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竜の恩讐編
三年前にて…… その21
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「ぐあっ! ごほっ! ごほっ! な、何だこれは!?」
煙玉から大量に噴出した煙に巻かれ、コチニールはひどく咽かえっていた。
一方、ピオニーアは煙が周囲を覆うことを察知していたため、導火線が尽きる前にできるだけ息を吸い込んでいた。
入院棟の裏手が完全に煙で満たされる頃に、誰かがピオニーアの手首を取って引いた。
「ピオニーアさん、こっち」
その人物はピオニーアが入ってきた勝手口へと向かい、そこから再び病院の敷地外に連れ出した。
「ぴおにーあ、かぎ」
「はい」
ピオニーアたちが勝手口を潜ると、扉を閉めた別の人物がピオニーアに手を差し出した。
ピオニーアは自然と勝手口の鍵を渡し、その人物は鍵を受け取ると扉を施錠した。
「結城さん、媛寿ちゃん、どうしてここに?」
たとえ煙で何も見えなくとも、ピオニーアは助けに現れたのが何者か判っていた。
そこには、幾度となく幾つもの場所で、ともに苦楽を乗り越えてきた、青年と座敷童子の姿があった。
「詳しいことは後で」
「ゆうき、ぴおにーあ、こっち」
問い質したいことは山ほどあったピオニーアだったが、ひとまず媛寿に先導され、結城と暗い路地裏を進んでいった。
「ごほっ! がはっ! くっ、小賢しい鼠め!」
発煙騒ぎで人が集まってきた聖フランケンシュタイン大学病院を脱したコチニールは、懐から手のひら程の端末を取り出した。
大通りを避け、路地裏や住宅街の陰になった小道を活用し、結城たちが辿り着いたのは、ビル郡に挟まれた川べりの空き地だった。
「ここは?」
「あれ」
特に逃げ場がなさそうな場所に疑問を持ったピオニーアに、媛寿が川べりを指差した。
道の脇にある街灯のわずかな光源しかないので、非常に見えにくかったものの、そこには人が三人ほど乗れそうなゴムボートが繋がれていた。
「あれつかってうみまでにげる」
「前に、その……依頼で使ったものなんですけど、とりあえずこれで落ち着けるところまで逃げましょう。話はそれから―――」
「結城さん、媛寿ちゃん」
ゴムボートまでピオニーアを促そうとした結城たちだったが、ピオニーアはまだ足を止めたままだった。
「どうして来たんですか? お二人には何もしないでいてほしかったのに」
ピオニーアは聞きたかったことの中から、まずそれを口に出した。
ここに来るまでで、ピオニーアは結城たちがどのような状態なのか把握していた。
街灯に照らされた際に見た、ところどころが煤に汚れた姿。逃げている最中に嗅ぎ取った、強い焼け跡のにおい。
どんな経緯があったか詳細は分からないが、結城たちが大変な目に遭いながら聖フランケンシュタイン大学病院に現れたのは、想像に難くない。
そうなってほしくなかったからこそ、ピオニーアは結城たちに依頼を待つよう言っていたはずだった。
「そんなになるまで……どうしてですか……」
ピオニーアは怒りとも悲しみともつかない感情が押し寄せ、結城たちの顔が見れず、いや、結城たちに顔を見せまいと俯いた。
「どうしてって……ねえ?」
「うん」
結城と媛寿は互いに顔を見合わせて確認すると、ほとんど同時に口を開いた。
「ピオニーアさんのことだから」「ぴおにーあのことだから」
それを聞いたピオニーアは、押し寄せていた感情が一気に吹き飛び、驚きの表情で顔を上げた。
「何となくピオニーアさんが危ないんじゃないかなって思って、いろいろ調べたら本当に危なそうな人たちがいて、それでやっぱり助けに行かなきゃって……まぁ、その、いろいろ変なことにはなっちゃったんですけど……」
「えんじゅもぴおにーあがだいじ! それにらいばる! 『ほくとうのけん』の『けんごろう』もらいばるたすけてる! だからえんじゅもたすける!」
