BLゲームの世界に転生したモブの私が、なぜか捕まりました。

ヒカリ

文字の大きさ
5 / 16
アンジェラ編

05

シャーリーの屋敷に滞在して数日が経った。
この屋敷に来てわかったことは、シャーリーのご両親が不在であり、ダニエルがお父様の代わりに屋敷を支えているとのことだ。理由をそれとなく聞いたら、ご両親は万年新婚状態で、現在は長期の旅行に出かけてるらしい。私の事は、ダニエルの判断で滞在を許されてるみたいだけど、いいのかしら?シャーリーに相談したら、両親からダニエルへの信頼は半端ないみたいで、曰く「お兄様に任せておけば大丈夫」らしい。
まぁ、ゲームの世界だからダニエルに都合の良い様になっているのかしら?
そして、あのグスタフが登場した日からダニエルの私に対するスキンシップは濃厚になってきている。
朝餉の際は、いつの間にか私の席はダニエルの隣になっているし、彼が屋敷にいる時は必ずティータイムに誘われる。時折、手を握られたりドレスやアクセサリーも贈られたり…事実上の使用人に対しては行き過ぎてる気がする。でも、あの綺麗な瞳で見つめられると何も考えられなくなるから、恐ろしいわ。
それにしても、ゲームのシナリオは進んでいるのかしら。攻略対象も、初日のグスタフ以外は見かけないし、そもそもダニエルは仕事以外はほとんど屋敷にいるから、対象者と接触する機会さえない気がする。
そういえば、ダニエルの裏設定は確か性欲強めの絶倫だった気が…一日抜かなかったら、欲求が溜まり過ぎて人格変わっちゃうって言う恐ろし設定があったはずだ。使用人に手を出して発散とかもしてなさそうだし…もしかして、1人でしてる?!
やば、ちょー気になるんだけど…!あの美しい顔が快楽に歪む姿は、ゲームのプレイしてる時に何度も身悶えたのよね。
どうしよう…気になるわっ。
私の中の腐った欲望がムクムクと湧いてくる。

ダニエルが1人でしてるとこを見たい…!

やっぱり、するなら夜なのかしら?
はしたないこと、この上ないけど…この欲求を抑える事は、出来ないわ!よし。今夜、彼の部屋を覗こう。
ふふふ…彼と結ばれないんだから思いっきりこの世界に起こる、ラッキースケベを堪能してみせるわ!




そして、夜になりいつも通り3人でディナーを楽しむ筈だったのだけど、なぜかシャーリーがいない。


「あら?ダニエル様、シャーリーがおりませんけど…。」
「あぁ、あの子は今夜はお祖母様に呼ばれていてね。祖母は、隣町に1人で住んでいるんだけど寂しいみたいで、時折妹を呼んでしばらく滞在させるんだよ。」
「あら、そうだったのですね。」


え、てことはしばらくはダニエルと2人?!
まじかー!緊張するっ。でも、彼の痴態を覗くチャンスだわ。シャーリーがいたら、なんとなく気まずいもの。


ダニエルが私の顔をじっと見つめて、クスリと笑う。

「俺と2人は嫌か?」
「い、いえっ…う、嬉しいですぅ…。」

なんか口調がくだけてる?俺って今まで言ってたかしら。

「あぁ、そうだ。いいワインが手に入ったんだ。」

そう言って、彼は執事に合図して一本のワインをグラスに開けた。


「ほら、アンジュ…。」

私にもグラスが出されて、ワインが注がれる。

「今夜に乾杯。」

カチンと、グラスがあたる音が響いて私はワインを口にする。とろりと、口の中に葡萄の芳醇な香りが広がっていく。

「ん…美味しい…。」

コクンと飲み、ダニエルを見たら彼は不敵に微笑んでいた。
え、何?めっちゃ、格好いいんだけど…。

「年代物のワインだから、濃厚だろう?ほら、遠慮しないで、飲みなさい。」
空になったグラスにワインが注がれて、言われるがまま、2杯目を煽る。

私、あんまりお酒に強くないんだけどこれは飲みやすくて、ペースが早くなる。
でも、あんまり酔うと今夜のラッキースケベにあやかれなくなるから、ほどほどにしなきゃ。

ダニエルとの夕食は、会話上手な彼のおかげですごく楽しい。美味しいお酒と、ディナーであっという間に時間が過ぎる。
でもちょっと飲みすぎたかしら、なんか身体が熱いわ…。

