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第一章
01-02「新天地」
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「早く」
弓を片手に持ったまま、ソウが巨漢に催促する。
「早く、800レイちょうだい」
「あ、ああ」
男は震える手で八枚のコインを取り出し、少年の掌に優しく置いた。
「これでいいな」
「うん」
ソウは防具を脱ぎ捨てた。
「じゃあ、おれかえる」
「お、おう気を付けてな」
男はにっこり笑って手を振った。
その額には青筋が浮かんでいた。
「うん」
ソウは踵を返した。…言い換えれば、男に背を向けたことになる。
その瞬間、男は鬼の形相でその拳を大きく振り上げた。
皆、この先の展開が予見できていた。
だが、幾人もの無垢な仲間たちの人生を弄してきたこの外道を止めてやる義理など、あるはずがなかった。
ピシャッ
軽快な音と共に床に血が飛び散る。
男は石化したかのように動作の途中で硬直し、そのまま真後ろに倒れた。
眉間にはしっかりと、光り輝く矢が刺さっていた。
この一帯をその残虐性で牛耳る外道親子。
彼らは二人揃って自分達の支配地域外から来た一人の名も知れぬ少年に討たれたのだった。
「君、ちょっと良いかい?」
後ろから声を掛けられ、ソウは身構えた。
そこには痩せて長身で、スーツ姿の男が立っていた。
「大丈夫、僕は敵じゃない。君と交渉したいんだ」
その言葉を聞いて、ソウは自然と警戒を解いていた。
男は白い2×2×2cmの立方体を手渡した。
「つついてみて」
ソウが言われたとおりにすると、キューブが開いて空中に文字が投射される。
GCカローラ 監督兼CEO兼オーナー兼会長
ジュピター・カローラ
「僕はGCカローラというマイナーリーグのグラディアチームを作ろうとしている所だ。だからそこに見える肩書はちょっと先取りしていることになるね。…さっきの試合、観戦させてもらったよ。あの素早い動きと器用な弓使いを見て、きっと君はうちのエースになれると思うんだけれど…」
ジュピターはソウがホログラムを覗き込んで難しい顔をしていることに気づき、話を中断した。
「どうしたんだい?」
「なんて書いてあるの? おれ、学校行ってないからよめないんだ」
「…あはは、そうか」
ジュピターは少し腰を落とし、スカウトしたい相手と目線の高さを合わせた。
「君、勉強したいと思わないかい?」
「思うよ。だってそのほうが金かせげるし」
「じゃあ、ふかふかのベッドで毎日寝たいって思ったことは?」
「ベッドってなに?」
「ふかふかして、横たわるとすぐに気持ちよく寝られるものだよ」
「へえ、いいなそれ」
「いいだろう、そうだろう! じゃあ、美味しい物をお腹いっぱい食べたいと思ったことはあるかい?」
「うん、ある」
「じゃあ」
ジュピターは満を持してこの質問を投げかけた。
「プロのグラディアートルになりたいと思ったことは?」
幼い頃からの憧れ。
自分達とは正反対の世界に暮らす、星の様な人たち。
その星々の輪郭が見えるようになったのは、ロキと出会ったからだ。
ロキは殺された。
それもほぼ間違いなくプロのグラディアートルによって。
もし自分もそれになることが出来たなら、「ヤツ」を探し出すのだって容易になる。
ロキの仇を、取ることが出来る。
「おれ、やるよ!」
「おお!!」
ジュピターは拍手とともに眩しい笑顔を向けた。
即座にホログラムキューブに信号を送り、表示を変化させる。
「これが契約書だ。君は我がクラブの宿舎で寝泊まりし、毎日の食事を提供され、訓練と試合を行う。空いた時間で良質な教育も受け、月収は20000レイ。さあ、ここに指でサインを」
「サイン?」
