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5 彼女がワンピに着替えたら
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「「「えっ!?」」」
私の姿が人間に戻った途端、私とアラスター王太子、従者の声が重なった。
アラスター王太子と従者は私の姿を見て目を丸くしていたが、すぐにさっと顔を反らした。
その反応にハッとして私の身体を見下ろすと、案の定素っ裸の身体が目に入った。
「キャアー!」
腰の辺りまであるロングヘアーだしすぐに両手で胸を隠したけれど、絶対に見られたに決まっている。
アラスター王太子は私に背を向けたまま、上着を脱ぐと私に差し出してきた。
「ウォーレン、エイダを呼んでくれ。彼女に着せる服も持ってこさせるように。私達はこのまま部屋を出るぞ」
アラスター王太子とウォーレンと呼ばれた従者は、私を見ないように部屋から出て行った。
私はその間にアラスター王太子から渡された上着に手早く袖を通す。
「うわぁ、いい匂い…」
ポツリと呟いた言葉が人間の言葉になっていて、ようやく人間に戻れたのだと安堵する。
だけど、クシャミで人間に戻れるとは思わなかったわ。
まるで「ハクション大◯王」みたいね。
もっともあちらはクシャミで壺の中に入ったり出たりするものだけど…。
あら?
もしかして私もクシャミをしたらまた猫の姿になっちゃうのかしら?
試してみたいけど、また猫の姿になるのは嫌だし、その次にクシャミをして人間に戻れるとも保証されていないしね。
大人しく座って待っていると、ノックの後で扉が開いて中年の女性が入ってきた。
この人がエイダさんかしら?
エイダさんは私を安心させるように優しく微笑みながら近付いてきた。
「お嬢様、お待たせいたしました。下着とワンピースをご用意いたしました。お着替えをお手伝いいたしましょうか?」
エイダさんはそう申し出てくれるけれど、流石に私の使用人でもない人にそこまでさせたくはない。
「大丈夫です。一人で着られます」
「そうですか。それではこちらに置いて置きますね。誰も入らないように見張っておりますので安心して着替えてくださいね」
エイダさんは私の横に服を置くと、ニコリと笑って部屋を出て行った。
私は真っ先に下履きを手に取って履いた。
「ふう、落ち着いた」
胸を見られるのも嫌だけれど、ノーパソでいるのはもっといたたまれない。
アラスター王太子から借りた上着を脱いでキャミソールを着てワンピースに袖を通した。
どれも手触りが良く、高級品である事が伺える。
「着替えました」
そう声をかけるとエイダさんが入ってきて、私に濡れタオルを差し出してきた。
「お顔が少し汚れていますが、お拭きしてよろしいですか?」
朝から町中をウロウロしていたし、お風呂にも入っていないから顔が汚れているのは当然かもね。
「お願いします」
ここはエイダさんに甘えるとしよう。
エイダさんは私の前に膝立ちになると、濡れタオルで顔を拭いてくれた。
優しく撫でるような感触と程よい温かさの濡れタオルで私はじわりと涙が滲んできた。
その涙はやがて嗚咽へと変わっていく。
エイダさんはそれを怒るでもなく、私の泣きたいようにさせてくれる。
「お嬢様は呪いで猫にされていたようですね。さぞかしお辛かったでしょうね」
エイダさんに背中をさすられて私はもう我慢が出来なくなった。
エイダさんの肩に顔を埋めると、わあわあと泣き出した。
この世界に転生して、こんなふうに人目もはばからずに泣いたのは初めてかもしれない。
貴族として厳しい教育を受けていた私はいつの間にか感情を表す事を忘れていたように思う。
ひとしきり泣いて落ち着いた頃、ようやくエイダさんの肩から顔を上げたが、エイダさんの肩口は私の涙と鼻水でベチョベチョだ。
「あ、エイダさん、ごめんなさい」
エイダさんはニコリと笑うとさっと指で肩をはらった。
エイダさんの魔法によって濡れていた肩が一瞬で乾いていく。
「大丈夫ですよ。アラスター様が幼い頃は泥だらけにされたりしましたからね。これくらい何ともありません」
エイダさんは私の顔をもう一度拭くと、髪をすいて整えてくれた。
「これで大丈夫ですわ。アラスター様をお呼びしてもよろしいですか?」
「はい、お願いします」
これでようやくアラスター王太子にお礼が言えるわ。
エイダさんは私に一礼すると、部屋を出て行った。
そして入れ替わりにアラスター王太子が部屋に入ってきた。
私の姿が人間に戻った途端、私とアラスター王太子、従者の声が重なった。
アラスター王太子と従者は私の姿を見て目を丸くしていたが、すぐにさっと顔を反らした。
その反応にハッとして私の身体を見下ろすと、案の定素っ裸の身体が目に入った。
「キャアー!」
腰の辺りまであるロングヘアーだしすぐに両手で胸を隠したけれど、絶対に見られたに決まっている。
アラスター王太子は私に背を向けたまま、上着を脱ぐと私に差し出してきた。
「ウォーレン、エイダを呼んでくれ。彼女に着せる服も持ってこさせるように。私達はこのまま部屋を出るぞ」
アラスター王太子とウォーレンと呼ばれた従者は、私を見ないように部屋から出て行った。
私はその間にアラスター王太子から渡された上着に手早く袖を通す。
「うわぁ、いい匂い…」
ポツリと呟いた言葉が人間の言葉になっていて、ようやく人間に戻れたのだと安堵する。
だけど、クシャミで人間に戻れるとは思わなかったわ。
まるで「ハクション大◯王」みたいね。
もっともあちらはクシャミで壺の中に入ったり出たりするものだけど…。
あら?
