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異世界なんかで捕まりたくなんてないけど

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「ぐがーー」

「本当にうるさいですね」

「だろ」

今十夜達は宿屋にいる
相変わらずアイズは討伐から帰るなりお酒を飲み始め今は爆睡状態

「でも今日の討伐は本当疲れたからなー」

「報酬がたっぷりもらえたから良かったじゃないですか」

「まぁこれだけあれば当分は食っていけるな」

ジャラジャラ

十夜がお金の入った袋を振った

「それじゃ俺も寝るか」

「そうですね。私もねますか」

チュッ

「またやりあがって!」

十夜は照れながらレイにキスされたところを押さえて言った

「ダーリンの反応本当可愛い!」

「う、うるせー!さっさとねるぞ!」

「はーい」

今回の宿屋は以前のような事が無いようにしっかりさん人ベッドの広い部屋を借りた

「ダーリンおやすみなさい」

「あぁ、おやすみ」

“こいつが最後の‥十夜って奴ですか”
 
“そうだよ。この子が最後の‥の十夜くんだ”

なんだ、声が聞こえる最後?最後ってなんだ
『最後の』の後が聞こえない
なんで言ってんだ、てか誰だよこいつら

ぱち

十夜は声が聞こえたので目を開けた

「あら起きちゃったんだね?十夜くん」

「お前ら誰だよ!」

「私たちかい?服を見ればわかるだろ?」

十夜が服を見ると白い服を着ていた

「お前ら神王教か!」

「ああ!そうだ俺らは神王教のもんだ!」

神王教の人間は2人いて1人は十夜と同じぐらいの身長青い目に青い髪をしたの青年だった。対して横の男は身長が高く上半身は服を着ておらず鍛えてあげられた筋肉を見せつけていた

「私は神王教の第一の子クロノス」  

「俺は第八の子ポセイドンだ!」

「何しにきたんだ」

「もちろん君を捕まえるためだよ。
タイムストップ」

「ぐっ!」

体が動かない!まるで急に時間が止まったみたいだ!

「今君にかけたのはタイムストップと言って一定の時間強く意識した物の時間を止めてしまう魔法だ」

「ぐは!」

「てめーには少し眠っててもらうからよ」

「大丈夫だ君の仲間たちには手は出さない安心しておいてくれ」

カクッ

十夜はポセイドンに腹を殴られ気絶してしまった

「よいしょっと行きますか」

「あぁ」

「なんだそれ?」

「これか?この2人への招待状さ」

そう言ってクロノスはアイズとレイ宛に手紙を残して行った

“おい起きたまえ十夜くん”

「あっ、なんだここ」

なんだ腕が動かない足もだ

よく見ると十夜の手と足は鎖で椅子にとめられていた

「ここは神王教の大聖堂の地下だよ」

「クロノスてめー!俺をなんでこんなとこに連れてきた!この鎖を外せ!」

「別に外してあげても良いさただし」

「ただしなんだ」

「君が神王教最後の1人第十の子になってくれればのはなしだかねーー!」

クロノスは十夜に顔を近づけた

「第十の子だと!なんで俺がそんなもんに」

「なぜってあなたが神ゼウスに選ばれた子なのですから!」

「なんだと!」

「驚くのも無理はないでしょう。皆さん最初はそうでしたからね。神王教に入れば救われるんですよ!あなたも神一員となれる!人を救えるんですよ!」

「俺を利用するだけなら断るぜ」

「ほほーんそれはどう言う」

「お前らがやろうとしてる事なんてわかってんだよ!ゼウス復活だろうがなんだろうが絶対俺が阻止してやる!」

十夜が声を荒げて言った

「もう気付いていたんですか早いですねー そんなあなたにご褒美です!
メモリーブレイク」

「ぐわぁぁぁあ!やめろぉぉぉ!」

十夜の頭を激痛がはしった

「これは記憶を消したり作ったり出来るんですよ。これであなたも神王教の1人になれます!」

「やめろーー!」

レイの記憶が!アイズの記憶が!ニーベさんの記憶が!フラネさんの記憶が!メティス!ヒュプノス!バステト!ゴウテツさん!

「ぐわぁぁぁ!」

「終わりました。さてあなたは誰ですか?」

「私は誰」

十夜の目から光が無くなった

「ちゃんと消えたようですね。これからあなたの名前はヘラクレスです。
神王教第十の子ヘラクレスです」

「ヘラ‥クレス‥それが私の名前」

「そうですよ!そうですよ!そのとうりですよ!あなたはヘラクレスですよ!」

「ヘラクレス、私はヘラクレス」

「これでやっと!やっと!ゼウス様が!
ふ、はははははははは!」

クロノスの計画が最終段階に突入していた

「んーー!おはようございますダーリン」

レイが目を覚ましたがそこに十夜の姿は無かった

「あれ?ダーリン!いませんかー!」

レイがあちこち探し回った

「本当にダーリンはどこに行ったのでしょうか」

バタン!

「いった~い!誰ですか!こんなところに紙なんておいた人は!」

レイは昨日クロノスが置いて行った手紙をふんで転んでしまった

「なんですかこの手紙」

ぺら

レイが手紙の中身を見た

「う‥うそ、ダーリンが‥さらわれた」

手紙を見たレイは泣きそうになった

「アイズさん!起きてください!」

「ん?なんだ朝っぱらからうるさいぞ」

「大変です!ダーリンがダーリンが!」

「十夜がどうしたって」

「神王教にさらわれたんです!」

「なんだって!」

レイはすぐにアイズに手紙を見せた

2人ともおはよう!いやこんにちはかもしれないしこんばんはかもしれないね!
唐突だけど君たちの十夜くんは帰っては来ないよー何せこの神王教第一の子クロノスが持ち帰ってしまったからね!
取り返したかったら仲間でも連れてくると良いよ!
でも君たちじゃ僕には勝てないけどね!
んじゃ!そう言う事で!ばいば~い

「なめやがって!」

「アイズさん!王国の騎士に連絡を!」

「ダメだ!今からじゃ間に合わない!」

「じゃ!どうしたら!」

「一か八かギルドに行ってみよう!」

「わかりました!」

アイズとレイは準備をしてギルドのあるところまで急いだ






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