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第2話『それは現実ですよ。殿下』 3/4
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「そこで、そんな君が、たった十四年しか生きていない君が、この国で、君の名を知らぬ者が居ない程度には、派手に動きまわっていたわけだが、そんな君とチームを組みたい者がどれだけ居ると思う? いや、本心では組みたいだろうが、君を護り切れる自信のある者がどれだけ居ると思う? 君に傷一つでも付けようものなら戦争の火種にすらなり得るこの世界で! 君とチームを組みたいと思えるか?」
「……ぁぅ」
「まぁ、君と組めるとすればそれこそ個人戦闘力がSランク、つまりは規格外のランクで登録されている冒険者くらいの物だ。東の果てに居る獣人戦争の英雄エドワルド・エルネストの様な存在だな」
「エルネスト様、ですか」
近代歴史書に名前が残されているその人の名前を呟きながら、私は殿下に認めて貰う為に、どうにかしてその人に接触する事は出来ないかと考える。
が、その様な考えは殿下に見抜かれている様だった。
「言っておくが、エドワルド・エルネストは既に冒険者としてほぼ引退しているぞ。それに、君の兄や姉が無防備な君をこの国から出すと思うか? 探すならこの国で探すのだな」
「この国で個人戦闘力がSランクの方ですと……お姉様が」
「そうだな。君の姉。フレヤ・ジェリン・メイラーだ。そして彼女以外にはSランクの戦闘力を持つ者は居ない」
「っ」
「まぁフレヤならば、君とチームを組んではくれるだろうな。そして君を家に閉じ込めた後、依頼は全て一人でこなし、手柄だけ君の物とするだろう。するとどうなると思う? 君の冒険者としてのランクは上がり、依頼を受ける最低料金も上がるが、君の戦闘力に変化はない。最低のFランクだろう。その内、君が受けられる依頼は何も無くなり、君は冒険者として詰む事になる。その時初めて解放されるだろうな。容易に想像がつくという物だ。本来この様な行為は違反となるが、全てはミラを守る為なのだと言われれば組合は何も言えんし。むしろ積極的に協力するだろう。何せ正式に名乗れないとは言え、聖女様。だからな」
「……ぁぅ」
「まぁ、君と組めるとすればそれこそ個人戦闘力がSランク、つまりは規格外のランクで登録されている冒険者くらいの物だ。東の果てに居る獣人戦争の英雄エドワルド・エルネストの様な存在だな」
「エルネスト様、ですか」
近代歴史書に名前が残されているその人の名前を呟きながら、私は殿下に認めて貰う為に、どうにかしてその人に接触する事は出来ないかと考える。
が、その様な考えは殿下に見抜かれている様だった。
「言っておくが、エドワルド・エルネストは既に冒険者としてほぼ引退しているぞ。それに、君の兄や姉が無防備な君をこの国から出すと思うか? 探すならこの国で探すのだな」
「この国で個人戦闘力がSランクの方ですと……お姉様が」
「そうだな。君の姉。フレヤ・ジェリン・メイラーだ。そして彼女以外にはSランクの戦闘力を持つ者は居ない」
「っ」
「まぁフレヤならば、君とチームを組んではくれるだろうな。そして君を家に閉じ込めた後、依頼は全て一人でこなし、手柄だけ君の物とするだろう。するとどうなると思う? 君の冒険者としてのランクは上がり、依頼を受ける最低料金も上がるが、君の戦闘力に変化はない。最低のFランクだろう。その内、君が受けられる依頼は何も無くなり、君は冒険者として詰む事になる。その時初めて解放されるだろうな。容易に想像がつくという物だ。本来この様な行為は違反となるが、全てはミラを守る為なのだと言われれば組合は何も言えんし。むしろ積極的に協力するだろう。何せ正式に名乗れないとは言え、聖女様。だからな」
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