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番外編
8 なんでも※
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僕の目の前には、蕩けるほど滑らかな肌触りの絹衣。
それから、ふっさふさの、猫の耳。尻尾。腕輪まで。
それらを取り揃えたクライヴ様は、恍惚とした表情で仰った。
「どうか、これを身につけてほしい」
と。
僕がお酒の味を知ってから、数ヶ月ほど経った頃。
正直、勝負を持ちかけた記憶はあるけど、その内容も勝敗も覚えておらず、曖昧なまま。次の日はやけに身体と頭が痛かったなぁ。クライヴ様は何も言わないから、もしかしたら僕が勝ったのかな、なんて思っていた。
それが。
「これは……一体……」
僕は猫の尻尾についた、数珠繋ぎのモノを摘み上げた。尻尾の部分とは違い、硬くて少し弾力のある球が連なっている。
「これはもちろん、シュリエルの良いところに入れるものだ」
「えっ……?」
脈絡もなく、クライヴ様にぎゅっと抱きしめられる。なんだろう?
その爽やかな果実のような香りを、呑気にもくんくんと堪能していると、呼吸を荒くさせたクライヴ様が、どんどん僕の服を剥いでしまう。
「えっ?……えっ?」
「こちらを。俺の、言うことを一つ、なんでも叶えてくれるのだろう?」
そう、愛しい人に言われれば、僕は拒めない。普段だったら恥ずかしくて、僕の許容範囲からギリギリアウトのお願いだったけれど、人さまに迷惑をかけることでもないし、……まぁいいかと、その時は思ったのだ。
クライヴ様が、ご自身の願望を口にすることはとても少ない。いつも僕を優先してしまう。
だから、この、なんというか、とても……エロティックな格好を。クライヴ様が望んでいるのなら。
頭には、ふさふさとした白銀の猫耳。
東方で流行っているという、キナガシ。全面に刺繍を施した豪奢な布を惜しげもなく使った、ひとつづきの衣服。中には柔らかな襦袢を何枚か着るみたいで、肌触りはとても良い。
だから、装飾を少なくすれば普段着にも良いなと思ったのだけど……まさか、ちゃっかりと、臀部に穴が開いているとは。
「んっ……はぁ……っ!」
ぷちゅっ。ぷにゅっ。
僕のお尻に、クライヴ様のお手で、数珠繋ぎのそれを挿入されている。何個?4個くらい入った?もう、終わりかなぁ……っ?
「はっ……はぁっ……ふぅっ……」
柔らかくほぐしたところに入れられたソレは、僕の良いところを抉り、入っていく。
はぁ、あ。
それは、緩やかな快感。
ぷくっとしたしこりを通り過ぎる度、ピクピクと背筋が攣るような心地なのだけど、イけない。
数珠がナカでこすれて蠢き、圧迫されている。
「かわいい。ここ、だろう?シュリエルの好きなところは」
「はあっ……、ふ、だめ……」
ぐぷっ!
全ての玉が僕の中に入ると、まるでお尻から尻尾が生えているように見えた。ふわふわの、しなやかな尻尾。
何かの魔道具になっているのか、ゆらゆらと意思を持つように動く。
そして、戒めのように、きゅっとキナガシを着付けてもらう。クライヴ様は練習でもしてきたのだろうか、やけに手早い。
そのキナガシからにゅっと生えているのは、僕の中をじんじんと広げているのに、まるで素知らぬ顔をした、尻尾。それは僕の意識と少し連携しているのか、ゆらゆらと揺れている。
「素晴らしい……っ!やはり君は俺の女神だ、シュリエル……っ!」
「あっ、待って、クライヴ様っ……」
やっと終わったか、と息を吐き出すのはまだ早かった。クライヴ様の用意周到さはそれに留まらなかった。なんと、国民全員が、今日は仮装の日、としたらしい。
夫が権力者で仕事も早いとこうなるなんて、思ってもみなかった……。
そんな訳で、僕は、あそこに数珠を咥えさせられたまま、下町を楽しんでいる王子夫妻を演じている。
え?鬼畜だよね?
どう考えても鬼の所業だよね?
