50 / 72
50話 早起き
しおりを挟む
翌朝。
私は2人に起こされた――5時に……
「おふぁよぉ………………」
「ほかりん早く起きてー!」
「もう5時ですよことねさん!」
起きるから2人とも私の腕を引っ張らないで!
そんな強く引っ張ったらちぎれちゃうよ!
「“もう”の使い方間違ってるよことりさん。“まだ”5時だよ……」
「間違ってなんていません! “もう”です、“もう”!」
普通の人ならまだ寝てる時間なのにぃ……眠たい……
「朝ごはんできてるからほかりんも着替えて早くリビング来てねー!」
「待ってますよ!」
そう言って2人は先にリビングに戻っていった。
このまま二度寝しようかなと思ったけど、ここで二度寝したら間違いなく100%、2人に怒られるからすぐに服を着替えてリビングに向かった。
「来たけど眠たい……」
眠い目をこすりながら私は椅子に座って朝ごはんを食べ始める。
いつも通りの食パンに目玉焼き。
2人と一緒の時間に朝ごはんを食べるって地味に初めてかも。
「さっきからずっと気になってたんだけど、どうしてこんな早くに起こされたの私」
私はパンをかじりながら2人に聞く。
「それはダンジョンに行くからだよー!」
「今から行くの? 早すぎない?」
「影操作を早く試したいなーって」
スキルを手に入れたら試したくなるのは分かるけど、それにしても早い。
「しょうがないなぁ……。行くのはいいけど、どのダンジョンに行くか決めてるの? それと私武器持ってないよ?」
「私はダンジョンのことは知らないから2人が決めたところでいいよー」
「分かった。ことりさんはどこがいい?」
「わ、私もそこまで詳しくないのでことねさんに決めてもらいたいです……」
「そういうことなら私にまかせて!」
それから朝ごはんの片付けとかを終わらせてから私たちはゴブリンダンジョンに向かった。
レベル1の人が行くダンジョンじゃないけど、私とことりさんがいるから大丈夫。
私の命にかえても涼っちは守るよ!
★
向かってる途中、涼っちの家に寄って木刀を貰っていたから、少し時間がかかってしまった。
それでもまだ6時30分だけどね。
「着いたよ涼っち! やっぱりこの時間は誰もいないね!」
「初ダンジョン楽しみー!」
「早く行きましょう!」
元気いっぱいのことりさんと涼っちに両手を引っ張られて私はダンジョン内に入っていく。
「ここがダンジョン? もっと洞窟的なのを想像していたからちょっと違った。でもなんかいいねこの感じ」
私がEXスライムダンジョンの写真を見せたから洞窟的なのを想像したのかも。
「それはEXスライムダンジョンだけだよ……って涼っちはまだ念話スキル持ってないんだった。悪いけどことりさん通訳みたいなのをよろしくね!」
ことりさんに通訳みたいなのを頼んだら喜んで引き受けてくれた。
さすがことりさんだ!
少しの間、1階層を歩いていると3体のゴブリンが前から姿を現した。
1階層でモンスターと遭遇するのって結構珍しい気がする。
「2体は私が先に倒しておくよ!」
そう言って私は2体のゴブリンの頭を木刀で叩くとゴブリンたちは魔石に変わった。
リフレクトスライムを倒してレベルが60まで上がった私ならゴブリンくらい木刀でも余裕だよ!
「あとは涼っちに任せるよ!」
少しして涼っちが頷いた。
私が念話でことりさんにそう言ったのをことりさんが涼っちに伝えるから時間が無駄にかかってしまうし、ことりさんに申し訳ない。
涼っちには早く念話を手に入れてもらわないといけないね。
「それじゃあいくよ! 影操作!」
涼っちの声に合わせて影がゴブリンの方に伸びて、ゴブリンの体を拘束した。
ゴブリンは影を引き剥がそうと暴れているけど、影の拘束はビクともしない。
そして、拘束したゴブリンに涼っちは近づいて木刀で叩きまくっていた。
動けない状態で叩きまくられるゴブリンが少し可哀想に見えてきた。
「おっ、レベルが上がった!」
涼っちがステータス画面を開いてレベルの確認をしている間に私は魔石を拾って【アイテムポーチ】に入れる。
アイスが減ってきたおかげで【アイテムポーチ】が持ち運べるくらいの重さには戻った。
疲れてきたら涼っちに持たせよう。
影で持ったら重くないみたいだし便利な荷物持ちだ!
そんなことを考えていたら涼っちに睨まれた。
手を繋いでいるわけでもないのにどうして私の場所が分かるのかな……
私の考えていることが分かるのは……いつも通りだね……
ステータスとかの確認が終わった涼っちは鼻歌を歌いながら歩き始めた。
楽しそうでなによりだよ。
私は2人に起こされた――5時に……
「おふぁよぉ………………」
「ほかりん早く起きてー!」
「もう5時ですよことねさん!」
起きるから2人とも私の腕を引っ張らないで!