「え? ライバル? 媛寿とピオニーアさんって何のライバルなの?」
「あぅ、えと、あ~」
媛寿は口元を押さえて赤くなり、結城はそんな媛寿を不思議そうに見つめている。
打算も相手の地位も関係なく、純粋に一個人を助けようと、二人は危険も省みずにこの場に馳参じた。
それはピオニーアにとって、これまで感じたことのなかった、いや、感じてはいたがどこかで心に線引きをしていた。
結城たちと幾つも依頼をこなしてきた中で、相手が何者であったとしても、一個人として接し、信頼し合える関係性の中で生まれる温かさを。
ピオニーアは自身の出自に巻き込むまいと、結城たちとの関係を断ち切ろうとしていたが、結城たちはそれを気にすることなく、何が立ち塞がってもピオニーアを助けに来た。
それを実感した時、ピオニーアは自身の不明を少し恥じるとともに、
「ふ、ふふ、あはは」
喜びから思わず笑みが零れてきてしまった。目尻にわずかな涙を溜めて。
「ど、どうしたの? ピオニーアさん」
「なに? へんなものたべた?」
「ふ、ふふふ、な、何でもありませんよ」
ひとしきり笑ったピオニーアは、目尻に溜まった涙をそっと指で拭うと、今度は満面の笑みを結城たちに向けた。
「結城さん、媛寿ちゃん、本当にありがとうございます」
「へ? あ~、えっと……どういたしまして?」
「う、うん、どういたまして」
急に笑い出したと思ったら、改まって満面の笑みで感謝を述べられてしまい、結城も媛寿もなぜか意表を突かれた気になってしまった。ピオニーアの本気の笑顔が、あまりに眩しかったのもあるが。
「そうですね。ひとまず海まで向かいましょう。そこで全てお話します。これまで言えなかったことを、全て」
そう言ったピオニーアの目には、何かを割り切った決意のようなものが宿っていた。
その様子を見た結城と媛寿は、どこか安心した気持ちになった。
いつもの静かな佇まいでいながら、凛とした芯の強さを持つ、いつものピオニーアに戻ったと思えたから。
「分かりました、ピオニーアさん」
「よっし! はやくしゅっぱつしゅっぱ―――」
三人がゴムボートへと歩き出そうとした瞬間、一発の銃声がビル郡の間に響き渡った。
煙玉から大量に噴出した煙に巻かれ、コチニールはひどく咽かえっていた。
一方、ピオニーアは煙が周囲を覆うことを察知していたため、導火線が尽きる前にできるだけ息を吸い込んでいた。
入院棟の裏手が完全に煙で満たされる頃に、誰かがピオニーアの手首を取って引いた。
「ピオニーアさん、こっち」
その人物はピオニーアが入ってきた勝手口へと向かい、そこから再び病院の敷地外に連れ出した。
「ぴおにーあ、かぎ」
「はい」
ピオニーアたちが勝手口を潜ると、扉を閉めた別の人物がピオニーアに手を差し出した。
ピオニーアは自然と勝手口の鍵を渡し、その人物は鍵を受け取ると扉を施錠した。
「結城さん、媛寿ちゃん、どうしてここに?」
たとえ煙で何も見えなくとも、ピオニーアは助けに現れたのが何者か判っていた。
そこには、幾度となく幾つもの場所で、ともに苦楽を乗り越えてきた、青年と座敷童子の姿があった。
「詳しいことは後で」
「ゆうき、ぴおにーあ、こっち」
問い質したいことは山ほどあったピオニーアだったが、ひとまず媛寿に先導され、結城と暗い路地裏を進んでいった。
「ごほっ! がはっ! くっ、小賢しい鼠め!」
発煙騒ぎで人が集まってきた聖フランケンシュタイン大学病院を脱したコチニールは、懐から手のひら程の端末を取り出した。
大通りを避け、路地裏や住宅街の陰になった小道を活用し、結城たちが辿り着いたのは、ビル郡に挟まれた川べりの空き地だった。
「ここは?」
「あれ」
特に逃げ場がなさそうな場所に疑問を持ったピオニーアに、媛寿が川べりを指差した。
道の脇にある街灯のわずかな光源しかないので、非常に見えにくかったものの、そこには人が三人ほど乗れそうなゴムボートが繋がれていた。
「あれつかってうみまでにげる」
