りけじょ!のシュールな冒険【I】196883次元編

憮然野郎

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196883次元編 第二章 アンナとポラリス

モジュラーの唄

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***
真智達の回想※】~

「谷先生? モジュラーって電話機の電話線の事ですか?」

「違う。まあ、真智が知らないのは無理はない。 
うちが言いたいのは数学で扱うモジュラーや」

「何ですか? その数学のモジュラーって?」

「わかりやすく説明するのは難しいが、 
変換しても変わらない特徴があるんや」

「う~ん、あたしいまいち理解出来ないんですが、 
それがどうして歌と関係あるんですか?」

「歌と言うより音階の情報なんやけどな。
 音声は音、つまり音波や。 
音波は波の形で表すことが出来るんや。 
ここまではわかるか?」

「はい。知ってますよ」

「先ほどのモジュラーの中には 楕円曲線っていう曲線で表せるものもあるんや。 
そしてな、 この少年が断続的に生み出している音階の データをメロディーとして音声データにしたのがコレや。
 真智はコレを見て思わんか? 
波の形が通常ありえん形なんや!」

「ありえない音ですか?」

「そう。 
通常の超音波は条件によっては人間にも聴こえるが、 
これは不可能や。 
わかりやすく例えるなら、これは超高周波数や!」

「超高周波数!? 
そんなものがどうしてグリの記憶の中に?」

「そこまではうちもわからん。 
しかし……」

「しかし!? 」

「……、やっぱええわ」

「谷先生、しかし何ですか!? 
気になるじゃないですか!」

「これもうちの推測やし、 
真智に説明するのも難しいんやけどな、 
この音波、 量子力学的に見た時、 
異なるエネルギー準位同士をすり抜けるんや!」

「はい!? 谷先生、ごめんなさい。 
何を言っているのかさっぱりわかりません」

「真智は、重力子が私達の宇宙ブレーンと 他の宇宙ブレーンの間を行き来しているっていうことは聞いたことがあるか?」

「は、はい。 前に愛理栖に聞いたことがあります」

「それと同じや。 
つまりな、波形のデータの部品が全く足らんのや。 少な過ぎるんや」

「谷先生、それはつまり……」

「真智もなんとなく理解してくれたか。 
そう。 
こいつの記憶に刻まれている唄は
 量子的に見れば
存在しない可能性が高いってことや!」
***

——————————————————————
↑【登場人物】
•真智《まち》
•谷先生
•グリ

※グリが初めて部室に登場、谷先生がモルモットと名乗るグリについて説明している場面です。
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