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15話目 ナースコール
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ある日、入院した。
病室は新しくて、ベッドもテレビもきれいだった。
でも、夜になると――
「おかえりなさい」
誰も来ていないのに、ナースコールから声が聞こえた。
母の声に似ていた。だけど、看護師は来なかった。
最初は気のせいかと思った。
でも、次の日も、その次の日も、夜になると必ず声がする。
ある晩、ナースコールのボタンが勝手に点滅し始めた。
怖くて押せなかった。
⸻
夜中にトイレに起きたら、廊下の端に誰か立っていた。
白い制服の女性――でも顔はぼんやりしていて、目だけが真っ黒だった。
「こわくないよ」
囁く声に振り返ると、その女性はニヤリと笑った。
「あなたは、もう帰れない」
⸻
次の日、病院の古い記録を調べてみた。
この病室で、以前亡くなった患者がいるらしい。
その人は、ナースに恋をして、病室から出られなくなったという噂。
「ナースコールの声は、彼女のもの」
看護師が怖がって言った。
⸻
退院の日、荷物をまとめていたら、ナースコールのリモコンにメモが貼ってあった。
「また来てね。わたし、ずっとここにいるから」
背筋が凍った。
病室は新しくて、ベッドもテレビもきれいだった。
でも、夜になると――
「おかえりなさい」
誰も来ていないのに、ナースコールから声が聞こえた。
母の声に似ていた。だけど、看護師は来なかった。
最初は気のせいかと思った。
でも、次の日も、その次の日も、夜になると必ず声がする。
ある晩、ナースコールのボタンが勝手に点滅し始めた。
怖くて押せなかった。
⸻
夜中にトイレに起きたら、廊下の端に誰か立っていた。
白い制服の女性――でも顔はぼんやりしていて、目だけが真っ黒だった。
「こわくないよ」
囁く声に振り返ると、その女性はニヤリと笑った。
「あなたは、もう帰れない」
⸻
次の日、病院の古い記録を調べてみた。
この病室で、以前亡くなった患者がいるらしい。
その人は、ナースに恋をして、病室から出られなくなったという噂。
「ナースコールの声は、彼女のもの」
看護師が怖がって言った。
⸻
退院の日、荷物をまとめていたら、ナースコールのリモコンにメモが貼ってあった。
「また来てね。わたし、ずっとここにいるから」
背筋が凍った。
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