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52話 みんなで買い物
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家に帰ってきた私たちはしばらく休んでからお昼ご飯を食べた。
お昼ご飯は涼っちが作ってくれたよ。
涼っちは歩いたりご飯を作ったりできるくらいまでは回復したみたいだけど、まだ影操作は使えないみたい。
厳密に言うと使えるけど、影がうまく動かせないらしい。
「はぁ…………せっかくの夏休み最後の日が潰れちゃったぁー! 私のせいだから誰にも文句を言えないこの気持ちがほかりんに分かる? ねぇ?」
「ダンジョンを頑張ってクリアしようとしている人の横でおんぶされながら気持ちよさそうに寝ている人の気持ちなんか分かりたくないよーだ!」
「あれは、その、ことりんの背中がなんかいい感じに………………ひゃっ!? ほかりんっ、くすぐったいくすぐったいってばっ!! ほかりんっ……ごめんってっ……!!」
「そんな人には30秒間くらいくすぐりの刑だ!」
「はぁはぁ………………今のでかなり疲れたからちょっと休憩させて――15分、15分だけ待って……!!」
涼っちは笑い疲れたのか、息を切らしている。
「分かった。15分ね」
涼っちを待っている間、明日からどのダンジョンに行くのかを決めるためにことりさんと相談する。
相談した結果、Cランクダンジョンの骨のダンジョンに行くことに決まった。
そして、骨のダンジョンを選んだ理由は3つあって、まず1つ目の理由は難易度。
日本で一番多くあるのがCランクダンジョンで、その中でも骨のダンジョンは比較的簡単と言われていたから私たちはこのダンジョンを選んだ。
次に2つ目の理由はダンジョンの場所。
電車で行くのは隠密と呪いには厳しいので必然的に歩いて行けるところになってしまう。
それで、歩いて行ける距離にあるCランクダンジョンは3つしかなく、骨のダンジョン以外の残り2つはCランクダンジョンの中でもトップクラスの難易度と言われていたから、弱い私たち骨のダンジョンを選ぶしかなかった。
そして最後の理由は初クリア報酬。
骨のダンジョンの初クリア報酬は私がずっとずっとずっと前から欲しかった杖だった。
こんなの行くしかない!
今すぐにでも行きたい!
だけど、今日は他にすることがあるから行けない……
なんなら明日も行けない可能があったりなかったりするよ。
そんな感じでことりさんと相談していたら15分以上経っていたので、私は涼っちのところに戻った。
「涼っちに話があるんだけど、今いい? いいよね? 話すよ?」
「だめって言ったら?」
「話す!」
「私の拒否権が……」
そんなことを言いながら涼っちは体に影を纏わせた。
落ち込んでいる感じを影で表現をしているのかな?
まあ気にしないで話をしよう。
「あとで武器を買いに行こうと思っているんだけど、着いてきてもらってもいい?」
「別に暇だからいいけど、ことりんは来るの?」
「まだ聞いてないけど、誘ったら来ると思うよ! 私といれば呪いがバレる心配もないからね!」
「なら誘っておいて! 私はその間に洗い物とか終わらしておくから」
「りょーかい!」
★
それから数時間後。
「着いたぁー! 懐かしのギルドショップ!」
前に見た2階建てのお店。
別に懐かしくはないけどね。
「前ほかりんが【アイテムポーチ】を買ったところだねー」
「【氷結の剣】を買ったお店ですね! ちょうど一年くらい前です!」
ことりさんの方が懐かしく感じてそう。
ていうか髪の毛隠すの下手なのにバレずに買えたんだ……
「入ってからの電話は小声でお願い! 別に私はいいけど、涼っちが変な人に思われちゃうから!」
「分かってるって。ほら、行くよ!」
私とことりさんは手を繋いで前を歩く涼っちの後ろを着いていく。
今日は1階の魔道具売り場に用事は無いからすぐに2階に移動する。
「えーっと、私はこの【ゴブリンナイトの牙】をお店の人に武器に加工してもらえるか聞いてきたらいいんだよね?」
「うん! よろしくね!」
「まっかせて!」
今日涼っちに来てもらったのは【ゴブリンナイトの牙】を武器に加工できないか聞いてもらうためだ。
私だけだと買い物すらできないからね。
涼っちが聞きに行っている間、私とことりさんは装備を見て時間を潰す。
それから少しして涼っちから連絡が来た。
「指輪にはできるけど、武器にはできないって言われたけどどうする? 売ることもできるって言ってたよ」
指輪は今2つ装備しているからもう要らないかな……
「なら売ろうかな」
「分かった! 半額貰うってことで手を打とう!」
もう1回くすぐられたいのかな?
「もう1回言ってくれない? ちょっとよく聞こえなかったなー」
「なんでもないです。売ってきます…………」
そう言って涼っちは逃げていった。
協力してくれたし、高く売れたら少しくらいなら分けてあげようかな。
まあ涼っちの態度にもよるけどね……
お昼ご飯は涼っちが作ってくれたよ。
涼っちは歩いたりご飯を作ったりできるくらいまでは回復したみたいだけど、まだ影操作は使えないみたい。
厳密に言うと使えるけど、影がうまく動かせないらしい。
「はぁ…………せっかくの夏休み最後の日が潰れちゃったぁー! 私のせいだから誰にも文句を言えないこの気持ちがほかりんに分かる? ねぇ?」
「ダンジョンを頑張ってクリアしようとしている人の横でおんぶされながら気持ちよさそうに寝ている人の気持ちなんか分かりたくないよーだ!」
「あれは、その、ことりんの背中がなんかいい感じに………………ひゃっ!? ほかりんっ、くすぐったいくすぐったいってばっ!! ほかりんっ……ごめんってっ……!!」
「そんな人には30秒間くらいくすぐりの刑だ!」
「はぁはぁ………………今のでかなり疲れたからちょっと休憩させて――15分、15分だけ待って……!!」
涼っちは笑い疲れたのか、息を切らしている。
「分かった。15分ね」
涼っちを待っている間、明日からどのダンジョンに行くのかを決めるためにことりさんと相談する。
相談した結果、Cランクダンジョンの骨のダンジョンに行くことに決まった。
そして、骨のダンジョンを選んだ理由は3つあって、まず1つ目の理由は難易度。
日本で一番多くあるのがCランクダンジョンで、その中でも骨のダンジョンは比較的簡単と言われていたから私たちはこのダンジョンを選んだ。
次に2つ目の理由はダンジョンの場所。
電車で行くのは隠密と呪いには厳しいので必然的に歩いて行けるところになってしまう。
それで、歩いて行ける距離にあるCランクダンジョンは3つしかなく、骨のダンジョン以外の残り2つはCランクダンジョンの中でもトップクラスの難易度と言われていたから、弱い私たち骨のダンジョンを選ぶしかなかった。
そして最後の理由は初クリア報酬。
骨のダンジョンの初クリア報酬は私がずっとずっとずっと前から欲しかった杖だった。
こんなの行くしかない!
今すぐにでも行きたい!
だけど、今日は他にすることがあるから行けない……
なんなら明日も行けない可能があったりなかったりするよ。
そんな感じでことりさんと相談していたら15分以上経っていたので、私は涼っちのところに戻った。
「涼っちに話があるんだけど、今いい? いいよね? 話すよ?」
「だめって言ったら?」
「話す!」
「私の拒否権が……」
そんなことを言いながら涼っちは体に影を纏わせた。
落ち込んでいる感じを影で表現をしているのかな?
まあ気にしないで話をしよう。
「あとで武器を買いに行こうと思っているんだけど、着いてきてもらってもいい?」
「別に暇だからいいけど、ことりんは来るの?」
「まだ聞いてないけど、誘ったら来ると思うよ! 私といれば呪いがバレる心配もないからね!」
「なら誘っておいて! 私はその間に洗い物とか終わらしておくから」
「りょーかい!」
★
それから数時間後。
「着いたぁー! 懐かしのギルドショップ!」
前に見た2階建てのお店。
別に懐かしくはないけどね。
「前ほかりんが【アイテムポーチ】を買ったところだねー」
「【氷結の剣】を買ったお店ですね! ちょうど一年くらい前です!」
ことりさんの方が懐かしく感じてそう。
ていうか髪の毛隠すの下手なのにバレずに買えたんだ……
「入ってからの電話は小声でお願い! 別に私はいいけど、涼っちが変な人に思われちゃうから!」
「分かってるって。ほら、行くよ!」
私とことりさんは手を繋いで前を歩く涼っちの後ろを着いていく。
今日は1階の魔道具売り場に用事は無いからすぐに2階に移動する。
「えーっと、私はこの【ゴブリンナイトの牙】をお店の人に武器に加工してもらえるか聞いてきたらいいんだよね?」
「うん! よろしくね!」
「まっかせて!」
今日涼っちに来てもらったのは【ゴブリンナイトの牙】を武器に加工できないか聞いてもらうためだ。
私だけだと買い物すらできないからね。
涼っちが聞きに行っている間、私とことりさんは装備を見て時間を潰す。
それから少しして涼っちから連絡が来た。
「指輪にはできるけど、武器にはできないって言われたけどどうする? 売ることもできるって言ってたよ」
指輪は今2つ装備しているからもう要らないかな……
「なら売ろうかな」
「分かった! 半額貰うってことで手を打とう!」
もう1回くすぐられたいのかな?
「もう1回言ってくれない? ちょっとよく聞こえなかったなー」
「なんでもないです。売ってきます…………」
そう言って涼っちは逃げていった。
協力してくれたし、高く売れたら少しくらいなら分けてあげようかな。
まあ涼っちの態度にもよるけどね……
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