僕の気怠げな顔を見せたくないと仰ったクライヴ様によりローブを頭から被せられているとはいえ。
キナガシの美しい模様が、一切表に出ていないじゃないか。この尻尾さえ無ければ、僕も息を絶え絶えにしなくて済み、仮装を楽しめたのに。
僕の内部では、歩くたびに数珠がぐりぐりと当たって、大変なことになっているんだよ?クライヴ様。
「ふっ、この果実酒も素晴らしい。な?シュリエル」
「はっ……はい、クライヴ、様」
もう、僕は、本当にこの、爽やかな仮面を被った、僕限定でむっつりの夫をどう諌めれば良いのか。
クライヴ様はただのキナガシなのに、僕は猫耳と尻尾付きで、時折、ローブ越しにクイと尻尾を引っ張られては腰が抜けそうになっている。
「はっ、ん……っ!」
「こら、シュリエル。声を、聞かれてもいいのか……?」
きゃう。
クライヴ様の胸元にもたれかけて、どうにかこうにかやり過ごそうと試みる。さっきの刺激で、少し、つゆが溢れてしまった……!
もう、そんな意地悪をするのなら、こちらも意地悪で返す。
もう、僕は、怒った。怒ったんだから……!
ちゅっ!
「シュリエル……っ!?」
「クライヴ、さま。も、僕……つらい……」
クライヴ様の鎖骨に、伸び上がってキスをした。
僕のお尻から生えた尻尾が、横へ伸びて、クライヴ様のお腹をさわさわ、誘惑する。
両腕を伸ばし、クライヴ様の首元に抱きついた。
「ま、待て。ここはまだ公共の……」
「誰が、ここに、僕を連れて来たのでしたか……?」
クライヴ様の胸元をはだけさせ、割れた胸筋の谷間をつうっとなぞる。ほうっ、と吐息をかけて、はやく抱かれたくて、目を伏せると。
ガバッ!
急に抱き上げられた。護衛たちが慌てて追いかけてくるのに構わず、クライヴ様は走った。
横抱っこされながら、どこに行くのかなぁとしがみつく。
クライヴ様が入ったのは、一番近かったのだろう、少し薄汚れた宿屋だった。
「殿下っ、ここでは、警備が……!」
「構わない、部屋の隅に待機だ。俺たちは防音と目眩しの結界の中から動かない」
そう言われた護衛騎士たちは、顔を真っ赤にして、ぎくしゃくしながら四隅に立った。クライヴ様に渡してあった、結界の魔術符が展開される。
それは、範囲はほんの寝台周りくらいしかない、結界。しかし、防音になっているし、側から見れば誰もいないように見える。もちろん、襲撃者からも身を守ってくれる。
ただし、内側から外を見る分には何も遮蔽されない。つまり、僕からは完全に、くっきりはっきり、護衛騎士たちが見えているのだ。
「く、クライヴさま!これでは、人前にいるような……っ、あ、あ、んんっ!」
「仕方がない、シュリエルに煽られては。向こうからは見えていないのだろう?問題ないはずだ」
「大有りです!あ、や、ああっ……」
騎士さんたちだって気まずいだろう、護衛対象の姿は見えずとも、中でナニをしているかは明白。ほら、すごい不自然なほど目を逸らしている!
そうだというのに、寝台に横たえられた僕の身体は、もうすっかり熱くなって、クライヴ様を欲していた。
ズルルルルッ!
「ひあああああ!」
一気に尻尾を引き抜かれた!
ゴツゴツとした数珠が、良いところを容赦なく通過していく!
「あ……っ、あ……っ」
「ああ、シュリエル。蜜がこんなに……溢れている」
ぴゅる、ぴゅると、僕の白蜜が噴き出してキナガシの内側に当たって落ちていく。
クライヴ様の手が太ももをまさぐり、ぬるぬると擦り付けながら裾を捲る。数珠の収まっていた肉壺は、仕込まれていた潤滑油もあいまって潤みに潤みきっていた。
もう、早く、欲しい……!
そんな僕と、クライヴ様のお気持ちは同じだったよう。
ぺろんとおしりが外気に触れたかと思えば、クライヴ様のパンパンに張った欲望が突き立てられた。
ぐちゅんっ!
「ひ、あっーーー!あ、アアァァッ!」
ズプっ!ズプっ!ズプっ!
獣の交尾のように、四つん這いになった僕の後ろから激しく犯される。それも、視界には騎士さんもいて、見られているはずがないのに見られているような気がして、はしたなくも、余計に興奮してしまっている。
背中に覆い被さってきたクライヴ様が、僕の耳や首筋に噛み付いたり、舐めたり、吸ったりしながら、ぐちゅぐちゅと僕の中をかき混ぜていた。
「は、ぁっ、あ、ああ!もうーー」
「このシュリエルも……最高に滾る……っ!」
ぐっ!
