お見合いに代理出席したら花嫁になっちゃいました

ゆきりん(安室 雪)

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 夕方、早速ダイニングテーブルが配達されてくる。使っていたものは引き取って貰う。

 テーブルの配置が終わり、綾美は夕食の支度をしようとするが、さてどうしよう?

「こないだのカルボナーラ美味かったな」

 涼がシャワーを浴びた後、冷蔵庫の水を取り出しながら言う。

「じゃあ、カルボナーラ作ろうかな?」

「ああ、頼む」

 嬉しそうに涼は答える。

 ホント、気に入ったんだな~。



 カルボナーラ・トマトのサラダ・コンソメスープ、それにデザートのケーキをテーブルに並べる。ケーキはお土産にお昼のお店で渡されたのだ。

 すると、向かい合わせに並べていたのに涼は綾美の横に並べ替える。

「え?何で?」

「今日みたいに横並びの場合もあるからな。その練習」

 既に遅いのでは?と思うが、大人しく従っておく。

「ほら、綾美。あ~んして」

 とパスタの巻かれたフォークを出されるが。

「それ、巻き過ぎ。私はこれぐらい」

 とフォークに巻いて見せる。

「少ないなぁ」

 ブツブツ言いながら巻き直し、再び綾美に差し出す。

「家でまで監視は無いよ?」

「イチャつく練習。昼間は酷かった」

 うっ。そんなに酷いかなぁ?

 確かにイチャつくなんて、ほぼした事無いけど。じ~っと涼は待っている。

 パクリと綾美が食べると、また差し出してくる。無言でパクリ。

「悪くはないけど、顔がな~。嬉しそうじゃない」

 だって嬉しくないんだもん。思わず出そうだったが、何とか堪える。

 綾美も催促され、涼に食べさせる。

 うん、楽しくない。

 そして、途中は自分で食べていたのに、またまたケーキを口元に運ばれる。ショートケーキの苺は綾美が2個とも食べさせられてしまった。

「ふっ、綾美。クリーム付いてる」

 言いながら、涼は顔を寄せてペロリと舐める。

「なっ!?」

「綾美、赤くなって可愛いな」

 そのまま、ぎゅっと抱きしめられる。

 ジタバタ暴れる綾美をそのまま抱きしめ、

「綾美、今日はホント助かった。あの親父を1回で黙らせられるとは正直、思ってなかった」

 綾美はその言葉を聞きながら、暴れるのをひとまず辞めた。

「綾美、ありがと」

 抱きしめたまま、綾美の頭を撫でる。

 案外、安心して気持ちいいかも。

 思わずウットリ眼を閉じると『チュッ』と軽いキスをされてしまう。

「苺味だな」

 そんな感想を言う。

「何するのっ!?」

 綾美は思わず拳を握り、涼のお腹を狙うが、止められる。

「今は、ダメだろ。食べたもの、逆流する。ご馳走さま」

 と自分の部屋に入っていく。

 く~っ!

 何でキスされなきゃいけないのよっ!!

 綾美はプリプリ怒りながら食器を片付けるのだった。



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