「前に、その……依頼で使ったものなんですけど、とりあえずこれで落ち着けるところまで逃げましょう。話はそれから―――」
「結城さん、媛寿ちゃん」
ゴムボートまでピオニーアを促そうとした結城たちだったが、ピオニーアはまだ足を止めたままだった。
「どうして来たんですか? お二人には何もしないでいてほしかったのに」
ピオニーアは聞きたかったことの中から、まずそれを口に出した。
ここに来るまでで、ピオニーアは結城たちがどのような状態なのか把握していた。
街灯に照らされた際に見た、ところどころが煤に汚れた姿。逃げている最中に嗅ぎ取った、強い焼け跡のにおい。
どんな経緯があったか詳細は分からないが、結城たちが大変な目に遭いながら聖フランケンシュタイン大学病院に現れたのは、想像に難くない。
そうなってほしくなかったからこそ、ピオニーアは結城たちに依頼を待つよう言っていたはずだった。
「そんなになるまで……どうしてですか……」
ピオニーアは怒りとも悲しみともつかない感情が押し寄せ、結城たちの顔が見れず、いや、結城たちに顔を見せまいと俯いた。
「どうしてって……ねえ?」
「うん」
結城と媛寿は互いに顔を見合わせて確認すると、ほとんど同時に口を開いた。
「ピオニーアさんのことだから」「ぴおにーあのことだから」
それを聞いたピオニーアは、押し寄せていた感情が一気に吹き飛び、驚きの表情で顔を上げた。
「何となくピオニーアさんが危ないんじゃないかなって思って、いろいろ調べたら本当に危なそうな人たちがいて、それでやっぱり助けに行かなきゃって……まぁ、その、いろいろ変なことにはなっちゃったんですけど……」
「えんじゅもぴおにーあがだいじ! それにらいばる! 『ほくとうのけん』の『けんごろう』もらいばるたすけてる! だからえんじゅもたすける!」
「え? ライバル? 媛寿とピオニーアさんって何のライバルなの?」
「あぅ、えと、あ~」
媛寿は口元を押さえて赤くなり、結城はそんな媛寿を不思議そうに見つめている。
打算も相手の地位も関係なく、純粋に一個人を助けようと、二人は危険も省みずにこの場に馳参じた。
それはピオニーアにとって、これまで感じたことのなかった、いや、感じてはいたがどこかで心に線引きをしていた。
結城たちと幾つも依頼をこなしてきた中で、相手が何者であったとしても、一個人として接し、信頼し合える関係性の中で生まれる温かさを。
ピオニーアは自身の出自に巻き込むまいと、結城たちとの関係を断ち切ろうとしていたが、結城たちはそれを気にすることなく、何が立ち塞がってもピオニーアを助けに来た。
それを実感した時、ピオニーアは自身の不明を少し恥じるとともに、
「ふ、ふふ、あはは」
喜びから思わず笑みが零れてきてしまった。目尻にわずかな涙を溜めて。
「ど、どうしたの? ピオニーアさん」
「なに? へんなものたべた?」
「ふ、ふふふ、な、何でもありませんよ」
ひとしきり笑ったピオニーアは、目尻に溜まった涙をそっと指で拭うと、今度は満面の笑みを結城たちに向けた。
「結城さん、媛寿ちゃん、本当にありがとうございます」
「へ? あ~、えっと……どういたしまして?」
「う、うん、どういたまして」
急に笑い出したと思ったら、改まって満面の笑みで感謝を述べられてしまい、結城も媛寿もなぜか意表を突かれた気になってしまった。ピオニーアの本気の笑顔が、あまりに眩しかったのもあるが。
「そうですね。ひとまず海まで向かいましょう。そこで全てお話します。これまで言えなかったことを、全て」
そう言ったピオニーアの目には、何かを割り切った決意のようなものが宿っていた。
その様子を見た結城と媛寿は、どこか安心した気持ちになった。
いつもの静かな佇まいでいながら、凛とした芯の強さを持つ、いつものピオニーアに戻ったと思えたから。
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