「はぁはぁ…だ、ダニエル様。私、少し酔ったみたいなので今夜はもう下がらせて頂きます…。」
「大丈夫か?少し顔が赤いな。」

そう言って、立ち上がった彼は素早く私の隣に来て、頬をスッと触れた。その瞬間、
「ひゃあんっ、あっ…な、何??」

彼の触れた所がビリビリと電気の様な衝撃が走る。
ドクドクと、心臓が脈打ち息が苦しい。
え、何…?私、死ぬのかしら。

「はぁはぁ、んぅ…体が…熱い…な、んで?」

じっとりと汗が吹き出てきて、身体がふるふると震える。何これっ、怖い!
ダニエルは、何も言わずじっと私の事を見ている。

「だ、ダニエル…様…私、はぁ…おかしい…。」

駄目だわ、体が熱くて言葉が出てこないっ。
それに、なんか体の奥が疼く様な妙な気分になってきたわ。コルセットが苦しいから、脱ぎたいけど流石にここで脱ぐわけにいかないからどうにか部屋に戻らなきゃ。でも、どうしよう…力が入らないわ。
メイドに頼んで、部屋まで連れて行って貰おうかしら?


「ダニエル様…申し訳ありませんが…誰か人を呼んで頂きたいのですが…はぁはぁ。」

とにかく、ダニエルに人を呼んで貰うしかない。

「あぁ、辛そうだな…アンジュ。大丈夫だ、俺が部屋まで運ぼう。」

そう言うと、彼は私の身体を抱き上げた。
ちょっと待って、今触られたらなんかヤバイわ!

「あ、ダニエル様…いけませ、んぅーー!」

ビクビクっと、身体が痙攣してしまった。
嘘でしょ、今何が起こったの?
体の奥からジワっと溢れてきたわ…。
もしかして、今私…イっちゃった?
どうしよう、抱き上げてもらっただけで…。
さぁっと血の気が引いたわ。私の体どうしちゃったの?恐る恐るダニエルの顔を見上げると、彼はそれはそれは美しく微笑んでいる。

ちょっと待って…この表情見覚えがあるわ。
確か、ゲームの中でダニエルが攻略対象を頂く前に様々な手で追い詰めて、食べごろになる瞬間を見計らってる時の顔だわ…!微笑みの仮面を被って、それはそれはゲスい事を考えてる時の、キラーゲススマイル!なぜ、今…?ま、まさか。


「クス、さぁ部屋に行こうか。大丈夫だよ。アンジュの体調が良くなるまで、一晩かけて看病するからね…。」
「あ、私…駄目…。」

力なく抵抗するも、無意味だった。
感想 9

あなたにおすすめの小説

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった。しかしハルの血が特殊だと知ったダンピールはハルを連れ帰って? いっそ美味しい『血』(治癒)と『体液』(バフ)と『癒し』を与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

女の子がほとんど産まれない国に転生しました。

さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。 100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳 そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。 当面は2日に1話更新予定!

婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜

紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。 連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

数年振りに再会した幼馴染のお兄ちゃんが、お兄ちゃんじゃなくなった日

プリオネ
恋愛
田舎町から上京したこの春、5歳年上の近所の幼馴染「さわ兄」と再会した新社会人の伊織。同じく昔一緒に遊んだ友達の家に遊びに行くため東京から千葉へ2人で移動する事になるが、その道中で今まで意識した事の無かったさわ兄の言動に初めて違和感を覚える。そしてその夜、ハプニングが起きて………。 春にぴったりの、さらっと読める短編ラブストーリー。※Rシーンは無いに等しいです※スマホがまだない時代設定です。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。