もしかして私もクシャミをしたらまた猫の姿になっちゃうのかしら?
試してみたいけど、また猫の姿になるのは嫌だし、その次にクシャミをして人間に戻れるとも保証されていないしね。
大人しく座って待っていると、ノックの後で扉が開いて中年の女性が入ってきた。
この人がエイダさんかしら?
エイダさんは私を安心させるように優しく微笑みながら近付いてきた。
「お嬢様、お待たせいたしました。下着とワンピースをご用意いたしました。お着替えをお手伝いいたしましょうか?」
エイダさんはそう申し出てくれるけれど、流石に私の使用人でもない人にそこまでさせたくはない。
「大丈夫です。一人で着られます」
「そうですか。それではこちらに置いて置きますね。誰も入らないように見張っておりますので安心して着替えてくださいね」
エイダさんは私の横に服を置くと、ニコリと笑って部屋を出て行った。
私は真っ先に下履きを手に取って履いた。
「ふう、落ち着いた」
胸を見られるのも嫌だけれど、ノーパソでいるのはもっといたたまれない。
アラスター王太子から借りた上着を脱いでキャミソールを着てワンピースに袖を通した。
どれも手触りが良く、高級品である事が伺える。
「着替えました」
そう声をかけるとエイダさんが入ってきて、私に濡れタオルを差し出してきた。
「お顔が少し汚れていますが、お拭きしてよろしいですか?」
朝から町中をウロウロしていたし、お風呂にも入っていないから顔が汚れているのは当然かもね。
「お願いします」
ここはエイダさんに甘えるとしよう。
エイダさんは私の前に膝立ちになると、濡れタオルで顔を拭いてくれた。
優しく撫でるような感触と程よい温かさの濡れタオルで私はじわりと涙が滲んできた。
その涙はやがて嗚咽へと変わっていく。
エイダさんはそれを怒るでもなく、私の泣きたいようにさせてくれる。
「お嬢様は呪いで猫にされていたようですね。さぞかしお辛かったでしょうね」
エイダさんに背中をさすられて私はもう我慢が出来なくなった。
エイダさんの肩に顔を埋めると、わあわあと泣き出した。
この世界に転生して、こんなふうに人目もはばからずに泣いたのは初めてかもしれない。
貴族として厳しい教育を受けていた私はいつの間にか感情を表す事を忘れていたように思う。
ひとしきり泣いて落ち着いた頃、ようやくエイダさんの肩から顔を上げたが、エイダさんの肩口は私の涙と鼻水でベチョベチョだ。
「あ、エイダさん、ごめんなさい」
エイダさんはニコリと笑うとさっと指で肩をはらった。
エイダさんの魔法によって濡れていた肩が一瞬で乾いていく。
「大丈夫ですよ。アラスター様が幼い頃は泥だらけにされたりしましたからね。これくらい何ともありません」
エイダさんは私の顔をもう一度拭くと、髪をすいて整えてくれた。
「これで大丈夫ですわ。アラスター様をお呼びしてもよろしいですか?」
「はい、お願いします」
これでようやくアラスター王太子にお礼が言えるわ。
エイダさんは私に一礼すると、部屋を出て行った。
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