ガチガチに抱きしめられた。と同時に、最奥に突き入れられ、扉をこじ開けられて、完全にソコに嵌って。
「ーーーーっ!」
声にならない叫びを上げて絶頂した。完全に、トんでしまった。
「……か、はっ……」
全身を痙攣させて、強すぎる快楽を逃そうとするのに、クライヴ様に押さえつけられてかなわない。逃げ、られない。
びゅる、びゅるっ……
奥にじんわりと広がる熱。はぁ、なんて、気持ちいい……っ!?
「まっ、まって、放し、てぇっ、あっ、ああっ!」
僕の抵抗は無かったことのように、クライヴ様は軽々と僕をひっくり返す。両の腕を片手で纏められて、また、僕を貫いた!
ぐちゅっ!ぐちゅっ!ぐちゅんっ!
「あっ!や!ら、め!~~っ!」
「子猫が、鳴いて、いるな……っ」
クライヴ様の放ったものが蜜壺を満たしたまま、泡立つほどの抽送。激しくて、気持ち良すぎて、視点が定まらない。けれど、分かる。
僕を見下ろすクライヴ様の瞳は、完全に理性を失って、ギラギラとしていた。
その後、休養することになった僕は、ジタリヤ様からどれだけクライヴ様に振り回されたのか愚痴られた。
なんでも、僕との勝負に勝った次の日から、この日のためのプロジェクトが秘密裏に立ち上げられていたらしい。
最高級のキナガシと、獣耳、それから淫具にもなる尻尾(猫以外にも色々あるらしい)を作る商会を立ち上げ。
並行して、国民を巻き込んだイベントの企画、周知。
イベントは大好評に終わり、獣人族や多種族への差別・偏見も軽減されたという。そして、クライヴ様というかルイ名義で作った商会は、夜のお楽しみを盛り上げる道具や衣装販売でかなりの収益を上げているらしい。
クライヴ様名義でなくてよかった。でなければ、僕とクライヴ様の夜の生活を勝手に想像されてしまうような気がして、恥ずかしさに埋もれたくなる。
その、クライヴ様。相当気合いを入れて作って下さいましたけれど。僕はもう、身につけませんからね……?
ジト目になった僕だが、その後、毎年このイベントが開催され、その度にグレードアップし続ける衣装を身につけさせられるとは、考えもしなかったのだった。
それから、ふっさふさの、猫の耳。尻尾。腕輪まで。
それらを取り揃えたクライヴ様は、恍惚とした表情で仰った。
「どうか、これを身につけてほしい」
と。
僕がお酒の味を知ってから、数ヶ月ほど経った頃。
正直、勝負を持ちかけた記憶はあるけど、その内容も勝敗も覚えておらず、曖昧なまま。次の日はやけに身体と頭が痛かったなぁ。クライヴ様は何も言わないから、もしかしたら僕が勝ったのかな、なんて思っていた。
それが。
「これは……一体……」
僕は猫の尻尾についた、数珠繋ぎのモノを摘み上げた。尻尾の部分とは違い、硬くて少し弾力のある球が連なっている。
「これはもちろん、シュリエルの良いところに入れるものだ」
「えっ……?」
脈絡もなく、クライヴ様にぎゅっと抱きしめられる。なんだろう?
その爽やかな果実のような香りを、呑気にもくんくんと堪能していると、呼吸を荒くさせたクライヴ様が、どんどん僕の服を剥いでしまう。
「えっ?……えっ?」
「こちらを。俺の、言うことを一つ、なんでも叶えてくれるのだろう?」
そう、愛しい人に言われれば、僕は拒めない。普段だったら恥ずかしくて、僕の許容範囲からギリギリアウトのお願いだったけれど、人さまに迷惑をかけることでもないし、……まぁいいかと、その時は思ったのだ。
クライヴ様が、ご自身の願望を口にすることはとても少ない。いつも僕を優先してしまう。
だから、この、なんというか、とても……エロティックな格好を。クライヴ様が望んでいるのなら。
頭には、ふさふさとした白銀の猫耳。
東方で流行っているという、キナガシ。全面に刺繍を施した豪奢な布を惜しげもなく使った、ひとつづきの衣服。中には柔らかな襦袢を何枚か着るみたいで、肌触りはとても良い。
だから、装飾を少なくすれば普段着にも良いなと思ったのだけど……まさか、ちゃっかりと、臀部に穴が開いているとは。
「んっ……はぁ……っ!」
ぷちゅっ。ぷにゅっ。
僕のお尻に、クライヴ様のお手で、数珠繋ぎのそれを挿入されている。何個?4個くらい入った?もう、終わりかなぁ……っ?