「何でもいいよ、知っている文字でもいいし、絵でもいいし。納得の行くものを書くと良いさ。」
「わかった」
ソウは人差し指の先をホログラムの上に滑らせ、一つの絵を描き上げた。
「これは?」
そこには棒を持った歪な棒人間があった。
「おれのししょう。かくの、なんでもいいんでしょ?」
「ああ、勿論」
先程の戦いぶりに合点がいったジュピターは、なるほどと頷いた。
「さあ、行こうか」
「あ、待って」
ソウは自分の隠れ家へと駆けていった。
散らかった品々の中から、知恵の輪と薬品の入っていた筒を取り出した。
「大事なものなのかい?」
荒い息をしながら、追いついたジュピターが問いかけた。
その問いに、ソウは大きく首を縦に振った。
「うん。とっても」
「じゃあ、持っていこうか」
ジュピターがドアを締め、ハンドルを握る。
キュイーンという、自動車の電気エンジン独特の音に、ソウの胸は高鳴っていった。
「着いたよ」
約40分の走行の末に、二人は「第6区」の「カローラタウン」中心部に辿り着いた。
車庫へと自動で運ばれていく自動車を見送ると、広大な芝に足を踏み入れた。
「今どき、本物の芝は貴重なんだ。ほとんど人工だからね」
庭を横切り、3階建ての中型マンションを見上げる。
「ここが、君の家になる。詳しい説明は後だ」
ジュピターは「009」と書かれたカードキーを差し出した。
これが同一番号の部屋にアクセスする唯一の手段となるのだから、大事に扱ってねと念を押した。
入室してすぐソウの目に飛び込んで来たのは幾重にも白い布が掛かった直方体だった。
その耽美な造形に我慢できず、今度はソウの方からベッドの中に飛び込んだ。
思わず、ソウは年相応の無邪気な笑顔を見せていた。
「気に入ったかい?」
ジュピターはそう問いかけた後、「しまった」という顔で顎を撫でた。
「先に身体を洗うべきだったのかもね」
白いシーツの上に、少年の服や身体から落ちた黒い埃が撒き散らされていた。
一通り使い方を教わり、ソウは数年ぶりにシャワーの湯を浴びた。
妙に安心してきたソウは、30分程ずっと温かな水を浴びていた。
「やあ」
突然横から声を掛けられ、ソウの身体が跳ねる。
紫色の長い前髪で両目をひた隠しにした同世代の少年。
「ジュピターから話は聞いているよ。ここにいたんだね新入り君」
「きみ、だれ?」
「僕はトクス。役割は『アサシン』。君の役割はもう決まっているのかい?」
「ん?」
例の如くソウは首を傾けた。
「ロールってなに?」
グラディアの役割とは、各グラディアートルの性質に応じて与えられた、チーム戦における行動指針である。
主に以下の6つである:
・ブロウラー:高い防御力と攻撃力を武器とし、前線での白兵戦を得意とする。
・アサシン:素早い身のこなしと奇想天外な発想を強みとし、奇襲攻撃が専門。
・レンジャー:正確な遠距離攻撃が脅威であり、後衛から遠方の敵に攻撃を行う。
・ディフェンダー:高い防御力と判断力を生かして、敵の攻撃から同胞を守る。
・サポーター:多様な能力で戦術の中核を担う。味方の回復や強化、敵の妨害を担当する。
・ジョーカー:型にはまらず、自由行動する。文字通りチームの切り札になり得る。
「じゃあ、おれは弓矢が武器だしレンジャー?」
「きっとね。でもわからないよ、グラディアの戦術は自由度高いし」
ところで…とトクスが話題転換する。
「いつまでお湯使うの? 水道代高いんだし、ジュピター怒るよ」
「え、なんで? あの人、金もちじゃないの?」
最新の設備を備えた、大規模な選手寮。天然芝だってあるし、車は自動で運ばれる。
名字だって持っているジュピター・カローラは富豪のはずだ。
「確かに彼はお金を持っているでもね、ああ…説明が難しいな」
そう言いながらトクスはいつもの癖で手元を見た。
そこには防水の腕時計がある。
「もう訓練に戻らないと。また後で」
