だらだらとした映画語り

因幡雄介

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映画コラム

『キューブ:ホワイト』 ウリはスケールの小ささか【30点】

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【あらすじ】



 目覚めると、ルースは見知らぬ“真っ白な立方体”の中にいた。無機質な白い光を放つ壁と、小さな穴が無数に開いた鉄板の天井と床。出口はどこにもなく、頭を打ったせいか記憶はあいまいだ。

「ようこそ、“白い部屋”へ」

 謎の声が空間内に響き、答えられない難解な質問が繰り返される。

「君には生きる価値があるのか――?」

 するとその時、突然室温が摂氏33度まで急上昇。かと思えば、次の瞬間マイナス15度まで急下降する。一体誰が、何のために…。

 なぜ、ここにいるのか…。

 床を流れる電流。充満するガス。天井から流れ落ちる酸。次々と繰り出される“死の仕掛け”。生き残るには、謎の声が繰り返す問いの答えを導き出すしかない。自らの頭脳と想像力だけが頼りの、究極のサバイバルが始まる!



【因幡さんの映画語り】



 まずは下記のキャッチコピーを見ていただきたい。(アマゾンより)

 

★目覚めると、出口のない“白い立方体”。ここはどこで、なぜ閉じ込められたのか…!?名作『キューブ』を超える、シチュエーション・スリラー最高傑作!
★灼熱!極寒!電流!硫酸!そしてゾンビ!!生き残りたければ、頭脳を駆使して答を導き出せ!あなたの想像力が試される、最高にスリリングな89分!

 

 これを見て買ったあなたはもうだまされている。

 

 名作『キューブ』とは下のような予告を見ればわかるだろう。



《予告映像は『小説制作所』ブログにあります》



 奇妙な立方体に閉じ込められた男女。

 進むたびに繰り出される罠。

 いったいここはなんなのか?

 なんのために閉じ込められたのか?

 このシチュエーション・ホラーは大ヒットし、数々の模倣作が作られることになった。

 これはその一つだといえる。

 もちろん名作『キューブ』との関連性はまったくない。

 

 近い将来のイギリスでは解放軍が政府打倒のためテロ行為をしていた。

 場面が変わって、エレノアという名の女性が、白い部屋に閉じ込められ、ザカリアン将軍から拷問を受ける。

 部屋は特殊な装置を使い、酸を出したり、電気を出したりすることができた。

 エレノアはなぜ閉じ込められたのか?

 それは、5日前へとさかのぼっていく・・・。

 

 もう答えを言ってしまったが、今回のキューブはただの『拷問部屋』である。

 別に頭脳を駆使しなくても、他人の力で出られてしまう。

 サバイバル要素も皆無で、キャッチコピー詐欺だといえる。

 謎の声が繰り出す問いとは、「白状しろ! この野郎!」と言っているだけである。

 冒頭は謎だったものの、すぐ過去編に場面展開し、そして私は暇になったので、洗濯物を干していた。(笑)



 こういったメジャーな作品に便乗する作品を『モックバスター』(日本では『模倣映画』という)といい、まぎらわしいタイトルをつけて流通させることを言う。

 模倣映画は、だいたい売れないとわかってる作品なので、映画館でやることはなく、DVDなどに多い。

 映画初心者なら、1度や2度はだまされて涙したことがあるだろう。

 映画好きがこういうのを買う理由は、単に好奇心を刺激されるからである。(もちろん、おもしろくないだろうな、ということはわかっている)

 もしかすると、掘り出し物があるかもしれないので、時間がある人はモックバスターも観てみることをおすすめする。
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