そんな強く引っ張ったらちぎれちゃうよ!
「“もう”の使い方間違ってるよことりさん。“まだ”5時だよ……」
「間違ってなんていません! “もう”です、“もう”!」
普通の人ならまだ寝てる時間なのにぃ……眠たい……
「朝ごはんできてるからほかりんも着替えて早くリビング来てねー!」
「待ってますよ!」
そう言って2人は先にリビングに戻っていった。
このまま二度寝しようかなと思ったけど、ここで二度寝したら間違いなく100%、2人に怒られるからすぐに服を着替えてリビングに向かった。
「来たけど眠たい……」
眠い目をこすりながら私は椅子に座って朝ごはんを食べ始める。
いつも通りの食パンに目玉焼き。
2人と一緒の時間に朝ごはんを食べるって地味に初めてかも。
「さっきからずっと気になってたんだけど、どうしてこんな早くに起こされたの私」
私はパンをかじりながら2人に聞く。
「それはダンジョンに行くからだよー!」
「今から行くの? 早すぎない?」
「影操作を早く試したいなーって」
スキルを手に入れたら試したくなるのは分かるけど、それにしても早い。
「しょうがないなぁ……。行くのはいいけど、どのダンジョンに行くか決めてるの? それと私武器持ってないよ?」
「私はダンジョンのことは知らないから2人が決めたところでいいよー」
「分かった。ことりさんはどこがいい?」
「わ、私もそこまで詳しくないのでことねさんに決めてもらいたいです……」
「そういうことなら私にまかせて!」
それから朝ごはんの片付けとかを終わらせてから私たちはゴブリンダンジョンに向かった。
レベル1の人が行くダンジョンじゃないけど、私とことりさんがいるから大丈夫。
私の命にかえても涼っちは守るよ!
★
向かってる途中、涼っちの家に寄って木刀を貰っていたから、少し時間がかかってしまった。
それでもまだ6時30分だけどね。
「着いたよ涼っち! やっぱりこの時間は誰もいないね!」
「初ダンジョン楽しみー!」
「早く行きましょう!」
元気いっぱいのことりさんと涼っちに両手を引っ張られて私はダンジョン内に入っていく。
「ここがダンジョン? もっと洞窟的なのを想像していたからちょっと違った。でもなんかいいねこの感じ」
私がEXスライムダンジョンの写真を見せたから洞窟的なのを想像したのかも。
「それはEXスライムダンジョンだけだよ……って涼っちはまだ念話スキル持ってないんだった。悪いけどことりさん通訳みたいなのをよろしくね!」
ことりさんに通訳みたいなのを頼んだら喜んで引き受けてくれた。
さすがことりさんだ!
少しの間、1階層を歩いていると3体のゴブリンが前から姿を現した。
1階層でモンスターと遭遇するのって結構珍しい気がする。
「2体は私が先に倒しておくよ!」
そう言って私は2体のゴブリンの頭を木刀で叩くとゴブリンたちは魔石に変わった。
リフレクトスライムを倒してレベルが60まで上がった私ならゴブリンくらい木刀でも余裕だよ!
「あとは涼っちに任せるよ!」
少しして涼っちが頷いた。
私が念話でことりさんにそう言ったのをことりさんが涼っちに伝えるから時間が無駄にかかってしまうし、ことりさんに申し訳ない。
涼っちには早く念話を手に入れてもらわないといけないね。
「それじゃあいくよ! 影操作!」
涼っちの声に合わせて影がゴブリンの方に伸びて、ゴブリンの体を拘束した。
ゴブリンは影を引き剥がそうと暴れているけど、影の拘束はビクともしない。
そして、拘束したゴブリンに涼っちは近づいて木刀で叩きまくっていた。
動けない状態で叩きまくられるゴブリンが少し可哀想に見えてきた。
「おっ、レベルが上がった!」
涼っちがステータス画面を開いてレベルの確認をしている間に私は魔石を拾って【アイテムポーチ】に入れる。
アイスが減ってきたおかげで【アイテムポーチ】が持ち運べるくらいの重さには戻った。
疲れてきたら涼っちに持たせよう。
影で持ったら重くないみたいだし便利な荷物持ちだ!
そんなことを考えていたら涼っちに睨まれた。
手を繋いでいるわけでもないのにどうして私の場所が分かるのかな……
私の考えていることが分かるのは……いつも通りだね……
ステータスとかの確認が終わった涼っちは鼻歌を歌いながら歩き始めた。
楽しそうでなによりだよ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!
枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕
タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】
3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる