お見合いに代理出席したら花嫁になっちゃいました

ゆきりん(安室 雪)

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 条件を見て、速攻で便利屋に電話する。

「森田ですけど、仕事はお断りします。引っ越すとかあり得ないですからっ!」

「まぁ、そう?同居じゃなくて、森田氏が持ってるマンションらしいわよ?」

「それでもイヤです。生活全部監視されるみたいじゃないですか」

「わかったわ、お断りしておくわね。これ以外の土日の依頼があればまた、連絡するわね」

「はい、お願いします」

 電話を切った後、同居じゃないのかとは思ったが、やはり3ヶ月丸々拘束されるのはイヤだ。うんうん、断って正解だよ。


 そして月末最終日、派遣の最終日だ。

 何故更新してもらえなかったのかは不明のまま、終業時間を迎え会社を後にする。ルーティンワークが多かったが、やりやすい会社だったので、ホント残念だ。

 会社を出た所で、後ろから声がかかる。

「森田さんっ、あの、今日しか伝えれないから今言いますっ。僕、森田さんが好きなんです。もし、特別な人がいないんだったら僕と付き合ってもらうませんか?」

 え~と、営業部門の人だ。名前は・・・、誰?何回かは話した事あるかも。

「え、え~と。ごめんない、私・・・」

 あなたの事よく知らないので、と断りの言葉を言っている途中で遮られる。目の前で車がキュッと停まり、男が顔を出す。

「綾美、荷物重いだろ?乗れよ、運んでやる」

 えっ!?と思っている間に持っている紙袋をサクサクと車に乗せられる。

「あ?アンタ綾美に何か様?」

 と、涼は立ちすくんだままの営業部門の人に話しかけるが

「あ、イヤ、いいです」

 その人は去って行ってしまった。

「綾美、乗れ。早く」

 急かされ、つい車に乗ってしまった。



「あの~、婚約者の件はお断りしましたよ?」

「ああ、聞いた。綾美、真理亜もどきと印象変わるな。普段ももどきになってれば男が寄ってくるだろうに」

 その言葉にむっとする。

「普段の私でも、寄って来てましたよ?さっきの人とか。せっかく彼が出来たかもしれないのに、どう責任とってくれるんですか」

 さっきの人は断るつもりだったが、意地悪で涼に問い詰める。

「責任ね。取らせてもらえばいいんだな」

 ニヤリと涼が笑った。



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