8 / 26
出会い
アドライト鉱石
しおりを挟む
結構広めの入口からに入ると俺は持ってきていたライトで薄暗い
ダンジョンの中を照らす。
「へえ、入り組んでいるって聞いたからもっと狭いのかと思っていたが、
案外道幅は広くて歩きやすそうじゃないか。」
狭い洞窟というよりも、広い鍾乳洞のような景色が広がっている。
「ホントですね!なんかワクワクしてきました!」
「…ワクワク。」
その気持ちは分かる。未開のダンジョンに足を踏み入れるのは恐怖もあるが、
やっぱり冒険者になったからにはまだ見ぬ世界で新しい発見をしたいという欲求もある。
「そうだな…しかし安全と聞いてはいるがダンジョンでは何が怒るか分からない、
細心の注意を払って行動しよう。」
「「はーい!」」
元気な声とやる気があるんだか無いんだか分からない声が木霊する。
入口に関しては広さがあったが、その後段々とダンジョンの洞窟らしくなってくる。
途中分かれ道も何本かあったが、今回は左手の法則に従い、
常に分かれ道は左手へと進んでいる。
帰る時は常に右手側を歩いていけば必ず元来た道へと戻れる寸法だ。
道中をマッピングしながら、先へ先へと進むと、
急にクーがタタタッと走り出す。
「おい、走るな!危ないぞ!」
「…何か光ってる。」
俺もニャミスもクーに続いて足早に着いていく。
「…ほら。」
黄色に光るクリスタルがそこにはあった。
「アドライト鉱石だ。」
ニャミスが首を傾げる。
「何ですかそれ?」
「光の原料となる鉱石だ。例えば今俺が使っているこの
ライトにも原料はこのアドライト鉱石が使われている。
魔法を使えない冒険者にとってはダンジョンに潜る時には必須になる
大事な鉱石だ。」
「へー、高いんですか?」
話半分で聞くニャミス、現金なやつだ。
「広く常用される鉱石だから特別レアなものではないが、
一定の価値はあるよ。でもこういう鉱石は根こそぎ取ってしまうと
道に迷ったものがいざという時に使えなくなってしまうから、
必要な分だけ貰っていくのが冒険者のマナーだ。」
「へー、物知りなんですね誠さんて!」
「物知りって…こんなのダンジョン攻略をやっているものなら常識だぞ。
まあ、クーがいるから世話になったことが無いのかもしれんが…」
ニャミスは苦笑いを浮かべる。
「あはは…いや、そうなんですよー。クーが頼りになるんでね~…。」
………こいつら本当に冒険者か?まあ今更ではあるが…
俺は持ってきたハンマーとピッケルでアドライト鉱石を少し削り取り、
背中に背負ってきたリュックの中に閉まった。
再び洞窟の中をしばらく歩き進めていく。
道のりはかなり複雑化しており、分かれ道に何本も遭遇したが
左手の法則に従い休憩をとりながら歩を進めてきた。
○
―時間にして4時間ほどは歩いただろうか。
後ろを振り返ると大荷物を背負って歩いてきた2人は既にクタクタだ。
そろそろこの辺でまた休憩を取るか…
そんなことを思った時、俺の目にあるものが飛び込んできた。
ダンジョンの中を照らす。
「へえ、入り組んでいるって聞いたからもっと狭いのかと思っていたが、
案外道幅は広くて歩きやすそうじゃないか。」
狭い洞窟というよりも、広い鍾乳洞のような景色が広がっている。
「ホントですね!なんかワクワクしてきました!」
「…ワクワク。」
その気持ちは分かる。未開のダンジョンに足を踏み入れるのは恐怖もあるが、
やっぱり冒険者になったからにはまだ見ぬ世界で新しい発見をしたいという欲求もある。
「そうだな…しかし安全と聞いてはいるがダンジョンでは何が怒るか分からない、
細心の注意を払って行動しよう。」
「「はーい!」」
元気な声とやる気があるんだか無いんだか分からない声が木霊する。
入口に関しては広さがあったが、その後段々とダンジョンの洞窟らしくなってくる。
途中分かれ道も何本かあったが、今回は左手の法則に従い、
常に分かれ道は左手へと進んでいる。
帰る時は常に右手側を歩いていけば必ず元来た道へと戻れる寸法だ。
道中をマッピングしながら、先へ先へと進むと、
急にクーがタタタッと走り出す。
「おい、走るな!危ないぞ!」
「…何か光ってる。」
俺もニャミスもクーに続いて足早に着いていく。
「…ほら。」
黄色に光るクリスタルがそこにはあった。
「アドライト鉱石だ。」
ニャミスが首を傾げる。
「何ですかそれ?」
「光の原料となる鉱石だ。例えば今俺が使っているこの
ライトにも原料はこのアドライト鉱石が使われている。
魔法を使えない冒険者にとってはダンジョンに潜る時には必須になる
大事な鉱石だ。」
「へー、高いんですか?」
話半分で聞くニャミス、現金なやつだ。
「広く常用される鉱石だから特別レアなものではないが、
一定の価値はあるよ。でもこういう鉱石は根こそぎ取ってしまうと
道に迷ったものがいざという時に使えなくなってしまうから、
必要な分だけ貰っていくのが冒険者のマナーだ。」
「へー、物知りなんですね誠さんて!」
「物知りって…こんなのダンジョン攻略をやっているものなら常識だぞ。
まあ、クーがいるから世話になったことが無いのかもしれんが…」
ニャミスは苦笑いを浮かべる。
「あはは…いや、そうなんですよー。クーが頼りになるんでね~…。」
………こいつら本当に冒険者か?まあ今更ではあるが…
俺は持ってきたハンマーとピッケルでアドライト鉱石を少し削り取り、
背中に背負ってきたリュックの中に閉まった。
再び洞窟の中をしばらく歩き進めていく。
道のりはかなり複雑化しており、分かれ道に何本も遭遇したが
左手の法則に従い休憩をとりながら歩を進めてきた。
○
―時間にして4時間ほどは歩いただろうか。
後ろを振り返ると大荷物を背負って歩いてきた2人は既にクタクタだ。
そろそろこの辺でまた休憩を取るか…
そんなことを思った時、俺の目にあるものが飛び込んできた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
この世界、貞操が逆で男女比1対100!?〜文哉の転生学園性活〜
妄想屋さん
SF
気がつけば、そこは“男女の常識”がひっくり返った世界だった。
男は極端に希少で守られる存在、女は戦い、競い、恋を挑む時代。
現代日本で命を落とした青年・文哉は、最先端の学園都市《ノア・クロス》に転生する。
そこでは「バイオギア」と呼ばれる強化装甲を纏う少女たちが、日々鍛錬に明け暮れていた。
しかし、ただの転生では終わらなかった――
彼は“男でありながらバイオギアに適合する”という奇跡的な特性を持っていたのだ。
無自覚に女子の心をかき乱し、甘さと葛藤の狭間で揺れる日々。
護衛科トップの快活系ヒロイン・桜葉梨羽、内向的で絵を描く少女・柊真帆、
毒気を纏った闇の装甲をまとう守護者・海里しずく……
個性的な少女たちとのイチャイチャ・バトル・三角関係は、次第に“恋と戦い”の渦へと深まっていく。
――これは、“守られるはずだった少年”が、“守る覚悟”を知るまでの物語。
そして、少女たちは彼の隣で、“本当の強さ”と“愛し方”を知ってゆく。
「誰かのために戦うって、こういうことなんだな……」
恋も戦場も、手加減なんてしてられない。
逆転世界ラブコメ×ハーレム×SFバトル群像劇、開幕。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる