聖女の証

とーふ(代理カナタ)

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第3話『あなたはいったい何のために、世界を救うんですか!?』④

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魔物が全て倒され、村の人たちも大小怪我はあれど、無事である事を確認した私はとりあえず癒しの力を使い村の人を重傷な人から順番に癒してゆく事にした。

「おい。アメリア。何をやってるんだ」

「え? 癒しの力を使っていますが」

「は? 何故」

「何故って、私が癒しの力を使えるからですね」

「……もう村人は救っただろう。先を目指すぞ」

「いいえリアムさん! ただ魔物を倒しただけでは救ったとは言いません。このまま放置すれば村の人たちは助からないかもしれない。ならば、癒しの力を使える私が癒すことで全員無事に助ける事が出来るんです!」

「……」

「むむむ」

私は道の途中でリアムさんとやった睨み合いをまたする。

そして、私は引かないぞとアピールすると、リアムさんはそれはそれは大きな溜息を吐いて、分かったとだけ言うのだった。

許可が下りた事に私は嬉しくなり、一人一人癒しの力で丁寧に癒し、全員を癒す頃にはすっかり日も落ちていた。

「終わったか? 今から急げば町まで行けるからな。お前を担いで……って、何をやってる」

「え? 魔物が壊した柵を直す手伝いをしています」

「んなモン!! 村の奴にやらせれば良いだろうが!」

「そ、そうですよ。聖人様。助けて下さり、癒してもいただいた。これ以上は」

「何を言いますか! 村の方! リアムさん! 今、ここに手を動かせる人間がいるというのに、それを使わず、村を危険に晒し続けるなんて駄目です! 私は一人だって見捨てるつもりは無いですよ!」

「……っ! こんの」

「聖人様……!」

「分かった。よぉーく分かった。なら最速だ。最速で終わらせる。良いな!? これが終わったら、先を急ぐぞ!! 良いな!?」

「はい!」

「おら! 貸せ! ババァ! お前は向こうで座ってろ! これ以上怪我人を増やして足止めなんて御免だからな!!」

「ありがとうございます! ありがとうございます!」

リアムさんは悪態をつきながらも、次々と重い木材を持って、柵の復旧を手伝ってくれるのだった。

それから病気だという人を治し、大鍋で村の人たち全員の夕食を作るのを手伝って、夜を過ごした。

結局、村を出るのは朝になってしまったが、十分にやり切ったと思う。

「うん。良い朝ですね! リアムさん!」

「……そうだな。まったく、本当に、良い朝だよ」

「ふふっ、じゃあ次の町を目指して、いきましょう!」

「へいへい」

私はリアムさんと一緒に歩き出そうとして、後ろから大きな声を出しながら走って来る気配に一瞬リアムさんを見た後、振り返った。

リアムさんは諦めた様に手を振りながら、さっさと対応しろと言ってくれる。

「はい。なにかありましたか?」

私たちの所に駆けてきたのは、昨日病気のお母さんを助けて欲しいと言ってきた女の子だった。

「あのね。あのね。聖女さま! これ!」

「これは……」

「お守り! アルマ様が助けてくれるお守り!」

「……良いんですか? この様な大事な物を」

「うん。お母さんを助けてくれたお礼! ありがとう! 聖女さま! じゃあ、またね!」

「はい。またいずれ!」

私は満面の笑みを浮かべ、小さなお守りを渡してくれた少女にお礼を言いながら、リアムさんと共に先を目指して歩き出した。

まだ、旅は始まったばかりだ。
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