お見合いに代理出席したら花嫁になっちゃいました

ゆきりん(安室 雪)

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 綾美は冷静に、涼のお腹に拳を一撃入れる。

「ぐっ!?」

 と、涼は呻く。

「お生憎様、昔護身術を習いましたのよ?」

 真理亜スマイルに睨みをプラスする。

 運転手に車を止めさせ、降りる。

「婚約者話はお断りです。ご機嫌よう」

 綾美は車から降り、駅に向かう。



「森田さん、ごめんなさいね。急なんだけど今月末で今の派遣は終了になります」

 派遣の仕事帰り、派遣元からスマホに着信があったので、折り返し連絡すると担当に告げられる。

「えっ!?こないだ更新の確認あったじゃないですか?」

 きちんと更新の筈だったのに。仕事も問題なくこなしているし、社員とトラブルも無い。

「そうなんだけど、会社都合なのよ。すぐに次を探すから、ね?条件は今まで探した条件で変わり無いですか?」

「はい、お願いします」

 電話を切り、ふう~っと溜息をつく。

 今月末って、もうすぐじゃない?

 う~っ、土日の便利屋のバイト、しばらくはいっぱい入れなきゃ。そんな綾美の状況を見越したかの様に、便利屋から着信がある。

「はい、森田です」

 仕事依頼かな?

「森田さん、今大丈夫?」

「はい、大丈夫です」

「こないだの一条さんから依頼の件繋がりの二階堂さんの婚約者の件。森田さん、直接断ってたみたいだけど、再度、二階堂さんから依頼が来たのよ。他の人を勧めたんだけど、どうしても森田さんでって。条件は破格よ?お願い出来ないかな?」

「来月から派遣の仕事が無くなってしまって、探さなきゃいけないんで・・・。受けたくは無いんですけど、仕方無いので受ける方向で検討しますので、条件のメールお願いします」

 収入無くなるのは困るし。

「はいはい、送りますね。返事は明日の仕事帰りにでも電話してもらえるかしら?」

「わかりました、明日の夕方連絡しますね」



 そして、メールで届いた契約条件は。

 1、二階堂氏のマンションに引っ越す。
 2、婚約者になる。
 3、期間は3ヶ月。
 4、月額40万円、経費別途支給。
 5、その他は都度交渉。

 以上。
 


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