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第1話『私は私の夢を叶える為に、冒険者になります!!』 3/5
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まったく。王族がこんなところで何をやっているのか。
高位貴族がここに来るだけで、皆さんは緊張されてしまうというのに!
「ふふ。つれないな。そんな所も可愛いが」
「殿下。長いお話になる様でしたら、別の機会にお願いします。御覧の通り、現在冒険者組合は大変混雑しております。我々が業務を妨げては、民の心証もよくありません」
「ふむ。確かにな。ミラの言う通りだ。では早めに撤退し、茶でも飲みに行こうではないか。王都に最近良い店が出来たと聞いてな。是非ミラと共に行きたいと思っていたのだ」
「……承知いたしました。お供させていただきます」
「うむ! では早めに用を済ませるとしよう。君、この書類の処理を頼む」
「お、王太子殿下……ですが、この件は慎重に検討を重ねさせていただいて」
「なんだ貴様! 考案者の欄が見えないのか? ミラが間違った事を言うとでも思っているのか!? ミラを侮辱するつもりか!! 貴様!!」
「いえ! その様な事は!!」
「殿下!」
私は再び受付の肩を脅し始めた殿下の腕を掴み、引っ張る。
とは言っても同じ年代の中でも飛びぬけて力のない私は、殿下を動かす事すら出来ない……が暴走を止める事は出来た様だった。
殿下は、いつものだらしがない顔をしながら私の名を呼ぶ。
「どうした? ミラ。あぁ、なるほど。君の素晴らしい考えがどうなるのか気になるのだな。任せてくれ。私が必ずやこの意見を通して見せようではないか」
「私の意見書……?」
何の話だ? まったく分からない。
どういう事だろうと、受付の男性から書類を受け取ろうとして……何故か殿下が私の前に割り込み、受付の男性から書類を奪い取り、その後、私に手渡す。
何でそんな面倒を……まぁ良いか。今は内容が大事だし。
「えー。『歴史研究の重要性と失われた多くの魔術を発見する必要性』について……考案者、ミラ・ジェリン・メイラー伯爵令嬢!? 私、この様な書類を書いた覚えが無いのですが!?」
「あぁ、当然だ。これはハリソンと私が作り上げたものだからな」
「お兄様が!?」
「あぁ。ハリソンがミラの日記帳を持ってきてな。そこに書かれた内容からこの素晴らしい案を見つけたのだ。そして是非ともこの考えを実行するべきだと考え、書類に記し、こうして冒険者組合へ持ってきたという訳だな」
「な、なんて事を……」
恥ずかしい。
高位貴族がここに来るだけで、皆さんは緊張されてしまうというのに!
「ふふ。つれないな。そんな所も可愛いが」
「殿下。長いお話になる様でしたら、別の機会にお願いします。御覧の通り、現在冒険者組合は大変混雑しております。我々が業務を妨げては、民の心証もよくありません」
「ふむ。確かにな。ミラの言う通りだ。では早めに撤退し、茶でも飲みに行こうではないか。王都に最近良い店が出来たと聞いてな。是非ミラと共に行きたいと思っていたのだ」
「……承知いたしました。お供させていただきます」
「うむ! では早めに用を済ませるとしよう。君、この書類の処理を頼む」
「お、王太子殿下……ですが、この件は慎重に検討を重ねさせていただいて」
「なんだ貴様! 考案者の欄が見えないのか? ミラが間違った事を言うとでも思っているのか!? ミラを侮辱するつもりか!! 貴様!!」
「いえ! その様な事は!!」
「殿下!」
私は再び受付の肩を脅し始めた殿下の腕を掴み、引っ張る。
とは言っても同じ年代の中でも飛びぬけて力のない私は、殿下を動かす事すら出来ない……が暴走を止める事は出来た様だった。
殿下は、いつものだらしがない顔をしながら私の名を呼ぶ。
「どうした? ミラ。あぁ、なるほど。君の素晴らしい考えがどうなるのか気になるのだな。任せてくれ。私が必ずやこの意見を通して見せようではないか」
「私の意見書……?」
何の話だ? まったく分からない。
どういう事だろうと、受付の男性から書類を受け取ろうとして……何故か殿下が私の前に割り込み、受付の男性から書類を奪い取り、その後、私に手渡す。
何でそんな面倒を……まぁ良いか。今は内容が大事だし。
「えー。『歴史研究の重要性と失われた多くの魔術を発見する必要性』について……考案者、ミラ・ジェリン・メイラー伯爵令嬢!? 私、この様な書類を書いた覚えが無いのですが!?」
「あぁ、当然だ。これはハリソンと私が作り上げたものだからな」
「お兄様が!?」
「あぁ。ハリソンがミラの日記帳を持ってきてな。そこに書かれた内容からこの素晴らしい案を見つけたのだ。そして是非ともこの考えを実行するべきだと考え、書類に記し、こうして冒険者組合へ持ってきたという訳だな」
「な、なんて事を……」
恥ずかしい。
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