「はっ……はぁっ……ふぅっ……」
柔らかくほぐしたところに入れられたソレは、僕の良いところを抉り、入っていく。
はぁ、あ。
それは、緩やかな快感。
ぷくっとしたしこりを通り過ぎる度、ピクピクと背筋が攣るような心地なのだけど、イけない。
数珠がナカでこすれて蠢き、圧迫されている。
「かわいい。ここ、だろう?シュリエルの好きなところは」
「はあっ……、ふ、だめ……」
ぐぷっ!
全ての玉が僕の中に入ると、まるでお尻から尻尾が生えているように見えた。ふわふわの、しなやかな尻尾。
何かの魔道具になっているのか、ゆらゆらと意思を持つように動く。
そして、戒めのように、きゅっとキナガシを着付けてもらう。クライヴ様は練習でもしてきたのだろうか、やけに手早い。
そのキナガシからにゅっと生えているのは、僕の中をじんじんと広げているのに、まるで素知らぬ顔をした、尻尾。それは僕の意識と少し連携しているのか、ゆらゆらと揺れている。
「素晴らしい……っ!やはり君は俺の女神だ、シュリエル……っ!」
「あっ、待って、クライヴ様っ……」
やっと終わったか、と息を吐き出すのはまだ早かった。クライヴ様の用意周到さはそれに留まらなかった。なんと、国民全員が、今日は仮装の日、としたらしい。
夫が権力者で仕事も早いとこうなるなんて、思ってもみなかった……。
そんな訳で、僕は、あそこに数珠を咥えさせられたまま、下町を楽しんでいる王子夫妻を演じている。
え?鬼畜だよね?
どう考えても鬼の所業だよね?
僕の気怠げな顔を見せたくないと仰ったクライヴ様によりローブを頭から被せられているとはいえ。
キナガシの美しい模様が、一切表に出ていないじゃないか。この尻尾さえ無ければ、僕も息を絶え絶えにしなくて済み、仮装を楽しめたのに。
僕の内部では、歩くたびに数珠がぐりぐりと当たって、大変なことになっているんだよ?クライヴ様。
「ふっ、この果実酒も素晴らしい。な?シュリエル」
「はっ……はい、クライヴ、様」
もう、僕は、本当にこの、爽やかな仮面を被った、僕限定でむっつりの夫をどう諌めれば良いのか。
クライヴ様はただのキナガシなのに、僕は猫耳と尻尾付きで、時折、ローブ越しにクイと尻尾を引っ張られては腰が抜けそうになっている。
「はっ、ん……っ!」
「こら、シュリエル。声を、聞かれてもいいのか……?」
きゃう。
クライヴ様の胸元にもたれかけて、どうにかこうにかやり過ごそうと試みる。さっきの刺激で、少し、つゆが溢れてしまった……!
もう、そんな意地悪をするのなら、こちらも意地悪で返す。
もう、僕は、怒った。怒ったんだから……!
ちゅっ!
「シュリエル……っ!?」
「クライヴ、さま。も、僕……つらい……」
クライヴ様の鎖骨に、伸び上がってキスをした。
僕のお尻から生えた尻尾が、横へ伸びて、クライヴ様のお腹をさわさわ、誘惑する。
両腕を伸ばし、クライヴ様の首元に抱きついた。
「ま、待て。ここはまだ公共の……」
「誰が、ここに、僕を連れて来たのでしたか……?」
クライヴ様の胸元をはだけさせ、割れた胸筋の谷間をつうっとなぞる。ほうっ、と吐息をかけて、はやく抱かれたくて、目を伏せると。
ガバッ!
急に抱き上げられた。護衛たちが慌てて追いかけてくるのに構わず、クライヴ様は走った。
横抱っこされながら、どこに行くのかなぁとしがみつく。
クライヴ様が入ったのは、一番近かったのだろう、少し薄汚れた宿屋だった。
「殿下っ、ここでは、警備が……!」
「構わない、部屋の隅に待機だ。俺たちは防音と目眩しの結界の中から動かない」
そう言われた護衛騎士たちは、顔を真っ赤にして、ぎくしゃくしながら四隅に立った。クライヴ様に渡してあった、結界の魔術符が展開される。
それは、範囲はほんの寝台周りくらいしかない、結界。しかし、防音になっているし、側から見れば誰もいないように見える。もちろん、襲撃者からも身を守ってくれる。
ただし、内側から外を見る分には何も遮蔽されない。つまり、僕からは完全に、くっきりはっきり、護衛騎士たちが見えているのだ。
「く、クライヴさま!これでは、人前にいるような……っ、あ、あ、んんっ!」
「仕方がない、シュリエルに煽られては。向こうからは見えていないのだろう?問題ないはずだ」
「大有りです!あ、や、ああっ……」
騎士さんたちだって気まずいだろう、護衛対象の姿は見えずとも、中でナニをしているかは明白。ほら、すごい不自然なほど目を逸らしている!