トクスはアサシンらしく素早く去った。
謎を一つ残して。
弓を片手に持ったまま、ソウが巨漢に催促する。
「早く、800レイちょうだい」
「あ、ああ」
男は震える手で八枚のコインを取り出し、少年の掌に優しく置いた。
「これでいいな」
「うん」
ソウは防具を脱ぎ捨てた。
「じゃあ、おれかえる」
「お、おう気を付けてな」
男はにっこり笑って手を振った。
その額には青筋が浮かんでいた。
「うん」
ソウは踵を返した。…言い換えれば、男に背を向けたことになる。
その瞬間、男は鬼の形相でその拳を大きく振り上げた。
皆、この先の展開が予見できていた。
だが、幾人もの無垢な仲間たちの人生を弄してきたこの外道を止めてやる義理など、あるはずがなかった。
ピシャッ
軽快な音と共に床に血が飛び散る。
男は石化したかのように動作の途中で硬直し、そのまま真後ろに倒れた。
眉間にはしっかりと、光り輝く矢が刺さっていた。
この一帯をその残虐性で牛耳る外道親子。
彼らは二人揃って自分達の支配地域外から来た一人の名も知れぬ少年に討たれたのだった。
「君、ちょっと良いかい?」
後ろから声を掛けられ、ソウは身構えた。
そこには痩せて長身で、スーツ姿の男が立っていた。
「大丈夫、僕は敵じゃない。君と交渉したいんだ」
その言葉を聞いて、ソウは自然と警戒を解いていた。
男は白い2×2×2cmの立方体を手渡した。
「つついてみて」
ソウが言われたとおりにすると、キューブが開いて空中に文字が投射される。
GCカローラ 監督兼CEO兼オーナー兼会長
ジュピター・カローラ
「僕はGCカローラというマイナーリーグのグラディアチームを作ろうとしている所だ。だからそこに見える肩書はちょっと先取りしていることになるね。…さっきの試合、観戦させてもらったよ。あの素早い動きと器用な弓使いを見て、きっと君はうちのエースになれると思うんだけれど…」
ジュピターはソウがホログラムを覗き込んで難しい顔をしていることに気づき、話を中断した。
「どうしたんだい?」
「なんて書いてあるの? おれ、学校行ってないからよめないんだ」
「…あはは、そうか」
ジュピターは少し腰を落とし、スカウトしたい相手と目線の高さを合わせた。
「君、勉強したいと思わないかい?」
「思うよ。だってそのほうが金かせげるし」
「じゃあ、ふかふかのベッドで毎日寝たいって思ったことは?」
「ベッドってなに?」
「ふかふかして、横たわるとすぐに気持ちよく寝られるものだよ」
「へえ、いいなそれ」
「いいだろう、そうだろう! じゃあ、美味しい物をお腹いっぱい食べたいと思ったことはあるかい?」
「うん、ある」
「じゃあ」
ジュピターは満を持してこの質問を投げかけた。
「プロのグラディアートルになりたいと思ったことは?」
幼い頃からの憧れ。
自分達とは正反対の世界に暮らす、星の様な人たち。
その星々の輪郭が見えるようになったのは、ロキと出会ったからだ。
ロキは殺された。
それもほぼ間違いなくプロのグラディアートルによって。
もし自分もそれになることが出来たなら、「ヤツ」を探し出すのだって容易になる。
ロキの仇を、取ることが出来る。
「おれ、やるよ!」
「おお!!」
ジュピターは拍手とともに眩しい笑顔を向けた。
即座にホログラムキューブに信号を送り、表示を変化させる。
「これが契約書だ。君は我がクラブの宿舎で寝泊まりし、毎日の食事を提供され、訓練と試合を行う。空いた時間で良質な教育も受け、月収は20000レイ。さあ、ここに指でサインを」
「サイン?」
「何でもいいよ、知っている文字でもいいし、絵でもいいし。納得の行くものを書くと良いさ。」
「わかった」
ソウは人差し指の先をホログラムの上に滑らせ、一つの絵を描き上げた。
「これは?」
