来ない。
その為、普段は義兄が私たちの食事を準備してくれているのだ。
だけど、今日は兄さんの誕生日。
主役に自分の誕生日パーティーの準備をさせる訳にはいかない。
「…仕方ない、レストランでテイクアウトして来よう」
予約してたケーキを取りに行く為に外に出る予定だったし、丁度良いよね。
あとは、兄さんが何を食べたいか聞いて来なくちゃ。
私は階段を上がり兄さんの部屋を目指す。
兄さんの部屋は私の部屋の向かい。
リビングに姿が無かったから部屋に居るはず。
一日空けて欲しいとお願いしたから有給を取ってくれたみたいだし。
階段を登り終わると、、微かに呻き声の様なものが聞こえてきた。
「……ふぅっ、……ん…」
最近体を鍛えている様子だから、きっと部屋で腕立て伏せか腹筋でもしているのだろう。
元々運動神経も良く筋肉が付いていない訳では無かったが、最近は一層逞しくなった気がする。
そんなに鍛えてどうするのだろうか。
兄さんの部屋の前まで来るとドアノブに手をかける。
ガチャという音と共に兄さんの部屋へ足を踏み入れた。
「兄さんまた筋トレ…」
「…っ」
目に飛び込んできた光景に一瞬体の動きが止まる。
「に、兄さん何して」
「…っ」
「…あ、え…?…あ!ごめん!!」
バタンッーーー
やっと頭の回転が追いつくと、反射的に扉を閉めた。
そのまま流れるような動作で自室の扉を開き滑り込む。
兄さんが兄さんの兄さんを……。
「しくじった…よね、これ…」
私は自室の扉にもたれ掛かり、呟いた。
触れなくても分かるほどに自分の頬が熱い。
完全に見てはいけないものを見てしまった。
ーーー数十分前
「美玲ちゃん、今晩のお夕食何がいいかしら~?お寿司?ビーフシチュー?やっぱり男の子は唐揚げが好きかしら?」
「…ママ、料理はしない約束でしょう…?」
「で、でも…」
「でもじゃないのー、パパに言っちゃうよー」
「分かったわよ~もう!みんなして意地悪言うんだから!」
ママはぷりぷりしながら、フリルのたっぷり付いたメルヘンチックなエプロンを外す。
お嬢様育ちな事もあり、ママは料理スキルが何というか…壊滅的なのだ。
その血を受け継いでいるからか、残念な事に私も料理が苦手。
パパは料理が出来るが、単身赴任で月に数回しか帰って来ない。
その為、普段は義兄が私たちの食事を準備してくれているのだ。
だけど、今日は兄さんの誕生日。
主役に自分の誕生日パーティーの準備をさせる訳にはいかない。
「…仕方ない、レストランでテイクアウトして来よう」
予約してたケーキを取りに行く為に外に出る予定だったし、丁度良いよね。
あとは、兄さんが何を食べたいか聞いて来なくちゃ。
私は階段を上がり兄さんの部屋を目指す。
兄さんの部屋は私の部屋の向かい。
リビングに姿が無かったから部屋に居るはず。
一日空けて欲しいとお願いしたから有給を取ってくれたみたいだし。
階段を登り終わると、、微かに呻き声の様なものが聞こえてきた。
「……ふぅっ、……ん…」
最近体を鍛えている様子だから、きっと部屋で腕立て伏せか腹筋でもしているのだろう。
元々運動神経も良く筋肉が付いていない訳では無かったが、最近は一層逞しくなった気がする。
そんなに鍛えてどうするのだろうか。
兄さんの部屋の前まで来るとドアノブに手をかける。
ガチャという音と共に兄さんの部屋へ足を踏み入れた。
「兄さんまた筋トレ…」
「…っ」
目に飛び込んできた光景に一瞬体の動きが止まる。
「に、兄さん何して」
「…っ」
「…あ、え…?…あ!ごめん!!」
バタンッーーー
やっと頭の回転が追いつくと、反射的に扉を閉めた。
そのまま流れるような動作で自室の扉を開き滑り込む。
兄さんが兄さんの兄さんを……。
「しくじった…よね、これ…」
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