最後のメッセージ

いつき

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最後のメッセージ

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大学時代の友人、ミナが死んだという知らせを受けたのは、突然のことだった。

交通事故――ブレーキ痕もろくに残っておらず、スマホには最後の通話履歴が残っていた。発信先は、私だった。

だが、その時刻、私は電車の中にいた。電話など、かかってきていない。

葬儀の日。彼女の母親が私に、ミナのスマホを渡してきた。

「あなたと親しかったから、何か残っていないか見てほしくて…」

ロックはかかっておらず、私はためらいながらもメッセージアプリを開いた。そこには、私との直近のチャットが開かれていた。

だが、そこには私が送った覚えのないメッセージがいくつもあった。



ミナ:
ねぇ、今電話していい?
なんか、部屋の中に誰かいる気がする

私(※送信した覚えがない):
気のせいだよ。
大丈夫、絶対に出ちゃだめだよ。
窓も開けないで
カーテンも、そのままにして

ミナ:
…なんでわかるの?



そこまで読んで、背筋に冷たいものが走った。

誰が、このメッセージを送った?
そしてなぜ、私の名前で――?

その夜、家に帰ってからスマホをチェックすると、通知が一つ。

ミナから、未読のメッセージだった。



ミナ:
ありがとう。
でも、「あれ」、まだそっちにいるよ。



私は顔を上げた。
カーテンの隙間から、誰かが、こちらを覗いていた。
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