そうだというのに、寝台に横たえられた僕の身体は、もうすっかり熱くなって、クライヴ様を欲していた。
ズルルルルッ!
「ひあああああ!」
一気に尻尾を引き抜かれた!
ゴツゴツとした数珠が、良いところを容赦なく通過していく!
「あ……っ、あ……っ」
「ああ、シュリエル。蜜がこんなに……溢れている」
ぴゅる、ぴゅると、僕の白蜜が噴き出してキナガシの内側に当たって落ちていく。
クライヴ様の手が太ももをまさぐり、ぬるぬると擦り付けながら裾を捲る。数珠の収まっていた肉壺は、仕込まれていた潤滑油もあいまって潤みに潤みきっていた。
もう、早く、欲しい……!
そんな僕と、クライヴ様のお気持ちは同じだったよう。
ぺろんとおしりが外気に触れたかと思えば、クライヴ様のパンパンに張った欲望が突き立てられた。
ぐちゅんっ!
「ひ、あっーーー!あ、アアァァッ!」
ズプっ!ズプっ!ズプっ!
獣の交尾のように、四つん這いになった僕の後ろから激しく犯される。それも、視界には騎士さんもいて、見られているはずがないのに見られているような気がして、はしたなくも、余計に興奮してしまっている。
背中に覆い被さってきたクライヴ様が、僕の耳や首筋に噛み付いたり、舐めたり、吸ったりしながら、ぐちゅぐちゅと僕の中をかき混ぜていた。
「は、ぁっ、あ、ああ!もうーー」
「このシュリエルも……最高に滾る……っ!」
ぐっ!
ガチガチに抱きしめられた。と同時に、最奥に突き入れられ、扉をこじ開けられて、完全にソコに嵌って。
「ーーーーっ!」
声にならない叫びを上げて絶頂した。完全に、トんでしまった。
「……か、はっ……」
全身を痙攣させて、強すぎる快楽を逃そうとするのに、クライヴ様に押さえつけられてかなわない。逃げ、られない。
びゅる、びゅるっ……
奥にじんわりと広がる熱。はぁ、なんて、気持ちいい……っ!?
「まっ、まって、放し、てぇっ、あっ、ああっ!」
僕の抵抗は無かったことのように、クライヴ様は軽々と僕をひっくり返す。両の腕を片手で纏められて、また、僕を貫いた!
ぐちゅっ!ぐちゅっ!ぐちゅんっ!
「あっ!や!ら、め!~~っ!」
「子猫が、鳴いて、いるな……っ」
クライヴ様の放ったものが蜜壺を満たしたまま、泡立つほどの抽送。激しくて、気持ち良すぎて、視点が定まらない。けれど、分かる。
僕を見下ろすクライヴ様の瞳は、完全に理性を失って、ギラギラとしていた。
その後、休養することになった僕は、ジタリヤ様からどれだけクライヴ様に振り回されたのか愚痴られた。
なんでも、僕との勝負に勝った次の日から、この日のためのプロジェクトが秘密裏に立ち上げられていたらしい。
最高級のキナガシと、獣耳、それから淫具にもなる尻尾(猫以外にも色々あるらしい)を作る商会を立ち上げ。
並行して、国民を巻き込んだイベントの企画、周知。
イベントは大好評に終わり、獣人族や多種族への差別・偏見も軽減されたという。そして、クライヴ様というかルイ名義で作った商会は、夜のお楽しみを盛り上げる道具や衣装販売でかなりの収益を上げているらしい。
クライヴ様名義でなくてよかった。でなければ、僕とクライヴ様の夜の生活を勝手に想像されてしまうような気がして、恥ずかしさに埋もれたくなる。
その、クライヴ様。相当気合いを入れて作って下さいましたけれど。僕はもう、身につけませんからね……?
ジト目になった僕だが、その後、毎年このイベントが開催され、その度にグレードアップし続ける衣装を身につけさせられるとは、考えもしなかったのだった。
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