そこには棒を持った歪な棒人間があった。
「おれのししょう。かくの、なんでもいいんでしょ?」
「ああ、勿論」
先程の戦いぶりに合点がいったジュピターは、なるほどと頷いた。
「さあ、行こうか」
「あ、待って」
ソウは自分の隠れ家へと駆けていった。
散らかった品々の中から、知恵の輪と薬品の入っていた筒を取り出した。
「大事なものなのかい?」
荒い息をしながら、追いついたジュピターが問いかけた。
その問いに、ソウは大きく首を縦に振った。
「うん。とっても」
「じゃあ、持っていこうか」
ジュピターがドアを締め、ハンドルを握る。
キュイーンという、自動車の電気エンジン独特の音に、ソウの胸は高鳴っていった。
「着いたよ」
約40分の走行の末に、二人は「第6区」の「カローラタウン」中心部に辿り着いた。
車庫へと自動で運ばれていく自動車を見送ると、広大な芝に足を踏み入れた。
「今どき、本物の芝は貴重なんだ。ほとんど人工だからね」
庭を横切り、3階建ての中型マンションを見上げる。
「ここが、君の家になる。詳しい説明は後だ」
ジュピターは「009」と書かれたカードキーを差し出した。
これが同一番号の部屋にアクセスする唯一の手段となるのだから、大事に扱ってねと念を押した。
入室してすぐソウの目に飛び込んで来たのは幾重にも白い布が掛かった直方体だった。
その耽美な造形に我慢できず、今度はソウの方からベッドの中に飛び込んだ。
思わず、ソウは年相応の無邪気な笑顔を見せていた。
「気に入ったかい?」
ジュピターはそう問いかけた後、「しまった」という顔で顎を撫でた。
「先に身体を洗うべきだったのかもね」
白いシーツの上に、少年の服や身体から落ちた黒い埃が撒き散らされていた。
一通り使い方を教わり、ソウは数年ぶりにシャワーの湯を浴びた。
妙に安心してきたソウは、30分程ずっと温かな水を浴びていた。
「やあ」
突然横から声を掛けられ、ソウの身体が跳ねる。
紫色の長い前髪で両目をひた隠しにした同世代の少年。
「ジュピターから話は聞いているよ。ここにいたんだね新入り君」
「きみ、だれ?」
「僕はトクス。役割は『アサシン』。君の役割はもう決まっているのかい?」
「ん?」
例の如くソウは首を傾けた。
「ロールってなに?」
グラディアの役割とは、各グラディアートルの性質に応じて与えられた、チーム戦における行動指針である。
主に以下の6つである:
・ブロウラー:高い防御力と攻撃力を武器とし、前線での白兵戦を得意とする。
・アサシン:素早い身のこなしと奇想天外な発想を強みとし、奇襲攻撃が専門。
・レンジャー:正確な遠距離攻撃が脅威であり、後衛から遠方の敵に攻撃を行う。
・ディフェンダー:高い防御力と判断力を生かして、敵の攻撃から同胞を守る。
・サポーター:多様な能力で戦術の中核を担う。味方の回復や強化、敵の妨害を担当する。
・ジョーカー:型にはまらず、自由行動する。文字通りチームの切り札になり得る。
「じゃあ、おれは弓矢が武器だしレンジャー?」
「きっとね。でもわからないよ、グラディアの戦術は自由度高いし」
ところで…とトクスが話題転換する。
「いつまでお湯使うの? 水道代高いんだし、ジュピター怒るよ」
「え、なんで? あの人、金もちじゃないの?」
最新の設備を備えた、大規模な選手寮。天然芝だってあるし、車は自動で運ばれる。
名字だって持っているジュピター・カローラは富豪のはずだ。
「確かに彼はお金を持っているでもね、ああ…説明が難しいな」
そう言いながらトクスはいつもの癖で手元を見た。
そこには防水の腕時計がある。
「もう訓練に戻らないと。また後で」
トクスはアサシンらしく素早く去った。
謎を一つ残して。
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