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悲鳴を上げると、腕が少し緩んだ。その隙に腕に力を込め、目の前の人を押しクルリと向きを変え、元来た道へと走る。逃げなきゃ。変態だわっ!王宮に変質者がいるなんてっ!
さっき走ったばかりだから、足がもつれそうになるが、逃げなきゃ!
「待って!!」
うわっ、変質者が追いかけてくる。
「話を聞いてくれっ!!」
いやいや、変質者の話は聞かないよっ!
「待って!君はっ、君は番いなんだ!」
番の話しは聞かないよっ!ん?番?
「俺の番は君なんだっ!待ってくれっ!」
ピタリを足を止め、振り返る。
「番?」
「そう、君は俺の番なんだ」
にっこりと微笑んだ男性は、いきなり右手を取り手の甲にキスした。
「マイ スィート。もう、逃げないでくれ」
手を握られたまま、じっと目を見つめられる。甘い匂いが身体を包み込む。どうしたんだろう、胸がドキドキする。
「一緒に来てくれないか」
返事はまだしてないが、手を引かれそのまま一緒に歩き出す。歩きながら、ふと気づいてしまった。
「あ、あのっ!王太子様っ!」
「俺の事はフレッドと呼んでくれ、ミーシャ。いや、ミー?」
家族や親しい親友のみが呼ぶ愛称を呼ぶ。
「いえ、そんなっ。お呼び出来ません。手も離してください」
「ミー、ダメだよ。離さない。ほら、フレッドって、その可愛い唇で呼んでごらんよ?」
歩いていた通路で足を止め、手を繋いでない手で頬を撫でられる。
「ほら、ミー?フレッドだよ?」
「ふ、フレッド・・・んっ!」
恐る恐る名前を呼ぶと、頬にあった手が後頭部に移動し、頭を固定されキスされる。
「んんっ、あっ」
すぐに舌がくちびるを割り、口腔内にヌルリと入ってきて、中を舐めつくす。甘い、キスが甘いだなんて・・・。頭がボ~ッとして、立っていられなくなる。カクッと身体から力が抜けた瞬間、広い胸板に抱きしめられる。
「ああっ、ミー!可愛い。もう離せない。ミー、ミーっ!」
フワリと身体が浮き、抱き上げられ歩き出す。頭はフワフワしたままだが、この甘い匂いはとても安心する。抱き上げられたまま、またキスされる。すると、濃いピンク色の大輪の薔薇が舞い降りてくる。その薔薇を手に取る。
「ふふっ。俺とミーの愛の花はピンクの薔薇だね?薔薇の花まで可愛いな」
フレッドはある部屋の前で止まり、扉を開け中に入る。そしてソファーに座る。私は抱き上げられた時のまま、膝の上に座らされる。
「ミー、やっと君に会う事が出来た」
チュッ、チュッと何度もキスされてしまう。甘いキスに溺れてしまいそうになる。
「あ、あのっ。離して下さいっ」
「ん?ミー、しばらくは無理だよ?」
そしてしばらくキスされていると、
「フレッドっ!!いくら番でも、こんな夜に女の子を部屋に連れ込んじゃダメよっ!!」
ババ~ンと扉を開いた女性、王妃様(!!)が叫びながら現れた。
さっき走ったばかりだから、足がもつれそうになるが、逃げなきゃ!
「待って!!」
うわっ、変質者が追いかけてくる。
「話を聞いてくれっ!!」
いやいや、変質者の話は聞かないよっ!
「待って!君はっ、君は番いなんだ!」
番の話しは聞かないよっ!ん?番?
「俺の番は君なんだっ!待ってくれっ!」
ピタリを足を止め、振り返る。
「番?」
「そう、君は俺の番なんだ」
にっこりと微笑んだ男性は、いきなり右手を取り手の甲にキスした。
「マイ スィート。もう、逃げないでくれ」
手を握られたまま、じっと目を見つめられる。甘い匂いが身体を包み込む。どうしたんだろう、胸がドキドキする。
「一緒に来てくれないか」
返事はまだしてないが、手を引かれそのまま一緒に歩き出す。歩きながら、ふと気づいてしまった。
「あ、あのっ!王太子様っ!」
「俺の事はフレッドと呼んでくれ、ミーシャ。いや、ミー?」
家族や親しい親友のみが呼ぶ愛称を呼ぶ。
「いえ、そんなっ。お呼び出来ません。手も離してください」
「ミー、ダメだよ。離さない。ほら、フレッドって、その可愛い唇で呼んでごらんよ?」
歩いていた通路で足を止め、手を繋いでない手で頬を撫でられる。
「ほら、ミー?フレッドだよ?」
「ふ、フレッド・・・んっ!」
恐る恐る名前を呼ぶと、頬にあった手が後頭部に移動し、頭を固定されキスされる。
「んんっ、あっ」
すぐに舌がくちびるを割り、口腔内にヌルリと入ってきて、中を舐めつくす。甘い、キスが甘いだなんて・・・。頭がボ~ッとして、立っていられなくなる。カクッと身体から力が抜けた瞬間、広い胸板に抱きしめられる。
「ああっ、ミー!可愛い。もう離せない。ミー、ミーっ!」
フワリと身体が浮き、抱き上げられ歩き出す。頭はフワフワしたままだが、この甘い匂いはとても安心する。抱き上げられたまま、またキスされる。すると、濃いピンク色の大輪の薔薇が舞い降りてくる。その薔薇を手に取る。
「ふふっ。俺とミーの愛の花はピンクの薔薇だね?薔薇の花まで可愛いな」
フレッドはある部屋の前で止まり、扉を開け中に入る。そしてソファーに座る。私は抱き上げられた時のまま、膝の上に座らされる。
「ミー、やっと君に会う事が出来た」
チュッ、チュッと何度もキスされてしまう。甘いキスに溺れてしまいそうになる。
「あ、あのっ。離して下さいっ」
「ん?ミー、しばらくは無理だよ?」
そしてしばらくキスされていると、
「フレッドっ!!いくら番でも、こんな夜に女の子を部屋に連れ込んじゃダメよっ!!」
ババ~ンと扉を開いた女性、王妃様(!!)が叫びながら現れた。
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